科学的な散歩の効果7選

科学的な散歩の効果7選

最後の更新: 09 9月, 2017

アルゼンチンの詩人、ミゲル・カンティロは言いました。「目を覆うことで、歩かずしてずっと遠くまでいけることを私は知っている。」

残念ながら、この教えに忠実な人達は、科学的かつ心理学的な散歩の効果を味わうことはできない(?)のです!

というのは冗談で、ここからは大事なことをお話します。散歩には、ただ気持ちよい活動として以上に多くの効能があるのです。この件に関しては、様々な科学的研究が行われてきましたが、どの研究も1点において一致していることがあります。それは、散歩には身体的、そして精神的に素晴らしい利点があるということなのです。

科学的かつ心理学的な散歩の効果

最初の科学的かつ心理学的な散歩の効果は、散歩がとても気持ちの良い活動だということです。短い距離の散歩でも気持ちが良くなります。それは、運動量が少ない有酸素運動のため、日中神経を張り詰めている中でも穏やかな気分にさせてくれるからです。

歩く

良い散歩をした時に表れるその他の効果には、外の美しい景色を楽しみ、良い体調を維持できることが含まれます。そして、これは精神状態を良くするために必要な効果でもあります。テネシー大学の研究では、毎日散歩をした女性は座ってでの作業が多い女性に比べて体脂肪が少ないことが分かっています。これにより生活の質が向上し、血栓のリスクも減らすことができたことも分かっています。

更なる効果には次のようなものがあります。

よく眠れるようになる

散歩をすると体内からセロトニンが分泌されます。セロトニンはアミノ酸トリプトファンから派生した神経伝達物質で、メラトニンの分泌を増やします。メラトニンは、睡眠・覚醒のサイクルを規制する物質です。つまり、散歩は早く眠りに落ち、質の良い睡眠を得るのに理想的なのです。

また、セロトニンはストレスを緩和するのに素晴らしい物質です。落ち着かない時や不安になった時に散歩をすることはいいことです。実は、サンパウロ大学の研究で、散歩や他の有酸素運動は不眠症患者の睡眠の質を著しく向上させたことが証明されています。

良い気分でいられる

1日中幸せで良い気分のままでいたいと思いませんか?カリフォルニア州立大学によると、散歩はセロトニンだけでなく、エンドルフィンも分泌することが分かっています。この2つの物質は、幸せの化学物質として知られており、この2つの組み合わせはとても良い気分でいられるのに理想的な組み合わせなのです。

「私は、靴紐を結ぶ方法を2通り学んだ。一つは寝転がる時にだけいい方法で、もう一つは歩く時にいい方法だ。」

―ロバート・ハインライン

ハッピーな女性

寿命が延びる

ミシガン大学の医科大学院は、ただ散歩することによって50歳から60歳までの人の向こう8年間で死亡する確率を35パーセント減少することができると述べています。他の人については分かりませんが、筆者にとってはこれが安心の種であることは間違いありません!

認知面での退化を緩和できる、または予防できる

サンフランシスコ大学の研究によると、歩けば歩くほど、加齢による知能の退化が遅くなるとのことです。詳しく言うと、65歳以上の参加者5000人を対象に行った研究では、1日に3キロメートル歩くことで記憶力の減退を17パーセントも抑えることができたそうです。

アルツハイマー病を予防できる

アルツハイマー病は、不運にも時に若者にも襲いかかる恐ろしい病気です。悲しいことに、現在可能な治療方法ではその進行は止められませんが、ある予防法を確認することができたようです。その予防法の一つが運動です。ヴァージニア大学の研究では、1日最低500メートル歩く70歳の人達はアルツハイマー病にかかるリスクが50パーセントも低いことが分かりました。

痩せたり、健康的な体重を維持できる

好き嫌いに関わらず、今生きているこの世は身体的外見が物を言う時代です。多くの人にとって良い体型でいることは、精神的な安定を保ったり、自信を持つ助けとなっています。それは、他人を喜ばせるためではなく、自身がより良い見た目になって、いい気分を味わうためです。

当然のことですが、散歩は有酸素運動なので、体型を良くします。また、控えめな運動であることから、散歩は体にかかる負担やけがのリスクを抑えます。ですから、散歩は関節痛など運動に支障がある人にとってもピッタリなのです。

更に、散歩は脂肪を燃やす身体的活動です。事実、アメリカの栄養士会の機関誌は、1週間に5時間以上歩く女性はとても低い体脂肪率だったと報告しています。

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ストレスを軽減させる

散歩が幸せの化学物質であるセロトニンとエンドルフィンを分泌することは既に述べました。論理的に考えて、これはストレスを軽減させるのに素晴らしい方法なのです。生理的人類学の論文によると、散歩はストレスや不安と関係のあるホルモンであるコルチゾールの値を減らすとされています。

「田舎に着いた時、私は歩けなかった。いつも言っているけれど、一度も離れたことのないこの土地で歩き方を学んだことは、私にとって大いなる喜びだった。」

ーアリシア・モル―・デ・ユスト

散歩が科学的かつ心理学的に大きな効果をもたらすことは科学によって多数証明されています。散歩を始めるのにはちょっとした気力が必要です。冬の時期にソファの上や毛布の下で暖かく心地よい気分になっている時には特にそうです。

しかし、散歩はその等価として数えきれない利益を私達にもたらしてくれます。やる気に欠けるようであれば、散歩の時にペットを連れてみたり、友達とおしゃべりしながらということも解決策になるかもしれません。ちょっとしたことで大きなことを成し遂げられるということを忘れないで下さいね。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。