許容的な育児スタイルのメリット・デメリット

20 10月, 2020
親ならば誰であっても、子育てに関して自分は厳しすぎるだろか、あるいは甘すぎるだろうかと一度は思い悩んだことがあるはずです。いずれかの育児法に極端に傾いているか否かに関わらず、子どもそれぞれの生まれつきの性格や気質を考慮してあげる必要があります。しかし、一体どんな時に許容的な子育て方法が問題となってしまうのでしょうか?

許容的な育児スタイルを採用するのは悪いことではありませんが、だからと言ってこれが子育ての土台として最高というわけでもありません。そのことは、この緩い育児アプローチが、親の強い影響力や親子間のオープンなコミュニケーションといったその他の要因に補完されていない極端なケースには特に当てはまります。

ジェフ・ナリン博士(パラダイム・トリートメント・センターの創立者)などの専門家は、親がどのような育児スタイルを選ぶかに関係なく、子どもたちには誰が責任者なのかを分からせておかねばならない、と主張しています。子どもたちには、何をして良くて何をしてはいけないのかを理解するためにこの基準点が必要なのです。

極端に許容的な親たちの中には、境界線を設けるのを避けて子どもに何も言わないままの人々もいます。彼らは、子どもがついに「ダメ」と言われて欲しいものを手に入れられず不満に思い、悪い反応をすることを恐れているのです。このようなケースでは、親以外の他人が定めた境界線に重きが置かれ、それがより重要視されるようになります。

許容的な育児スタイル メリット デメリット

許容的な親たち

では、許容的な親たちとは実際どのような人を指すのでしょうか?見分けるのはかなり簡単です。大抵自分の子どもたちに対して優しく、愛情深く、丁寧に接しています。こういった人々は、確固たる構造のない、混沌に支配された即席で作られたような家庭を築きます。できる限り規則などを押し付けないようにしますが、これは子ども自身の希望を最優先にしているためです。

多くの場合、ルールのない家庭で育つ子どもはそもそもルールというものの存在を知りません。親のことを権威ある人物というよりもむしろ友達のように見ています。問題なのは、親自身もそのような親子のあり方を好み、対立のない状態を享受しようとする傾向があるということです。しかし、この境界線が曖昧な状態は不確実性や混乱を生み出します。

許容的な子育て法のメリット

上記のような問題があるとは言え、許容的な育児スタイルには利点もあります。ナリン博士によれば、この育児法は早いうちから強い責任感や自律性を発達させている子どもたちにとっては特に有益なのだそうです。例えば、自由に探検することを許されている子どもは幼いうちから試練に立ち向かう経験ができるかもしれません。このように、子どもたちはのびのびと成長するための機会を得られるのです。

一般的に、許容的な親の元で育てられた子どもたちの多くが結局は自分自身の安全の柱を生み出すことができています。大人びたアプローチを採用し、自分には何をすることが許されていて何をしてはいけないのかを知るための指標として周囲の世界やより広い社会を観察するようになります。こういった人々の大多数にとって、典型的な幼少期の恐怖はもはや存在しません。また、他人が自らの権利を犯すことを許さない場合が多いです。

さらに、規則が少なく、自分が楽しいと思うことや熱意を持っていることを行う時間が豊富にあった環境で育つため、こういった子どもたちはかなりクリエイティブな傾向にあります。また、新たな物事を学習するためのコツも心得ている場合があります。罰せられることへの恐怖心がないため、失敗することを恐れません。初めて何かにチャレンジした時にうまく行かなかったとしても、シンプルにもう一度挑戦しようとするのです。

許容的な育児スタイルのメリット・デメリット

許容的育児スタイルの欠点と落とし穴

しかしながら、考慮しておくべき負の側面もいくつか存在します。例えば、このような子どもたちは社会規範、すなわち平和的共存の基盤を形成する規範への敬意を欠いている場合があります。そういった規範はどうしても必要不可欠なものというわけではありませんが、社会を全ての人にとってもっと快適な場所にするために練り上げられたものなのです。それを守れないようであれば、その子は社会に馴染むのを難しく感じるかもしれません。

また、許容的な親に育てられた子どもたちは早い段階から不安に苦しみやすくなるということも明らかにされています。なぜなら、外部の基準というプレッシャーの元で課題を行うことを困難に感じるからです。スケジュール通りに動いたり年長者の指示に従ったり、または馬の合わない相手との対立に対処したりすることが難しい場合があります。

子どもの成長と発達には、いくつかの異なる要因から影響が及ぼされます。その中でも特に影響力が大きいのが、主にどのような育児スタイルの元で育ったのかという点なのです。ある育児スタイルが有益か有害かに関しては、その子自身のパーソナリティも含めて複数の要因によって変わってきます。

自分一人の時間を楽しめる責任感のある子どもの場合は、自分自身に課しているルールよりも厳しい規範を親が押し付けないようにすることで、最高の発達環境を作ることができるでしょう。一方で衝動的な子どもや反抗的な子どもに対してこのようなアプローチを採用すると、全くの逆効果になってしまうかもしれません。