愛に伴う苦しみ

相手に寄せる期待は、失恋や恋愛における問題の主な原因のひとつです。
愛に伴う苦しみ
Gema Sánchez Cuevas

によってレビューと承認されています。 心理学者 Gema Sánchez Cuevas.

によって書かれた Raquel Lemos Rodríguez

最後の更新: 04 8月, 2024

愛というのは物事に我慢することです。愛は忍耐です。愛は苦しみです。愛は制限なく与えることです。小さなころからこのように教えられます。これがプレッシャーになり、人りぼっちにならないように躍起になって相手を探すことになったりします。そうでなかったら、時間を無駄にしているように感じてしまいます。

こういった愛の話の中には、誰も話さないことがあります。もしかして、それを信じている人がいないからかもしれません。それは、苦しみのない愛はあり得るということです。むしろ、これこそが本当の愛の意味です。

相手を見つけようと急ぐことで、ふさわしくない相手を選んでしまったりします。その役割を喜んで引き受けてくれる、道端で出会った最初の人をパートナーに選んでしまったりします。さらに、とても低い自尊心を持っていたり、見合う価値を自分に与えなかったりすると、この危険なふるまいはより起こりやすくなります。恋愛のパートナーが居ることが、最も重要なことではありません。それは幸せと同義語ではないのです。パートナーが居ることが耐え難い苦しみになってしまうこともあります。

「他人が自分を幸せにしてくれるよう期待すると、その時点で幸せになれないのは明確だ。」

なぜ人は傷つけるのか

この質問を自分に投げかけてみたことはありますか?すでにあるかもしれません。しかし、もしアンラッキーだから苦しんでると思っているなら大間違いです。 自分には悪い人しか寄ってこないとか、誰も愛してくれないと思っているかもしれません。もしかしたら、同じようなタイプの人にはまってしまうのは、自分がそういうひとを選んでいたり、自分がそういうひとを人生に迎え入れていることが原因かもしれません。考えてみてください。自分のことをすごく好きな人を拒否したことがありますか? 

もしかして、あなたは低い自尊心を持っているのかもしれません。最初に自分に興味を持ってくれた人で良しとしてしまっているのかもしれません。理由はどうであれ、傷つけられているということを許しているのは自分自身と解釈できます。なぜ自分に受けるべき価値を与えないのか?誰かがどれだけ愛しているか言ってくれたり、優しい言葉をかけてくれると目を覆ってしまうのはなぜか?

次のように考えてみましょう。「なぜ自分で自分自身を傷つけるのか」、「相手に自分を傷つけるのを許してしまうのはなぜか」という質問です。

苦しむ男性

愛は盲目…

今はすっかり忘れてしまっているような言葉におぼれたような経験があるかと思います。行動を伴わない言葉です。 あなたを照らし、現実を忘れさせ、夢の中に沈めてしまう言葉です。その夢の中では、言葉を放った人と一生を過ごします。その人が幸せにしてくれます。すべてを与え、関係のためなら喜んで戦います。でも、本当に愛は戦いではないですか?

「自分の50%を捧げ、相手の20%しか受け取らない恋愛関係に陥ったら、もっと相手に要求するのはやめましょう。相手はそんなことできないからです。」

相手の人が15%しか与えてくれないのに、自分のすべてを恋愛関係に捧げることは、相手の気持ちに疑問を抱く原因になります。消耗し、自分のことを考えなくなります。その人と付き合っていなかったら着るようなファッションもしなくなります。常に相手のことを意識して、自分のことを好きにさせようと、喜ばせようとします…さて、まだあなたを傷つけているのは「他人」だと思いますか?

意識的に選び、苦しむことなく愛するのは可能

苦しむことなく愛するのは、自分の恋愛を理論的なものや必要なものとして見るのをやめたとき可能になります。愛は痛み、努力、戦い、忍耐、すべてを与えることであると考えるのをやめることです。苦しみなく愛するためには、まず自分が何を求めるかを知ることです。自分だけでも幸せでいれる方法を学ぶことです。

自分だけでも幸せになれたら、誰かと一緒にいても幸せになれる準備ができた証拠です。うまくいかなくなったとしても、自分だけで大丈夫でハッピーでいる方法を知っているからです。誰かが人生に現れる前からハッピーなんです。

花と顔

自分が欲しいものがわかったら、自分の価値を理解し、他人に越えられたくない限界を発見します。それは意識的に自分で選んだことです。甘い言葉をささやく人は、本当にそばにいてほしい人か考えてみてください。感情や情熱に身を委ねつつ、でもだまされないようにしてください。現実的ではない未来の期待や希望を持ちすぎないでください。「きっと彼は変わる」という風に考えないでください。将来的にどんな人になるかではなくて、今どんな人かで相手を選んでください。

はじめは、ちょっえり好みしすぎかな、とか要求が高すぎるかなと思うと思います。周りの多くの人が、ひとりで歩き続けたら相手なんか見つからない、などといってくるかもしれません。でも、それでもいいんです。誰かがそばにいることは幸せになるための必要条件ではありません。

バランスを見つける

誰かと作り出せる最高の恋愛関係は、自分が50%を与え、相手が残りの50%を与えてくれる関係です。そうして初めて、ニーズではなく、敬意と自由に基づく共通のゴールを持てるようになります。 

愛を所有物、苦しみ、自分のすべてを与えることと混同しがちです。そうなると、美しい感情は不安定になり、苦痛にすらなります。相手が半分も与えてくれないのに、自分は100%を与える恋愛関係に陥ります。そして相手に変わるよう期待します。強く相手に固執して、相手が息抜きしようとすると緊張して捨てられるのではと怖くなります。

キス

苦しみを伴わず愛することは、パートナーを自分とは独立した存在と見るとき可能になります。自分の人生にやってきて、もしかしたらいなくなったり距離を置いたりするかもしれない人です。友達や兄弟のようなものです。 あなたの幸せは、隣に誰かいるかいないかに左右されるべきではありません。死ぬまでずっと頼れるのは自分しかいないからです。

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。