読書は心を豊かにしてくれる

· 2017年12月2日

「どんなに忙しいと思っていたとしても、読書の時間を作るべきだ。さもなければ自分で無知を選ぶことになる」これは何世紀も前の孔子の言葉です。しかし時が経つと共に、読書は、単に知識の源である以上のものだということが分かってきました。

哲学者、作家、科学者、心理学者やその他の専門家が、読書の偉大さを解説しています。数年にわたる研究や数々の実験、あるいは著名人たちが、読書というのはただ単に情報・娯楽・想像の世界への入り口であるだけではなく、それ以上のものであると示してきました。心を豊かにしてくれる行為なのです。なぜだか知りたいですか?

アンヘル・ガビロンドによる読書とは

スペインの元教育相として知られるアンヘル・ガビロンド氏は、政治家になる以前、マドリード自治大学で一目置かれる哲学の教授でした。ガビロンド氏にとって読書は、食事をすることや体調を保つことと同じくらい重要なことだそうです。彼によると、良い本を選ぶことは、賢く食品を選ぶことと同様に重要なのです。

「読書は、心にとって、身体にとっての運動のようなもの」

-ジョゼフ・アディソン-

コーヒー片手に本を読む

アンヘル・ガビロンド氏は読書は生きることと同じくらい重要だと考えています。本を読むということは、創造し、再創造し、現実を変化させることさえできるのです。古代ギリシャ人と古代ローマ人は、読書を毎日行うべき活動だと考えていたほどです。

エミリ・テシドールによる読書の健全さ

エミリ・テシドール氏は、『読書と人生』などを書いたスペインの作家です。彼は、パンが身体を育てるように、文字が脳を育てると言いました。 本の一言一言が、私たちの心に命を与えるのです。

また、恐らく平凡ですが、同様に肝要な利点が他にもあります。例えば、読書は集中力を高めます。なぜなら、学習は必要ですが、心は読書という活動の中に成長の場を見い出すのです。

ですから、脳がうっかりすることもあるとはいえ、テシドール氏は、集中を要する読書は、人間の生き残る能力を高めると考えています。私たちの先祖である狩猟民にとって、食べるために細部までの注意が必要不可欠でした。本を読むことによって、その注意力を維持できるでしょう。

読書と科学

しかしながら、読書の持つ影響についてさらに深めた研究もあります。本を読むと、脳の左半球が刺激され、一部の領域は活発に始動するのです。これはとても自然に起こり、ニューロンが発生し、知的成長が促される、とコレージュ・ド・フランスの神経学者スタニスラス・ドゥアンヌ氏が述べています。

他にも興味深い研究があり、ポルトガルカトリック大学の神経科学者アルシャンドル・カストロ・カルダス氏が実施した研究により、文字が読めない人は読める人よりも耳が遠いと証明されています。

本は脳のガソリン

本を読むと、その内容を現実の世界で行っている時と同じ脳の領域が刺激されます。つまり、想像していることを再創造しているのです。これは、ワシントン大学の心理学者ニコル・K・スピール氏の研究で結論づけられました。このように、文章に表れている活動が、現実に経験したのと同じ重みで個人の知識として同化するのです。

さらに、トロント大学の心理学者レイモンド・マー氏は、読書をする人はより共感することのできる人であると証明しました。特に小説を読む人は、専門書を読む人や全く読書をしない人に比べて、共感するという社会的能力が高いそうです。

読書に関するその他の研究

オックスフォード大学において実施された研究では、人目をひく結論が出ました。純粋に楽しみのために本を読む人は、仕事においてより成功することが多い、というのです。事実、思春期に読書をした人々は、大人になってからの可能性が増えるでしょう。

「読書を愛する人は、全てを手に入れる」

-ウィリアム・ゴドウィン-

もう一つ独特な点は、神経変性疾患との関係です。読書は、アルツハイマー病の進行を遅らせ予防する、素晴らしいエクササイズであると、スペイン神経学学会のパブロ・マルティネス・ラヘ氏が述べています。

もしこれでも十分な理由でないと思えるなら、単純に本を読みましょう。読書は、心を豊かにしてくれ、楽しませてくれ、情熱と魅力にあふれた想像世界を作り出してくれます。精神的・身体的利点のためでなくても、ただ楽しい時間を過ごすために本を読みましょう。単純明快ですね。