バンドワゴン効果:多数派に従う

· 2018年9月3日

「たくさんの牛のように、草を食べればいい」ファクンド・カブラルの言葉です。物事を批判的に考えず多数派に従う人をユーモアを交え表現しています。言い換えると、彼らは大多数であるという理由だけで人に従います。バンドワゴン効果と呼ばれる認知バイアスです。

正確に言うと、バンドワゴン効果とは「大多数の人が真実だと思っているから自分もそれを信じる」というものです。この認知バイアスに陥るのは、自分の判断や証拠、論理的推論ではなく、力の大きさで物事を測る人々です。

 

「有権者は、自分が票を投じた政府の失敗に責任を持たない」

-アルベルト・モリヴィア-

 

政治家は、バンドワゴン効果のもつ力の大きさを知っています。政治家が真実ではないものを「真実」に見せかけ、それを利用するという研究結果は多くあります。特に、選挙の時期に良く行われます。たとえ候補者が自分の基盤や主張の妥当性を理解していなくても、世論調査でトップであれば有権者に信頼される傾向にあります。

 

バンドワゴン効果の起源

「バンドワゴン効果」は、1848年、北アメリカの俳優ダン・ライスにより初めて使われました。大統領選挙期間中、ライスは「皆と一緒に進もう」という意味を込め「バンドワゴンに乗ろう」と表現しました。これが、ザカリー・テイラー大統領の力を大きくすることにつながります。

バンドワゴン

 

この時、このようなフレーズが多くの人を動かす強力なパワーをもつことが明らかになりました。これがドミノ効果をもたらし、すぐに拡大します。人は、最新の傾向を知り、流行りに乗っておきたいのです。

人は、バンドワゴン効果が政界に大きな影響をもたらすことを少しずつ理解し始めます。皆勝者でありたいものです。そのため、それが政治家であっても、他の人であっても、支持者の多い人を支持するようになるのです。そして、全てがその人を後押しするような空気が出来上がります。

 

バンドワゴン効果と多数論証

多数論証は、主張が正しくないにもかかわらず多くの人が信じる現象です。これに関し、カール・セーガンとあるタクシー運転手についての話があります。その運転手がセーガンにUFOを信じるか聞いたところ、セーガンは信じないと答えました。すると、運転手の反応は冷たく懐疑的であったと言います。

運転手は、セーガンが本当の意見を言っていないと思ったのです。もし宇宙人を信じると言っていたら、それが嘘だとしてもその運転手は彼に好意的だったでしょう

バンドワゴン効果

このような議論はバンドワゴン効果と関係があります。政治やマーケティングに関わる人は、群衆が聞きたいと思うことを言います。彼らにとって、それが真実かどうかは問題ではありません。多くの人に反映させ、大多数の共感を得ることができればそれでよいのです。

 

バンドワゴン効果のリスク

権限をもつ人にとっては、これはシンプルなものではありません。皆の聞きたいことを言い、ただ嘘をつくだけでは票は得られません。バンドワゴン効果は諸刃の剣です。人気があるということは、それだけ大勢の人に知られるということです。何か皆に反することをしてしまうと、信頼に大きく関わります。勝者の列車の運転手には、より多くの注目が集まります。

他の候補者やライバルがより力強い対策を出すこともあります。人は信念ではなく、バンドワゴン効果の認知バイアスにより動かされているため、主張が論理的に弱いと気付いたとき、背中を向けられることも珍しくありません。他に勝者になりうる候補者が出てくると、群衆の多数が、初めの支持者ではなく次へと移ることもあります。

羊

バンドワゴン効果は、群れの行動、集団行動です。嘘に騙されないよう、以上を頭に入れておくことが重要です。