リキッド・モダニティと消費主義:人はなぜ買うのか

2019年11月6日
消費主義の現代を生きる私達は、実際のニーズより、衝動的にまたは暇つぶしに物を買いがちです。なぜ、このようなことをするのでしょうか?

政治、価値観、考え方、相互関係、教育、職場など、現代社会ではすべてが常に変わり続けています。飽くなき消費主義、過去の構造の喪失が特徴のグローバル化社会に私達はいます。これは、不確かなこと、目的のなさ、空虚感につながっています。

ポーランドの哲学者で社会学者のジグムント・バウマンはこれに気づき、現代社会の痛みを伴う現実について語っています。この「リキッド・モダニティ」の中で、私達の絆はもろく、不平等で、多くの人がつながりのなさを感じています。スピード、自己中心性、独立が求められる困惑の多い時代です。

私達の「液状化」社会は、一時的で、不安定、希薄で、はかないものがベースとなっているとバウマンは言います。すべてに賞味期限があります。ソーシャルネットワークもまた、重要な役割を果たしていますSNSにより、私達はどこかつながっている一方で、誰ともつながっていない感じが広がっています

「一度切り離されたものを、元に戻すことはできない。完全さの希望、過去や未来、流動的な現代に入り込む自分を捨てよう」

-ジグムント・バウマン、「リキッド・モダニティ」より-

リキッド・モダニティ 消費主義

 

リキッド・モダニティにおける消費主義の永遠の虚無感

「液状化」した人々は、義務、責任、所属を好みません。新しい経験と新しいリスクを求めます。一か所に留まりたくないのです。そして一度始めたことを終わらせることはありません。人生のすべてが急で、表面的です

これにより、満たすことができない虚無感をいつも感じます。さらにそれに気づかないことさえあります。「液状化」した人は、自分を常に新しい状況におきます。内側にある虚を満たすのに役立つ、新しいものを買う消費主義が、人生で非常に重要になっています。

問題は、物質で虚を満たすことは不可能だということですどれだけ物を買っても、不満を休めることはできません。実質のない物事のサイクルにはまってしまいます。

満たされない欲望から更なる欲望が生まれます。内ではなく外に焦点を当てることにより、ニーズや欠乏を隠します。現代社会の液状化から逃れることはできません。そして、個性は意味をなさなくなります。アイデンティティの危機、パニック、うつへとつながるのです。

「意味や喜びのある貴い人生、人の幸せ、楽しみのレシピや満足には、物を増やし消費を増加させる以外にも方法はある」

 

責任ある消費

カオスや虚無感に直面した時、何ができるでしょう?どうやったら、自分を満たすことができるでしょう? ひとつは、水のように流れる方法を知ることです。水がどのような場所にもはまるように、どのような状況にもいられる自分を形成するということです。

我慢強さと自己観察力を鍛えましょう。変化を恐れず、自分の本当のニーズを知ることができます。

自分の行動パターンやクセに疑問をもつ批評的態度をもつことから始めましょう。終わりのない無意味なループにはまる、消費主義的行動を止めやすくなります。

さらに、自分の内側に焦点を当てることも必要です。こうすることにより、空の部分を覆う全てを取り除き、自分とうまくつながることができます。そして、幸せのしっかりとした基礎を築くことができます。

「好きでない人に見せびらかすために、ないお金を使い、必要のないものを買う」

-エドワード・ノートン、「ファイトクラブ」より-

消費主義 リキッド・モダニティ

 

責任ある消費者になるために

  • 本当に必要な物のリストを作る。最大いくらまで使えるのか、考えましょう。
  • 今あるものに焦点を当てる。
  • 新しい物を買う前に、古いものをもう一度使う。
  • 買い物以外の方法を見つける。暇つぶしに買い物する人がいます。不必要で無責任な衝動買いをやめましょう。
  • 生活をシンプルにすることで、満足感が得られます。
  • 自己愛を大切にしましょう。自分に関してより良く、幸せに感じるために、好きなことをすることは大切です。
  • 不安をコントロールするために、一度に買うのは1~3つまでにする。物を買う時、ネガティブな感情に気を付けましょう。必要であれば、このような感情に働きかけるお手伝いをしてくれるセラピーを受けましょう。
  • マーケティングについて学ぶ。会社やブランドが不必要にものを買わせるために使う「トリック」はたくさんあります
  • 不必要なお知らせメールの受信を拒否する。いらないものを買わせようとするメールを読まずにすみます。
  • 経験を買う。物は永遠には残りませんが、経験は心に一生残ります。

おわかりいただけたように、内なる世界を豊かにし、思慮、忍耐、豊かな態度で内省することを目指しましょう。立ち止まり、目を閉じ、静寂を感じてみてください。衝動が抑制され、心が落ち着ついた状態を楽しみましょう

  • Bauman, Zygmunt. Modernidade líquida. Rio de Janeiro: Jorge Zahar, 2001.
  • Bauman, Zygmunt. Vida líquida. Rio de Janeiro: Jorge Zahar, 2007.