抗うつ薬中断症候群/SSRI離脱症候群

2019年2月2日
SSRI離脱症候群は、あまりよくある病気ではありません。うつ病や不安障害の治療後、薬を適切にやめなかった場合、起こりえます。

SSRI離脱症候群は、SSRIを特定期間服用した後、突然、使用を中止した場合にかかります。体が、突然のセロトニンの降下に適応できないためです。SSRI離脱症候群は、吐き気、しびれ、頭痛、睡眠障害などの症状を引き起こします

話を続ける前に、この状態があまり知られていないのは問題であることを指摘しておかなければなりません。健康に携わる専門家は、このような逆効果を避けるため、ある規定に沿って薬を処方します。ところが、服用を突然やめた場合でなくても、SSRI離脱症候群になる場合があるのです。薬の量を変えた時、この症状が出ることがあります。

この症候群に関して興味深いのは、SSRI離脱症候群にかかった時、薬を服用する元となっている症状が再発したように感じることです。そこで、患者は抗うつ薬を使う治療を再開したいと医者に言うのです。

精神薬にまつわる副作用を知っておくことは、とても重要です。同時に、薬を服用する人は、医者の指示や推奨に従うことの重要性を理解しておかなければなりません。

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、大うつ病や不安障害の治療にもっとも幅広く処方されている薬です。

薬

 

SSRI離脱症候群とは?

SSRI離脱症候群の話に入る前に、SSRIについてお話しましょう。選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitors)の頭文字です。現在、うつ病や不安障害の治療に最も処方されている薬です。

医者が、他の薬でなくこの抗うつ薬を選ぶのは、SSRIには重篤な副作用が少ない傾向にあるためです。フルボキサミン、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチンなどの薬は、三環系抗うつ薬に比べ、比較的、総体症状が軽いです。三環系抗うつ薬は、心臓血管系や比較的重篤である抗コリン作用症状に関連する副作用をもたらす傾向にあります。

SSRIは、いくつかの臨床症状に効果的な治療法ですが、これらを使う時、頭に入れておきたいことがいくつかあります。正しく服用し、適切に服用を中止するのであれば、この薬はあなたの助けになりえるということです。

特に、服用を中止する場合、段階的に行うことが重要です。突然SSRIを中断してはいけません。もし、そうした場合、SSRI離脱症候群にかかるかもしれません。それでは、SSRI離脱症候群についてお話しましょう。

 

なぜ、SSRI離脱症候群になるのか?

セロトニンは、多目的な神経伝達物質です。脳細胞と体の健康調節機能間の連絡、動機付け、社会行動、記憶などの機能を助けます。研究によって、うつ病の人は、シナプス間隙のセロトニン量が異常に少ないということが分かっています。

それは、脳が冬眠しているような状態であり、少なくともこの化学物質に関してはそうです。シナプス後ニューロンが少量のセロトニンを瞬時に捕えます。メキシコ国立自治大学が指揮を執る研究によると、SSRIがこの捕捉を止めることで、シナプス間隙のセロトニンの蓄積量を増やすというのがその働きです。

  • 数週間SSRIによる治療を受けると、脳にある変化が起こります。セロトニン受容体が少なくなり、この神経伝達物資が体により長い間残るようになります。
  • この種の薬の服用を適切に止めなければ、たくさんのことが起こりえます。まず、脳に変化に適応する機会を与えません。本質的には、即時に変化するよう強制しているのです。
  • 次に、セロトニン受容体が少なくなるだけでなく、シナプス間隙のセロトニンの量が適切でなくなります。この原因はSSRI薬です。そのため、病気が再発したような、うつ病の症状が強くなったように感じるのです。
悩む女性

 

SSRI離脱症候群に伴う症状

SSRI離脱症候群に伴う総体的症状は、患者により大きく異なる傾向があります。SSRI薬の服用を中止した後1~10日の間にその影響がでるようです。よくある症状がこちらです。

  • めまい
  • 腹部不快感
  • 下痢
  • 歩行困難
  • 吐き気、嘔吐
  • 疲労
  • 頭痛
  • 筋肉痛
  • 風邪に似た症状
  • 感覚異常(かゆみ、肌が焼けるような感覚)
  • 幻覚
  • 集中できない
  • 個性喪失
  • ネガティブ思考

最後に、重篤なケースでは、精神病エピソードや緊張病(周りへの反応がなくなる)の症状が出ることもあります。

SSRI離脱症候群の女性

 

予防と対処

SSRI離脱症候群の対処には、SSRIを本来の量で再開する、または、適切な期間をかけて量を減らすという方法があります。どちらにしても、患者に合わせて医師が決めることです。

このような状況の予防は、非常に重要です。SSRI離脱症候群は一般的ではありませんが、いつもリスクはあります。これは、医師により処方される薬を服用または中止するとき、その決断を決して自分でしてはいけない、ということを私達に思い出させてくれます。

一般的に、SSRIを4~8週間服用した場合、1~2週間かけて量を減らし、そして、完全に中止することがベストです。また、数か月に渡る治療の場合、薬を止める時は、より時間をかけ進めていくものです。

SSRIを突然やめることは、自分にリスクの可能性を与えることになるのです。