内在化障害:子どもたちの苦しみを理解しよう

15 11月, 2020
悲しみや苛立ち、あるいは引っ込み思案に苦しむ子どもたちをケアしてあげましょう。驚くべきことに、こういった子はなんとか体裁を保とうとするため、不安障害やうつ病が隠されてしまうのです。そしてこれらの病気は孤立やモチベーションの欠如といった内在化症状として姿を現します。

子どもたちは、時折子どもらしくない行動を見せる可能性があります。例えば、極端な内気さや懸念、恐怖心、フォビア(恐怖症)、気分の浮き沈みなどが見られる場合です。これに関しては、内在化障害の初期徴候を理解し、把握し、検知することが子どもの抑うつの治療と予防に役立つでしょう。

子どもの行動というテーマにおいては、絶対的に確実な事実が一つあります。それは、私たちが常に注意を向けてしまうのは落ち着きがなく、反抗的な子どもたちだということです。家庭でも学校でも、挑戦的な態度で大人しく座っていることができない子に注目せずにいるというのは不可能でしょう。

このタイプの行動様式は、外在化障害というものに分離されます。基本的に、ここに当てはまる子どもたちは外部環境に対して自分の存在を目立たせることで反応しようとします。しかし反対に、問題を起こすのとは程遠い態度を取っている子どもたちも存在しており、他人から気づかれることを好みません。教室の後ろの方に座っており、常に一人ぼっちでいるようなタイプの子どもたちです。いかなる形であっても注目の目を向けられることを避けています。

さらに、教師たちもそういった子にはほとんど注意を払いません。ある意味で、こういった子どもたちの静かなパーソナリティをありがたがっていることでしょう。特に、教室が騒々しさと落ち着きのない子どもたちに溢れている場合はなおさらです。それにもかかわらず、おとなしい子どもたちあるいはティーンエイジャーたちを放置しておくと非常に深刻な結果につながる恐れがあります。一見とらえどころがなくて穏やかに見えたとしても、実際にはその背後で助けを求めて叫んでいるのです。

内在化障害:定義、症状、治療

「うちの子はいつも私の隣に座っていて、決して私の側から離れようとしません」、「息子はシャイなのです。全てのことに恐怖を抱いているようなタイプの子です」、「娘は常に病院に通っています。腹痛のせいか、皮膚の発疹のためです」

これらは、内在化障害を抱える子どもたちの親がよく口にするコメントです。一般的に、子どもたちのこういった振る舞いの背後にあるのが実は心理的な問題であるという事実に思い至るのは容易なことではありません。この問題は、特に幼少期に適切なケアを受けられないままその子が思春期に達してしまった時点で表面化する場合が多いようです。

思春期というのが非常に難しい時期であることは誰もが知っていますよね。人生の中でもこのステージでは変化がたくさん訪れるため、人は打たれ弱くなってしまうのです。そしてその脆弱性が内在化障害の発現に繋がります。自傷行為や場合によっては自殺念慮までもが発生する恐れが出てくるのがこの時です。ペンシルベニア大学(フィラデルフィア)で行われた研究により、内在化障害に関しては初期の段階から治療および予防プログラムを進めていくのが重要であることが強調されています。

この研究の実施者たちはさらに、子どもの精神疾患が気づかれずに見過ごされている場合、その子が学習の遅れや社会的排除といった問題に苦しむ確率が高くなることにも言及しました。しかし、最も深刻な問題は自殺の危険性がある点です。WHOのデータによれば、15歳から19歳までの子どもたちの死因として三つ目に多いのが自殺となっています。

内在化障害とは?

アッヘンバッハ、エーデルブロック、およびハウウェル(1987年)によると、子どもが抱える精神疾患は二つの類型に分けることができます。一つ目が、外在化行動(攻撃性、行動の問題、不服従、不注意など)です。そして二つ目が内在化行動で、これは不安やストレス、あるいは抑うつの身体化に関連する症状を指します。

内在化障害 子ども 苦しみ 理解

幼少期の内在化障害は非常に多く見られ、以下のような形で現れます。

情動性症状

  • 過度な恐怖心(暗い場所や動物、未知のシチュエーションへの恐怖)。
  • 衰微、悲しみ、そして無関心な態度。
  • 劣等感。
  • 集中力の問題。
  • ネガティブ思考。あるいは何か悪いことが起きるだろう、と常に感じている。

行動症状

  • 大人への過度の愛着と依存。
  • モチベーションの欠如。
  • 何事にも興味を引かれない。一つの趣味から別のものへとすぐ気移りする。
  • 引っ込み思案。
  • 一日中座っているか横になり続ける傾向が高い。
  • 勉学の問題と低いパフォーマンス。

身体症状

  • 明確な理由のない腹痛。
  • 継続的な頭痛と明白なきっかけのないめまい。
  • アレルギーの出現、特に皮膚に出やすい。

内在化障害が起きる出所は?

この内在化された総体的症状の背後にあるのは、不安障害やうつ病です。これらの病気は、幼少期および若年期には気づかれにくい傾向があります。その理由は二つあり、まず第一に、大人が上記のような症状をその子の年齢のせいにしてしまいがちだからです。考えてみてください。「9〜12歳の子どもたちは受け身で内向的であり、ティーンエイジャーたちは反抗的で無鉄砲である」という思い込みを抱いている人はかなり多くいますよね。

一方で、家族という側面について考慮することも重要です。この種の問題を抱える子どもたちの多くが、荒んだ環境で育っています。つまり、親がしっかりした子育て戦略を有しておらず、結局我が子の情緒的欲求を放置しているのです。結果として、自分の子どもが苦しい思いをしていることに気づいてあげられません。そのため、こういった子どもたちが経験している現実を理解してあげるチャンスは学校という環境にしかないのです。

したがって、これらの心理的病状の原因は極めて複雑なものである場合が多いです。もちろん、ネグレクトや虐待などが原因の場合もあります。しかし、他にもストレッサー(転校、親の離婚など)がありますし、パーソナリティや遺伝的要因などにも注意を払わなくてはなりません。

内在化障害:子どもたちの苦しみを理解しよう

治療手段

子どもの内在化障害の治療として一般的なのは、全身治療という手段です。治療にあたるメンタルヘルスの専門家は、その子の感情面だけに目を向けるのではなく、家庭環境にも気を配らなければなりません。また、自分の感情を理解するのに役立つ様々な戦略をその子に教えてあげたり、例えば不安を感じた時の身体の反応などを学ばせてあげる必要があります。

子どもたちの社交スキルとアサーティブネスを向上させることは、より高い自尊心の獲得につながり、その結果より大きな安心感と落ち着きを感じさせてあげることができます。また、周囲の物事や人々との調和も感じられるようになるでしょう。これらの病状を早期に発見してあげることこそ、私たちの社会が最優先で取り組むべき課題です。

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