自己認識の道は険しいけれども、価値がある
古代ギリシャのデルポイにあるアポロン神殿には、Gnothi seautonと書かれた石があります。これを直訳すると「汝自身を知れ」です。これは学識深く、時代を超越する言葉で、特にプラトンなどのギリシャ人作家の作品の中でよく見られる自己認識に関係します。
自己認識は、柱であり自己実現の道への扉でもあります。人生を通して自分について学ぶ、内省のプロセスです。これにより自分の長所や短所、その間にある性格を知ることができます。
自己認識で重要なこと
自分を知ることが、自分の幸せにつながる意思決定をするための出発点です。自分を知ると、何に幸せを感じるか、何を必要としているか、何に挑戦できるかを知ることができます。さらに、自尊心や自制心においても大きな役割を果たします。
また、自己認識は、自分の権利、義務、責任を知ることでもあります。より広く、より本物の自己像を作ることが可能になります。さらに、自己愛を強化することができます。
自己認識において最も重要な側面のひとつは、自分の思考、感情、行動への意識を強め、衝動的になりにくくなることです。自分の行動の結果や人生で経験するすべての物事に、ある程度意識的になることを意味します。
自己認識への道を進むことは、精神社会的環境に適応し、自己受容につながります。
自己認識の道
私達は自分のことは知っていると考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。自分を知ることは簡単ではありません。数年かかることもあり、また、人生を通してもたどり着けない場合さえあります。経験により人は変化します。数年前と今の自分は違い、今の自分と未来の自分もきっと異なるでしょう。
私達は常に変化し、どう考えるか、どう行動するか、自分の存在をどう理解するかにおいて、無数の変化をとげます。
まず、自分に正直でなければなりません。そのためには、特に無意識に使っているかもしれない自己防衛や自己欺瞞の罠を避ける必要があります。自分を深く分析する方法を学ぶことが目標です。
自己認識の道にあるステージ
- 自己受容。受動的でありながら、現実的で詳細に自分を観察しましょう。
- 自己観察。自分の思考や行動を分析し、なぜ自分がそのように行動するか理解しましょう。
- エピソード記憶。あなたの人生にあるすべての記憶を振り返りましょう。こうすると、自分の身に起こった出来事を思い出しやすくなります。
- 自尊心。自己愛やこれまで築いたもの、壊れたものすべてについて考えましょう。自己認識は、あなたがどれだけ自分を愛しているかを示すある種のマップになり、それにより、どこをより追求する必要があるのかが分かります。
- 自己概念。本質的に、自分の価値観に基づいた自己像です。
- 自己受容。上に示したステージを終えたら、自分を受け入れ、鏡をのぞき、ありのままの自分をみる時がきています。これが、成長し、自己認識の道の終わりにたどり着くための唯一の方法です。
「人生の目的は、自分の目的を見つけ、それに対し全身全霊で向かうことだ」
-仏陀-
自己認識の道にいつづけたいのであれば、大切で、価値ある質問を自分に投げかけましょう。例えば「自分とは?」「自分の目標は?」これらの質問から、あなたに関する重要な情報を得られます。
マインドフルネスもとても良い方法です。平穏な状態や内なる平和への到達に役立ち、本当の自分を掘り下げやすくなります。
お分かりいただけたように、自分を知ることは簡単ではありません。自分の奥深くを知り、何が自分で何がそうでないかを受け入れるには、時間と努力、誠実さが欠かせません。また、これは皆が挑戦したいと思うことではなく、この探索をすることは、人生のもっとも魅力的な旅につながるでしょう。