エコーイズム:スポットライトを浴びたくない人々

14 9月, 2020
エコーイズムとは基本的に、注目の的となりたいナルシシストの反対です。エコーイストとは、脚光を浴びることをさけ、他人に気づかれたくない人達のことです。読み進め、詳しく学びましょう!

「エコーイズム」は、最近知られるようになってきた言葉です。アメリカの精神分析学者デイビッド・ディーンが2005年に初めて造りました。褒め言葉を受け入れず、自分の好みではなく人に合わせ、助けを求めることができない人のことを言います。

どんな性格でもそうであるように、エコーイズムの傾向がある人は、誰と過ごしていてもその傾向が見られます。エコーイズムは、ナルシシスト的行動をする人に惹きつけられます。それは、空間のすべてを自分のものにするような人と一緒にいると、エコーイストは背景に溶け込みやすくなるためです。また、ナルシシストが攻撃的になるとエコーイストは自分を責めます。

エコーイズムは病気ではなく性格です。一種の生存ストラテジーと考えると理解しやすいでしょう。エコーイストは、安心や愛を感じたいのであれば、最低限のことしか人に求めず、すべてを人に捧げなければならないと考え、生活しています。

エコーイズム

影で生きる

『ナルシシズムの再考』の著者、心理学者で研究者のクレイグ・マルキン博士は、エコーイズムは利己的に見られることへの大きな恐怖であると言います。ナルシシストが注目を集め、特別に感じたいと思うのに対し、エコーイストは特別な注目を浴びることに恐怖を感じます。

マルキン博士と研究員は、エコーイストが「重荷になりたくない」「自分の好みを聞かれると、困ることが多い」などに当てはまる傾向があることを発見しました。

いちばん軽いエコーイズムは、保守的になりやすい人達です(自分の嗜好や欲求をを抑えます)。また、より過激なカタチになると、自分の声を完全に無視します。これにより完全な孤立へとつながりかねません。

エコーイズムのルーツは幼少期にある

エコーイズムの原因はまだ分かっていません。しかし、専門家の多くが、子育てが大きく関わっているという考えに同意しています。

エコーイストは人と比べ、感情に敏感なようです。精神的に敏感な子どもが自分のニーズを表現することで、親に罰せられたり恥をかかされたりすると、その子どもはおそらく成長と共にエコーイズムに苦しむことになるでしょう。

常に自分の意志を押し付ける利己的な親がいると、子どもは自分の考えや欲求を知り、それに耳を傾けることが難しくなります。また、このような経験は、自分は人より重要で特別だという考えから、親の行動を繰り返すナルシシストを生む場合もあります。ただ、先天的な要因が子どものナルシシズムやエコーイズムの表出の決定要因になるかはまだ分かっていません。

利己的な親をもつ子どもが皆、エコーイストになるのではないことを知っておくことは大切です。また、エコーイストの子どもの親が必ずしも自己中心的であるとは限りません。

意外かもしれませんが、エコーイストは必ずしも受け身ではありません。実は多くの人が、人のニーズを知り、それに従うよう積極的に動いています。エコーイストは聞き上手ですが、人にオープンになることに不安を覚えます。人の重荷になるのではないかという恐怖心から、コミュニケーション能力に支障がでます。

文化と性

男性は、エコーイズムの問題でセラピーに行くことはあまりないようです。これは、非男性的だから、自分は弱いと感じるため、あるいは恥ずかしさのせいだと考えられます。力関係において、性や地位に重きが置かれる文化のある地域では、エコーイズムやナルシシズムがより目立ち、自然に存在するようです。

多くの女性が、人間関係においてより多くを求めたり、断定的になることは危険だと考えます。精神的に攻撃的な父親を持つと、このように自分を表現するのは安全ではないという感じるようになってしまいます。また、エコーイズムで大きな問題となるのは、社会的に適応性が高く、人のニーズに常に答えようとすること自体がいいことだと考えられている点です。一方で、エコーイストは自分のニーズや感情を無視することで、生き延びてきたケースが多々みられます。

文化的要素

静かに耐えることが適切だと考えられる文化もあります。また、助けを求めることでひんしゅくを買うような文化もあるのです。つまりエコーイズムは、ある種の洗脳の結果です。また、力のある人や組織の元、害のある行動をとる人がいる政界などもこれにより説明づけられます。

エコーイズム

エコーイズムに取り組むには

エコーイズムに影響するプロセスの多くが無意識のため、これをうまくコントロールしようとするのは簡単ではありません。また多くの場合、子どもが自分を確立するためにエコーイズムを発達させてきたことも、難しさの一因です。

何が起こっているかを分析するために、セラピーに行くことでエコーイズムをどこで得たか知ることができます。セラピーでは、痛みを伴う感情や記憶を安全かつサポートのある空間で探索する機会が得られます。これは、「普通」ではなかった幼少期のトラウマを理解するチャンスなのです。

さいごに、自分から話すことが難しければ、セッションの中にいくかの要素を取り入れることにより、セラピストがあなたをより安心させてくれるでしょう。また、創造的作文や詩も自分の声を探すのに役立つツールです。この記事を読んで、自分や知り合いに当てはまるのであれば、遠慮せず専門家に助けを求めましょう

BYINGTON, C. (2004) La Construcción Amorosa del Saber. Fundamento y Finalidad e la Pedagogía Simbólica Junguiana. Sáo Paulo: W11 Editores

BYINGTON, C. (1988) Dimensiones Simbólicas de la Personalidad. Sao Paulo: Atica