応用心理学とは?

2019年4月8日

心理学は、たくさんの枝を持つ大きな木のようなものだと考えることができます。そしてその枝一つ一つが、人間の行動を理解しようとするためのものなのです。この葉と枝のカオスの中に、一つ目立っているものがあります。それが、応用心理学です。応用心理学は、毎日の生活の中で私たちが出会う問題への確固たる解決法を探そうとするものです。

それは心理学が常にやってきたことでは?とお思いかもしれません。そもそも人を助け、最も一般的で複雑な人のニーズに対する答えを探そうと焦点を当ててきたのが、この科学ではないのか、と考えるかもしれません。その答えは、実はノーです。

「知性は知識だけではなく、その知識を現実に適用するスキルのことも指す。」
―アリストテレス―

最初、心理学は情報を集め心理学的プロセスを理解することにより焦点を当てていました。ここで言っているのは、集中力や記憶力、学習や言語のことです。この興味深く、広大で、常に拡大し続けている分野を「基礎心理学」と呼んでいます。

19世紀の終わりと20世紀の初めに入って初めて、心理学が新たな発展を遂げることになります。これはドイツ系アメリカ人の心理学者、ヒューゴー・ミュンスターバーグのおかげでした。ミュンスターバーグはこのおおまかに定義された科学を、実践的な解決法の探求へとおし進める手助けをしたのです。

基礎心理学が生み出した様々な知識を使って、この分野は人生を変化させ、人々の健康、学び、幸福を改善するものへと広がっていきました。お分かりのように、これら2つの分野を分けて考えることはできないのです。

基礎心理学と応用心理学は同じ木の2つの基礎となる枝です。そしてこの壮観な木はとどまることなく成長し続け、私たちの生活を改善するための新しい方法を見つけているのです。

応用心理学とは

ヒューゴー・ミュンスターバーグ:応用心理学の父

ヒューゴー・ミュンスターバーグはカントをかつて読んでいました。ハーバード大学の心理学研究室に彼を招待してくれた、ウィリアム・ジェームズともいい関係を築いていました。しかし、二人の関係は良い終わりを迎えることはありませんでした。

ウィリアム・ジェームズは超常現象の研究に興味を持っていました。ミュンスターバーグは、ヴィルヘルム・ヴントの原理と客観性や実用性の信者であったので、ジェームズのこの一面を理解することも受け止めることもできなかったのです。

ミュンスターバーグは、論理的でないものや触れて感知できないものを「アブラカタブラ心理学」と分類していました。当時の彼の一番の興味は、ビジネスの生産性を高めることでした。もしかするとそれが彼が大学の同僚たちとの間に常に緊張を感じていた理由なのかもしれません。

彼らは心理学を、研究室の背景の中に限って理解していました。彼らの観点は観察と実験、そして記事を出版するという目的と他の人の理論に挑戦することに限られていたのです。

ヒューゴー・ミュンスターバーグが応用心理学のために基礎を築いた理由はとても具体的なものでした。彼は経営者や科学的経営法(テーラーイズム)が新しいスキルを要求した時のために、労働者の能力を向上させたいと思っていました。そのシステムは、より複雑な労働環境のためにより準備ができて能力を持った労働者を求めていたからです。

応用心理学の目的

ですので、ミュンスターバーグが50歳強で亡くなってしまってからも、彼の心理学のこの分野への貢献は目覚ましいものでした。最も注目すべきことには、彼は産業心理学を確立し、職業能力を評価するためのさまざまなテストを作ったことです。彼はまた、目撃者の信用性をテストするためのものさしを作ることで、司法心理学の基礎を作りもしたのです。

応用心理学の様々な側面

最初に応用心理学が使っているツールと知識の大部分は、基礎心理学から直接来ていると述べました。しかし実際には、課題の適用や発展は常に新しい知識、データ、概念を生み出します。それは応用心理学においても同じです。応用心理学は、基礎心理学のその他の支流とは一線を画しています。

その結果、応用心理学には無限の領域があります。これらの分野は毎日の状況で最もよくあるものを扱っています。応用心理学のおかげで、私たちは解決法を見つけたり、能力を高めたり、プロセスを改善したり革新したりすることができるのです。いくつかの例を見てみましょう。

「…理論はとてもいいものであるが、どうやって実践すればいいのか。もしそれが全く持って実践できないのであれば、知的訓練として以外に理論に価値はない。」
―スワミ・ヴィヴェーカーナンダ―

心理学は実践できなければ意味がない

応用心理学の支流

  • 健康心理学。これは臨床心理学に関連していますが、それとは異なる2つの原理があります。健康心理学は行動と身体的疾患の関係を分析します。さらに、さまざまな病気の予防と治療をしようとするものです。
  • 臨床心理学。機能障害行動の予防と治療に焦点を当てています。その目的は、生活の質と精神的健康を向上させることです。
  • スポーツ心理学。例えば不安を軽減したりチームワークを高めることで、アスリートのパフォーマンスを向上させようとするものです。
  • 組織心理学。これと臨床心理学は応用心理学の中で最も良く知られているものです。こちらの目的は、労働環境の改善、問題解決、トレーニング、スキルの最大化、組織の人的資源の管理などです。
  • 教育心理学。ここでは、学習と方法論を改善するために、応用心理学が基礎心理学を使っています。生徒がどのように学習するかを理解し、毎日の生活で役に立つものを与えることが目的です。
  • 環境心理学。人々が自分と周りの環境をどう結び付け、環境自体が私たちの行動にどう影響するかを理解しようとするものです。
  • 司法心理学。これは、犯罪研究に限られたものではありません。証言の有効性を分析したり、親権争いを扱ったり、被害者へのケアを行ったりします。
  • マーケティング心理学。マーケティングが消費経済において欠かせない役割をはたしていることは周知の事実です。特定の商品を買い手が選ぶための動機や、どのような無意識のプロセスが願望やニーズを決定するのかを理解することが、この興味深い心理学の分野において大事なのです。

結論として、各分野は応用心理学の枝のようなものです。お話できる分野はまだまだたくさんあります。例えば非常心理学や交通安全心理学、加齢心理学などです。これらはいかに多くの状況において、心理学がその価値を発揮するかをお見せするほんの数例にすぎないのです。

Münsterberg, Hugo (1914) “Psychology and Industry”. Psychology Press Münsterberg, Hugo (2008) “Psychology and Social Sanity” Psychology Press Muchin, Paul (1994) “Psicología aplicada”. Paidós Olivares Rodriguez, José (2012) “El ejercicio de la psicología aplicada” Pirámide