心から幸せだと感じるために
これは今に始まったことではありませんが、私たちはいつも自らの気持ちよりも他人にどう思われるか、どう見られるかということを優先しながら生きています。
そしてそれが当たり前だと思っている人々のほうが多いのではないでしょうか。他人の気持ちを優先させることに慣れてしまうと、生きることよりも耐えることに重点を置いてしまう人生になります。なぜならば自らを大切にすることを放棄すると、他人の為に生きる日々を過ごすことになるからです。
毎日(したくはないけれど)しなければいけないことばかりをしていると、そのうち自分が何をしたいのかわからなくなっていくのです。そして後々私の人生はこんなはずじゃなかったと後悔することになるのです。自分の人生のはずなのに生きている気がしないのはなぜなのだろうと途方に暮れてしまうのです。
「時間を無駄にしてはいけない。なぜならば人生は時間の積み重ねなのだから。」
ーベンジャミン・フランクリンー
協調性の弊害とは
私たちが住む社会では協調性を美と捉える傾向がある為に、多くの人々が暗黙の了解で自らの個性を消しながら生きています。何をするにも輪の中に入っていれば安全だという考えが蔓延しているのかもしれません。
ここで忘れてはならないのは、協調することに焦点を置きすぎると生きることの楽しさや情熱が失われてしまうということです。あなたは学校や職場などで仲間はずれにされることが怖い、一人で浮いてしまうと自分の居場所が無くなってしまうのが嫌だからと話の合わない友人や同僚と仲のよいふりをしたことはありませんか。
きっと誰もが人生で一度は周りに合わせて話したり、行動したことがあると思います。そうするほうが楽ですし、周りの自分に対する評価も下がらないからです。決して周りに合わせることが悪いと言っているわけではなく、合わせすぎて自分が何を言いたいのか、何を求めているのかがわからなくなってしまうことが問題なのです。
そして日々合わせることだけを考えながら過ごすと、ある瞬間からそれが心地良くなるのです。それは周りから受け入れられているという安心感が生まれてくるからです。そしてその安心感を持ち続ける為に、自らの気持ちを封印するようになるのです。
自らの心に聞いてみる
もしもあなたが自らの気持ちを封印することに疲れて、ふと私は一体何をやっているのだろう?と思うことがあったら、思い出してほしい言葉があります。それは「あなたの人生はあなたのもの」だということです。映画に例えてみると、自らの気持ちを封印している私たちは脇役で、主役を支える役を演じています。
いつでも主役になることができるのに、なぜか脇役を演じているのです。もしかすると無意識に主役になってはいけないと思っているのかもしれません。私たちが脇役から卒業する為には、日々のメンテナンスが必要不可欠なのです。そのメンテナンスは気づいた時に自問自答するというもの。どんなに小さなことでも、自らに話しかけるのです。食事の場所を決める時でも、仕事の段取りを決める時でも、休日に友人と遊びに行く時でも構いません。
あなたは本当にここで食事をしたい?この段取りで進めることに賛成してる?この場所に行きたいと思ってる?と聞くのです。声に出す必要はありません。心の中で静かに聞いて、答えるのです。このメンテナンスに慣れるまでは、つい周りのことを気にしてしまい、これを言ったら私はわがままだろうか、と思うこともあると思います。ですがその思いは時間と共に薄れていくので心配しないでください。
自分だけの為に時間を使おう
常に他人からの評価を気にするということは 「私はどんな時もあなたの意見を優先します」と周りに宣言しているいるようなものだ。
ーウエイン・W・ダイアーー
ちなみにあなたは他人が何を求めているのかについて熟知していませんか。なぜならば常に自らの両親、恋人、友人を喜ばせる為にはどうすればよいのかを考える癖がついている可能性があるからです。いつも誰かの為にこれを言わなければ、これをしなければいけないと思っていませんか。
ここで注意しなくてはいけないのは、本来であればあなたは他の誰よりも先に自らを喜ばせるにはどうすればよいのかを考える必要があるということです。これは全ての人類が呼吸をすることと同じくらい自然なことなのです。これから先あなたがより自らの気持ちを大切にすることができるように4つの文章を用意してみました。自分の気持ちよりも周りの気持ちを優先してしまった時や、不安に押しつぶされそうになった時に読んでみてください。
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- 私は自らを受け入れ、その価値を認めます。そして物事の結果よりも、過程を大事にします。間違いを犯しても、自らを許し、学び、前に進みます。私はどんな時も、自らを愛し、その愛を持ち続けます。
- 周りを喜ばせる為に、私が苦しむ必要はありません。私が自らの気持ちに正直になることは決してわがままではないのです。私は誰に対しても尊敬の心を持ち、バランスのよい関係を築くことができます。
- 私は常に自らを高めることができる人達と過ごします。また私が人生で達成したい目標により近づけるように、生きる上で大切なことを見極めながら毎日を過ごします。
- 私の人生は私の為にあり、私は自らの人生の主役です。そして与えられた時間を有意義に使うことができます。また自らの人生を精一杯生きる為に、今目の前にあることに全力を注ぎます。
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あなたがあなたであることに自信を持ち受け入れることで、偽りの無い人生を生きることができるようになるだろう。
ーホルヘ・ブカイー
もしもあなたが今日まで自らの気持ちに気づかないふりをしながら生きてきたのならば、自分と本気で向き合うことができるようになるまでには長い時間が必要かもしれません。そしてこれまで何回くらい自らの気持ちに気づかないふりをしてきたかに気づくと、罪悪感に苛まれることもあるでしょう。
なぜならば気づかないふりをしてきた期間が長ければ長いほど心の声は聞こえにくいからです。でも決して諦めないでください。あなたの人生はあなたにしか作れないのです。そして今後あなたが意識せずに自らの気持ちを優先することができた時に感じる喜びは何にも代えがたいものとなるでしょう。だからこそその瞬間をを楽しみに待っていてほしいと思います。きっとその先にある世界はこれまでよりもずっと優しく温かい場所になっているはずです。