誰かと心から繋がることは人生の魔法

誰かと心から繋がることは人生の魔法
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 02 12月, 2021

誰かと偶然に出会うことは簡単です。しょっちゅうあることですし、毎日何十人もの人に出会うでしょう。しかし、本当に素晴らしいことは、その人と「繋がる」ことです。誰かと心と心がぶつかり、自分たちの世界が調和していること、他人には水たまりにしか見えないところを銀河かのように見ていること、二人の笑いが同時に同じ理由で沸き起こること…に突然気づくのです。

しばしば私たちは、ファンタジーやSFの世界へのあこがれを持ったりします。本当は人生そのものに、想像の世界よりも信じられないような、より魔法のような、さらには未知のプロセスが詰まっているのを知らずにです。ほとんど知らない二人の人間が、同じ時に同じ場所に居合わせ、お互いに惹かれ合うその繋がりは、一体何によるのでしょうか。

「友情とは、二つの肉体に宿る一つの魂である。二つの魂に宿る一つの心とも言える」

-アリストテレス-

恋に落ちるプロセスの話だけでなく、固い友情が作り出す素晴らしい状況について話しましょう。時や距離は問題にならず、大事なのは二人だけに分かること、二人の約束、そしてお互いへの思いやりと素直な愛情の調和です。

ある種の原子同士が繋がるように、月が海の潮の満ち引きを引き起こすように、人と人は繋がるものです。おそらく人生そのものが繋がりなのでしょう。生きている間に何人かの人と作り上げるそのすばらしい繋がりが一つの行き先に導いてくれます。それは学び、共有し、助け合うことができる成長の過程の一部でもあります。

添い寝するラッコ

友情における魅力の掟

エレナとサラは大学で知り合いました。オーディオビジュアルコミュニケーションの授業で、先生が『Monty Python(イギリスのコメディアングループ)』の動画を見せた時、教室中に笑いが起きました。数秒後、クラスの皆が素に戻り、沈黙の中で作業に集中していた時、サラはまだ笑いを隠すことができませんでした。それを聞いたエレナも、大笑いを抑えることができませんでした。これを契機に、この二人の友情、大きな友情が始まったのです。

友情も含めた愛情の関係についての研究では、その突然の魔法のような「繋がり」の基になった決定的なきっかけよりも、こうした絆がもたらす利点を掘り下げます。そしてここで、一つ知っておくべき面白い側面があります。

友情は、単に恋に落ちる時よりもはるかに複雑なプロセスを経るもので、興味深い一連の掟と心理的な動きがあるのです。

自己発見

本当の友情は、共通の趣味を持つとか、好みや価値観が共通だということだけが基になるのではありません。事実、一緒に楽しく過ごせるというだけでは、友情の力や重要性を決定づけられないのです。

社会心理学者は、ある友情が長く続くものになるのか否かの決定的な瞬間があると言います。

ここで自己発見についてお話しましょう。人は、助けを求めて、あるいは癒しとなる親密さを求めて、悩みごとや恐れや懸念を分かち合うことを欠かせないものです。

他の人に打ち明け話をし、その人がその秘密を守り、助けを差し伸べてくれる時、魔法が始動するのです。そしてその人が、同じように心を開き、自分の秘密も打ち明けてくれる時、魔法は生き続けます。

コーヒーを飲む二人の女友達

感情を結ぶもの、そして鏡の法則

一度その人を信頼できると分かったなら、偶然の出来事から始まったその絆を固める別のプロセスが必要です。それは「感情のプレゼント」です。例えば忠実さ、評価、無条件のサポート、感謝、誠実さ、個人の成長を助ける能力などです。

また、ワシントン州タコマにあるピュージェットサウンド大学の社会心理学者、キャロリーン・ワイズ氏とリサ・F・ウッド氏が定義した、さらに興味深い考えがあります。「鏡よ鏡」の理論、または友情における鏡の法則です。とても基本的かつ重要な法則です。

誰かと繋がるということは、自分のアイデンティティにぴったりかみ合う人と出会うということです。その人は多くの場合自分の鏡のように、あるいは自分のバランスがとれるようにふるまってくれます。良い友達とは、例えば、自分が決めたことや好きになった人が自分の本質とはかみ合わないとか、自分ではないものに変わってしまっているということを、言ってくれる人です。

私たちの脳には、特別な人々との「繋がり」が不可欠

これを直感とか第六感とか呼ぶひともいますが、私たちの脳は多くの場合、誰と「繋がる」のがよいか分かるものなのです。ココアの湯気に包まれて、不安を和らげたり希望を語ったりするために誰とお茶をするべきか、見返りを求める友情をシャットアウトするために誰と付き合わない方がいいのか、私たちの脳は知っているのです。

ココアを飲む二人

固く揺るぎない友情が脳を喜ばせる具体的な理由は、その友情が、私たちが生き延び、日々により意味を持たせる助けになるからです。この充実した「繋がり」が、ストレスの薬であり、コルチゾールを高レベルに保つ軟膏であり、幸せの鼓動を起こすドーパミンやセロトニンの注射でもあるのです。

偶然に身をまかせ、私たちの現実世界をより素晴らしく、より温かく、より刺激的な舞台に変えてくれる特別な人に繋げる人生の魔法に、あなたも従ってみてください。


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