目標達成のために
まず初めに、少し時間を取って次の質問に答えてください。1)人生を楽しんでいますか? 2)今までしてきたことに満足していますか?
自分の目指すところが分からなくなることがあります。人生を楽しんでいる時、あまりに速いペースで進む人生の中で、自分を振り返る時間が取れていないのかもしれません。また、人生の目標を掲げるチャンスがまだないのかもしれません。それとも、目標はあっても、そこにたどり着くためにどうしていいのか分からないのでしょうか?
ここでは、頭の中で目標が定まっている人が、それを達成するための方法をご紹介します。まず、人生を振り返ってみましょう。今いる場所、決断の仕方をみていきます。自分で判断し「正しい道」を通り、自分の目指すところへ進むことこそが、人生に意味を成すのです。
人生の方角を示すコンパスがあなたにはありますか?
人生の目標が定まっていなくても、普段の生活の中の小さな目標に焦点を当てましょう。方角を示してくれるコンパスは自分で作れます。すべての障害を避けられるわけではありませんが、コンパスがあると、道に迷うことはなくなります。
曲がりくねった道もあります。上り坂下り坂もあり、途中には障害物、また、悪天候に見舞われることもあるでしょう。どんな状況においても大切なのは、「正しい」道を知っておくことです。前へ進むことに意味があり、人生をより豊かなものにするために必要不可欠なのです。
正しい道を知るために
自分の決めたことに自信がなくなり、それが自分にとってベストであるか分からなくなることもあるでしょう。これは、皆が感じる思いです。決断には必ずリスクが伴い、不確かなものは避けられないのです。
あなたが正しい道を進んでいると断言できる人は、この世の中に一人もいません。正しい道は一つではないのです。同じ所へ向かうにも、いくつも道があります。状況がどうであれ、自分で自分の道を決めることに意味があります。
自分で目標を立て、自分の道を切り開くことは難しいと考えていませんか?それは、単に慣れていないからでしょう。人に道を示してもらったり、決めてもらうことは簡単です。時には、自分より人を信じたくなることもあります。しかし、予期せぬ結果が待ち受けているのではないかと恐れる必要はありません。あなたにとってのベストを知っているのは、あなたです。
自分の気持ちに耳を傾けましょう。きっと、体が何が必要なのかを教えてくれます。そこから、自分で判断し、自律性を養いましょう。ビジェガス(2011)によると、自律はモラル規制システムの中で統合的な機能を果たします。
感情に任せるか、心で考えるか?
自分の気持ちに耳を傾けたら、そこで受け取ったサインが示す道を理性に従い進みましょう。情報源(気持ち)と動き(理性や直観)のバランスが重要です。成功に一歩近づきます。
このバランスの下で、モチベーションも重要です。やってみるまでは、自分の可能性を信じることはできないものだとM.グラッド(2015)は言います。それでも、目標が現実的であるか分析することは必要です。
「心に従おう。ただ、脳を忘れてはいけない」
-アルフレッド・アドラー-
自分の目指すところを知るだけでいいのか?
自分の道を進むことの大切さに気付いていただけたでしょうか?日常的な小さな目標も思いついたことでしょう。これらは、実践的で、私達に健康や充実を感じさせてくれます。様々な目標が考えられます。例えば、もっと運動する、英語を習得する、部屋や家を片付ける、毎日瞑想するなどです。
しかし、目指すところを知るだけではいけません。「もっと運動する」と、目標を掲げるだけでは何の意味もなしません。これでは、目標がないのと一緒です。この目標を達成するためには、モチベーションと計画が必要です。
そうすることで、目標は具体的になり、形を帯びてきます。トハとブラビ(2015)は「もっと運動する」ではなく、「毎日腹筋10回」のような目標を立てたほうが良いと言います。あいまいではなく、具体的な目標の方が達成しやすいのです。お分かりいただけた通り、目指すところを知るだけではいけません。
「目標を決めることで、自分と目標の距離が縮まる」
-アンソ・ペレス-
目標を達成するために
達成までの道のりがとても険しい目標もあります。例えば「マラソン完走」です。目標が大きい場合、ひとつの目標だけを掲げると、達成が先延ばしになりがちです。それを避けるため、目標を小分けにしましょう。例えば「毎日30分トレーニングを行う」などが考えられます。達成可能な目標から始め、一つ達成出来たら次の目標を掲げましょう。
また、目標達成のために、予定を立てることも有効です。決まった曜日や時間を決めるだけです。目標へ向けていつ行動するか予定を立てておかなければ、目標を掲げただけで終わってしまうかもしれません。
ペレス(2014)は、「ゼロ・トレランス」目標を掲げることが、目標達成のカギだと言います。これは、絶対的な目標であり、より簡単なものでなければなりません。簡単なのには、理由があります。ゼロ・トレランス目標は、続けるために、必ず達成しなければならない目標だからです。
例えば、毎日30分トレーニングを行うことを目標とし、それが難しいのであれば、ゼロ・トレランス目標は毎日5分に設定しましょう。5分だったら、必ずできます!これだけで、続けることができるのです。
計画から行動へ
自分の目指すところを決め、自分の気持ちに耳を傾け、目標のための計画を立てたら、あとは行動するのみです。目標を達成し、成功したければ、ぜひ、試してみてください!また、楽観的であることも忘れてはならないカギです。より良い未来を目指し、根気強く、目標達成に向けて進みましょう。
さいごに、目指すところを明確にすると同時に、なぜ、そこを目指すのかはっきりさせておいた方が良いでしょう。それが力となり、努力の意味となります。あなたは、すでに、目標に一歩近づいています。がんばりましょう!
「夢を描き、そのために努力しよう。人生で目指すところを思い描こう。夢を不可能にするものがひとつだけある。それは、失敗を恐れることだ」
-パウロ・コエーリョ-
参考資料
Grad, M.(2015). La. princesa que creía en los cuentos de hadas. Barcelona: Ediciones Obelisco.
Pérez, A. (2014). Los 88 peldaños del éxito. Barcelona: Alienta Editorial.
Toja, O. y Bravi, S.(2015). Actitud positiva para perezosas. Barcelona: Editorial Planeta.
Villegas, M. (2011). El error de Prometeo: Psico(pato)logía del desarrollo moral. Barcelona: Herder.