外出自粛中に役立つ心の知能

危機に直面すると、私達は脆弱になります。今こそ心の知能を呼び覚まし、外出自粛がもたらす日々の心配、不安、フラストレーション、悲しみと向き合う時です。
外出自粛中に役立つ心の知能
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 22 12月, 2022

外出自粛中には、心の知能が本当にあなたの役に立つかもしれません。心の知能は、感情、思考、アプローチ、希望の概念、社会的関係にも対応できるツールです。

ダニエル・ゴールマンが著書『フォーカス』や有名な『EQ こころの知能指数』の中で、困難な時、注意力をコントロールするほど重要なことはないと指摘しています。困難な時、様々な心配やネガティブな思考が生じ、不安やストレスを抱え込むのは無理ありません。

しかし、状況を受け入れて前へ進むためには、忍耐力と建設的楽観思考を鍛える必要があります。感情の持つ魔法をしっかり理解することで、困難な日々とうまく付き合うことができます。

外出自粛中の心の知能

ニューヨーク、バッファロー大学のMark Seery教授が行った研究結果は、興味深く、考えさせられるものです。それは、あるものごとにより死ぬことはなくても、それに正しく対応しないことで、私達はストレスがたまりつづける状態になるというものです。この状態は、精神的に激しく脆弱した状態につながります。これはどういうことでしょう? また、現在のパンデミックとどのような関係があるのでしょう?

基本的に、これは多くの人がコロナウイルスの危機を生き延びることを意味しますが、身体的に無傷であっても、感情的に無傷であるとは限りません。実際、困惑やあなたが目にし経験したものすべて、そして心配や苦悩があなたにつきまといます

外出自粛 心の知能

外出自粛中には、心の知能がこのような状況にうまく対応するのに役立ちます。

自己認識

あなたの感情、ニーズ、内なる傷の原因となっているものは、他人には分からないものです。そこで大切なのは自己認識を高めることなのです

自己認識には、自分の感情や気持ちを意識することが含まれます。自分の体が何を感じているか、心の中で何が起こっているかを察知する必要があります。自分の感情を認識し、自分の中にあるその存在を認めましょう。感情を自己認識すると、自分の中の現実を解き明かすのに役立ちます。

セルフコントロール

扁桃体は、悪い感情を調整する脳の部分で、ある特別な機能を持つ必要不可欠な部位です。

しかし扁桃体は恐怖や苦悩などの現実を実際より大きくすることがあります。さらにこれは、論理的思考や内省的思考をブロックするような形で行われます。そして行動不適応へとつながります。つまり、パニックによる衝動買い、全般的なパニック、持続的なネガティブさ、明日起こるかもしれないことに対する恐怖などが生成されます。

そこで、外出自粛中の心の知能において高めるべきなのはセルフコントロールです。最も悪影響を及ぼす感情を探知し、それが大きくならないように、自分がその感情にコントロールされないようにしなければなりません。

まず、心配、恐怖、不快の引き金となる刺激を探知する必要があります。例えば、コロナウイルスに関するニュースを見続けるのをやめ、友達や家族と話すなど、より心地よい活動に変えるといいでしょう。

外出自粛 心の知能

注意力を鍛える

これは冒頭でも指摘したポイントです。不安が現れると、頭の中で未来に起こりうるシナリオが作られます。そして多くの場合、このシナリオはポジティブなものではありません。

そして、将来起こるかもしれないことや、怖く、フラストレーションとなるシナリオにとらわれすぎてしまうのです。

そこで、今ここに注意を向けるよう自分を鍛えることが大切です。本当に重要なのはそれだけなのです。

外出自粛中、心の知能を高める:感情と繋がる

外出自粛中に心の知能を高めるには、人間関係の管理が必要です。どういうことでしょうか? これは、基本的に、周囲の人とポジティブな感情的繋がりを持つことを意味します。

今のような困難な日々に、自分の心配や恐怖を大きくする人と話すことだけは避けたいものです。また、人の不安を大きくすることも避けるべきです。そこで、家族や友達と話す時、その時間を豊かなものにしましょう。人にとって自分が安全な避難所であるように、そして希望の光であるように心がけましょう。

パンデミックの時に人間関係を保つことは、物理的に近い人とだけでなく、遠くに住む人とも社会的絆を強めることになります。

最後に、励み、希望、愛情を呼び覚ますように感情を鍛えるべきだということを忘れてはいけません。


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  • Seery, M. D., Holman, E. A., & Silver, R. C. (2010). Whatever Does Not Kill Us: Cumulative Lifetime Adversity, Vulnerability, and Resilience. Journal of Personality and Social Psychology99(6), 1025–1041. https://doi.org/10.1037/a0021344

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