思考で心臓を守る

思考で心臓を守る

最後の更新: 08 10月, 2017

ライフスタイルが健康に影響を与えると、テレビや広告、ポスターなどから何度も警告されてきたのではないでしょうか? 肥満、運動不足、食生活の乱れ、アルコール、喫煙、高コレステロールなど、これらはすべて心臓病やその他の健康問題の発症の原因です。

これらの問題を防ぐために、健康的な食生活、適度な運動、タバコやアルコールを控えなければならないことは皆さんすでにご存知だと思います。しかし、これら以外にも心理的そして社会的要因が私たちの健康に影響を与える可能性があるという事実を知っておきましょう。

「人生の10%は、自分の身に起こること、90%はそれにどう反応するかだ。」

-デニス・P・キムブロ

ネガティブな感情:怒りが心臓の病気に与える影響

怒り、不安、鬱などの感情が心血管疾患の発症を高める可能性があることが明らかになりました。怒りに関しては、内部の怒り(怒りを感じてもそれをあなたの中に抑えている時)外的な怒り(怒りの感情に反応する時)アンガーマネージメント(怒りをあなたの中で管理する時)と3つに区別することができます。

両手のこぶし

内部の怒りは、心臓病発症の危険因子であるとされています。これは、怒りを抑えることはできても怒りの感情は消えていないからです。実際、何回も怒りの感情を抑えているとそれによる精神的な苦痛は大きくなっていくばかりです。

怒りを抑えることは、怒りを爆発させることと同じような被害を与えます。周りの人を自分の怒りによって傷つけないことが最善です。

「あなたが他人に心を閉ざしたままにするほど、あなたの心は苦しみます。」

-ディーパック・チョプラ

外的な怒りもこれらの病気に関連があり、心臓発作や脳卒中の予防因子にもなりえます。アンガーマネージメントは、怒りをコントロールする能力が低い心臓病患者にとって、心血管系へ悪い影響を与えます。

不安と悲しみ:感情的苦痛と心の健康

感情的苦痛は、この種の病気を診断された後に現れる傾向があります。ライフスタイルの変化によって感情的苦痛は現れますが、その変化に適応していくにつれてその苦痛は減少していきます。感情的苦痛とは、一般的に不安と悲しみです。

心臓発作後に高いレベルの不安が起こると、合併症にかかる可能性が5倍になることが明らかになっています。ですから、不安を効果的にコントロールする方法を知っておくのがとても重要です。

涙を流す女性

悲しみは、うつ病の障害と重なり、心臓病の発症の可能性が出てきます。そして、治療を進んで受けたいと思えなくなる人もいるようです。もちろん慢性疾患があると分かった時に悲しいと感じるのは普通です。しかし、悲しみに支配されてはいけません

ストレスが心臓に与える影響

私たちは、日々ストレスやストレスになりえる様々な場面に直面します。色々なストレス解消法がありますが、それらは健康に良いものと悪いものがあります。多くの人たちが、ストレスの元となっている原因を探り、その問題を解決しよう、自分の中に沸き起こる感情をコントロールしようと努力しています。

心臓に影響を与えているものも含み、全ての慢性疾患はストレスの大きな原因です。これまでに慢性疾患を持つ人のストレス解消法について、たくさんの研究がされてきました。あなたが健康に影響を与えている問題を避けていると(精神的にも行動的にも)あなたの心の問題はどんどん大きくなります。心の問題は、身体的健康を悪化させる可能性があるので注意が必要です。

一方で、問題を解決し、変えられないものを受け入れることに焦点を当てると、病状の改善やうつ症状の軽減につながります。ですから、ストレスへの向き合い方の違いで病気の経過に大きな違いが生まれることがあるのです。

ソーシャルサポートはあなたの心臓の健康にとって不可欠

ソーシャルサポートは、私たちの心の幸せのために必要な基本的なツールです。まず、ストレスによるネガティブな影響を減らしてくれます。そして、健康的な生活習慣を保ち、ポジティブな態度で治療に望むことができるようになるので、病気と上手く生きていくのに役立ちます。

ここで大切なのは、受けているサポートへの患者たちの認識です。実際、短期および長期に苦しんでいる患者は、ソーシャルサポートへの認識が低いです。

既に病気の診断を受けている人で、ソーシャルサポートを受けていない患者は病気に立ち向かおうとする意思が弱くなります。これらの患者には、心理的な苦痛、心臓の病状の悪化、生活満足度の低下、高い死亡率、病気への治療に対応できないなど、様々な悪影響が起こると研究でわかっています。

身体的そして精神的健康のためにソーシャルサポートがいかに大切であるか分かって頂けたでしょうか? 特に、心臓に問題を抱えている人は、しっかりとした支援が必要です。そして今健康な人も受けられるサポートの重要性を認識しておくことが大切です。

「心から愛する人は、心から語ります。」

-フランシスコ・デ・クウェド

健康的な生活習慣を送るように気をつけたり、健康的な食事や適度な運動を習慣づけ、心のケアをすることも不可欠です。精神面、感情面の健康状態にも気を配ってあげてください。心のケアをすれば、誰でも心臓病を予防したり、発病後の治療のプロセスを早められることができます!


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。