成熟とは引き算することを学ぶこと

自分を成長させない態度やパターン、人を排除することを学ぶことは、成熟の大きな証です。時には 「少ない方が豊かさの証」だということです。
成熟とは引き算することを学ぶこと
Gema Sánchez Cuevas

によってレビューと承認されています。 心理学者 Gema Sánchez Cuevas.

によって書かれた Raquel Lemos Rodríguez

最後の更新: 09 9月, 2024

私たちが生きている社会は、安定と福利を達成するために、特定の目標を押し進めるニーズを生み出しました。これらのニーズは、私たちが今持っているもので満足するのではなく、さらに物を増やすということが幸福と同義語であるように仕向けています。しかし実際は、私たちが必要としている幸福とは、ものを減らすことで達成することができるのです。

私たちは、ものを増やすという行為が、生活をはるかに複雑に、困難に、そして時には耐え難いものにしてくれることに気づいていません。それは私たちにストレスを与えたり、十分な時間がないように思わせるのです。つまり、物を増やすことで私たちの心を満たせるわけではないということです。

私たちは生活にもっと多くのものを加えることによって、より幸せになると信じています。しかし、それが本当に幸福をもたらすのでしょうか? 本当にそれらすべての物を必要としているのでしょうか?

成熟とは引き算することを学ぶこと

無駄なものを蓄積することが富を代表する良いものと見なされ、友達が多いということが良いイメージをもたらすようなこの世界において、物事を減らすということはまるで反逆の行為のようです。これは大多数の人が持っている「良いもの」のイメージに逆行しますが、今回この記事ではこの難しい課題に立ち向かおうと思います。

社会の大多数が無意識に繰り返す行動を誰かが取らない時、それを批判する人が現れます。これらの人々は私たちの価値を判断し、社会的に受け入れられる行動に私たちを導くために、絶えずチェックするような人々です。私たちに、多くのものを持つことが良いということを改めて伝えるような人々なのです。

これは私たちの恐れや不安の多くの起源であり、私たちに更なる恐怖と不安を追加するものでもあります。しかし、パートナーに見放されるのが怖い、友人に見放されるのが怖いという思いから人と違う行動をとりにくいという人もいるでしょう。

物事を引き算する方法を学ぶことは、私たち自身が恐怖や不安から身を守るために自分たちの上に置いた何百もの無駄な層から自分を解放することにほかならないのです。

何度他人からの承認を得るために行動したでしょうか。何度自分自身ではなく他人に焦点を当てたことで、自分自身の優先順位を下げたでしょうか。これらの行動は、自分を他人に囲まれた成熟した人と感じさせます。しかし同時に、これには引き算して大切なものが何かを学ぶということができないという欠点があるのです。

シンプルさをもって自分自身を開放する

引き算をすることを学ぶことは、私たちの生活に無駄なものを加えるのをやめるのにはとても重要なことです。私たちのことを愛していない人と関係を創ることをやめ、私たちに感情的な空虚さをもたらす、空の空間を埋めることをやめましょう。

いつも私たちが何気なく受け取っている幸福が奇跡であることが分かると、これまで私たちが持っていた世界に関する考え方を変える準備ができているということです。自分が必要としないこと、残されていること、私たちを妨げるものが何かに気づきます。私たちはそれらに「さようなら」という方法を知っているのです。

多くの場合、私たちはお金持ちの人がどのように空虚感、または不幸を感じるかを見ることが出来るでしょう。私たちはまた、多くの友人がいる人が、本当につらい時は一人であることに気づくこともあるでしょう。そしていつも自分のロマンティックな交際関係を自慢している人が、本当の自分とは違うような気持ちにさせてくれる人を探していることにも気が付くでしょう。

結局のところ、私たちが何かを追加することで安全を感じる場所を探すことは、ものに固執し、生活を混乱させるものに慣れていくような感覚に陥れます。私たちに開放を促しながら、最後に私たちを傷つけるようなものです。

日常のものから引き算をすることを学ぶことは、不必要な空間を占めるすべてのものを取り除くだけでなく、私たちの生活を支配するはずのバランスを回復することを学ぶことなのです。私たちの気分を良くしてくれるバランス。これは、私たちが複雑なものを取り入れるのをやめ、シンプルな生活を心掛けることでのみ可能になるのです。

「私たちは、人生の単純さという、現実との接触を失ってしまった」
– パウロ・コエーリョ-


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