脳波:デルタ、シータ、アルファ、ガンマ

脳波:デルタ、シータ、アルファ、ガンマ
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

脳波には5種類あり、音符のように動作します。そのうちいくつかは低周波で、他は高周波です。それらは一緒に調和して素敵なハーモニーを奏でます。あなたの思考や感情、感覚は完璧なバランスで、あなたの周りのすべてに反応します。

あなたは、「私の頭にもっとアルファ波を出させて、もっとリラックスして生活したい」などの発言を聞いたことがありますか?世の中には、特定の脳波を刺激して私たちをある意識状態に導くことができるバイオフィードバックマシンがあります。ぜひ注目してみてください。

目を物事をつかみ、脳は物事を形にする
ポール・セザンヌ

本当の健康と幸せへのキーとなるのは、私たちの脳波をそれぞれの人が最適な頻度で、そして最適なレベルで働きかけることができるようにすることです。また、脳波は決して静的ではないことを覚えておく必要があります。そして、加齢と共にそれは変化します。ですから、ベータ波やガンマ波を改善することだけに執着しないことがポイントとなって来ます。

つまりはどの脳波も、他の脳波より優れたものでも、より特殊なものでもない、ということです。それらはすべて、ニューロンと精神状態がリンクした脳内の電気的活動の結果であるため、すべての脳波が重要なのです。

脳波の種類

脳は電気化学的な器官です。神経科医が、すべての神経細胞を同時に活性化すると、電球を付ける十分なエネルギーがあると説明している程です。驚きですね!

この電気的活動は、様々な種類の脳波の発動原因となるものです。それは複雑で、魅力的で、完璧なプロセスで行動や精神状態、思考に影響を与えるのです。

一日のうちに、私たちの脳は5種類全ての脳波の影響を受けています。その時の状況によっては、一部の領域で特定の脳波がより活発になり、他の領域では別の脳波が穏やかになりますが、その脳波そのものが「オフ」になることはありません。

たとえば、あなたのアルファ波が、あるタイミングで前頭葉で強く活性化しているとします。ちなみにこの状態はあなたを「不安」にさせている活動です。しかし、後頭部でのアルファ波の活性化は、理想的なリラックス状態をもたらします。こういったバランスがあるということを頭に入れておきましょう。ではここで、さまざまな種類の脳波とそれらが何の役割を持つのかを見てみましょう。

青いニューロン

1. デルタ波(1〜3Hz)

デルタ波は最大の波の振幅を持ち、深い眠り(夢を見ない睡眠)に関連しています。そして面白いことに、この脳波は赤ちゃんや小児では非常に一般的です。年齢が上がるにつれて、作り出される脳波の数が減ります。私たちの睡眠能力とリラックスする能力は、加齢とともに悪化していきます。

一般にデルタ脳波は、心拍数の維持や消化を調節するなどの無意識の身体活動に関連しています。

  • デルタ波が脳波チェック(EEG)において非常に高い場合、それは、脳傷害、学習困難、またはさらに深刻なADHDの兆候の可能性がある。
  • EEGで「低い」と診断される場合、それは睡眠障害の可能性がある。
  • デルタ波が健康的である場合は、免疫システム、睡眠、および学習に良い影響を与える。

2. シータ波(3.5~8Hz)

この第2種類の脳波は3.5Hzから8Hzになり、そのほとんどが想像力、反応能力、睡眠に関係しています。私たちが非常に深い感情を経験している時には、シータ波がより活発です。

例えば、私たちが多くのエネルギーを費やして何らかの努力をしたりや仕事を終えたりしたとき、また、私たちがリラックスして想像力を膨らましているときに、シータ波がそれを制御しています。

  • シータ波が高い場合は、抑うつ障害または注意欠陥(多動性障害)の可能性がある
  • 低い場合は、不安、ストレス、および自己感情の低さの可能性がある。
  • シータ波が健全であれば、創造性や感情的なつながり、直感力に適する。
頭と脳波

4.アルファ波(8〜13Hz)

アルファ波は、穏やかな時間を過ごしている時、まだ眠っていない夕暮れの間によく発生します。リラックスして瞑想の準備ができる時です。私たちがソファに座りながらテレビを見たり、眠りに落ちる前のベッドでリラックスしたりしている時です。

  • アルファ波のレベルが高いと、集中力の欠乏、やる気が起きないないように感じる。
  • アルファ波のレベルが低いと、不安、ストレス、不眠症などの症状が出る。

4. ベータ波(12〜33Hz)

これまで低/中程度の脳波の話をしていましたが、ここからより高いレベルの脳波になります。これらは激しいニューロン活動を行うためのより高い周波数スペクトルにあります。それらは非常に興味深いだけでなく、とても複雑です。私たちがものすごく緊張している時などに発生し、その刺激を制御します。

運転している時、試験の最中、プレゼンテーションなどが良い例です。しかし、我々のニューロンを過剰に活性させる行為は、余計な不安を招き、かえってストレスになる可能性があります。

  • 逆にベータ波のレベルが低いと、過度にリラックスし、非常にゆっくりとした、うつ状態に至る…
  • 理想的なレベルは、私たちをはるかにオープンで集中できるようにする。私たちが問題を解決するのに一番いいとき。

5.ガンマ波(25〜100Hz)

「ガンマ」という言葉を聞くと、長い波長と高い電磁放射を持つ有名なガンマ線がすぐに思いつくかもしれません。しかし、そのガンマ線とガンマ波に共通するのは、非常に高い周波数、というところだけです。

宇宙と人の顔

神経科学者は今になって、ガンマ波についてもっと多くの事実を学び始めていますが、最近まではそれはほとんど知られていませんでした。さらに、EEGでそれらを検知することは非常に難しいのです。彼らは視床で発生し、脳の後部から信じられないほどのスピードで前面に移動します。

  • ガンマ波は、高レベルの認知処理能力と関連している。
  • 学習能力、新しい情報を取り入れる能力、そして感覚と知覚に関連している。
  • 例えば、精神的問題を抱えている人や、学習困難な人は、通常のガンマ波活動の半分以下の可能性がある。
  • 幸福状態でガンマ波のピークが見られる。
  • レム睡眠段階はまた、この範囲の周波数において高レベル活性を特徴とする傾向がある。

結論として、さまざまな種類の脳波について学ぶことで、私たちのメンタル、感情、活動、行動等が脳内の「エネルギー」を生み出すことを理解できます。したがって、それを認め、よりリラックスし、より受け入れやすく直感的になり、感情制御に取り組み、私たちの不安が私たちに有利に働くようにすることが鍵となるのです。


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  • Lundqvist, M., Herman, P., Warden, M. R., Brincat, S. L., & Miller, E. K. (2018). Gamma and beta bursts during working memory readout suggest roles in its volitional control. Nature communications9(1), 1-12.

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