特別支援が必要な生徒のための、カリキュラムの修正
カリキュラムの修正というのは、特別支援が必要な生徒がより学習しやすいようにカリキュラムを調節することです。教育者の中では、このカリキュラムの修正は教育戦略の一つとして考えられています。つまり、特別な教材など支援を必要とする生徒が、学習内容をより理解できるようにデザインされた方法です。
ということは、教育者は、教え方、内容、評価の仕方などを含め、授業を計画する際に生徒それぞれの特徴をよく知っておかなければなりません。そうすることで、生徒の特徴に合わせ必要不可欠なカリミュラムの修正ができるのです。カリキュラム修正の目的は、学習能力に何らかの障害がある生徒にとって、学習内容をよりわかりやすくするためであり、内容が特定の生徒にとってどうしても理解不可能だと判断した場合は、カリキュラムから除外されることもあります。
いつカリキュラムの修正がなされるのか?
カリキュラム修正の基本的な要素は、目標、内容、評価の基準です。教育者はこの3つの要素を使い、カリキュラムを組み、修正を踏まえて実際に授業を提供します。
ここで重要なのは、修正の方法に2つのタイプがあるということです。一つは、紹介した基本要素に変更があるかどうか。この基本要素に変更が加わると、重要な修正がされたことになります。もしそうでない場合は本質的でない修正ということになります。
本質的でない修正
この様な場合は、カリキュラムの基本要素に変更はありません。しかし以下の部分で変更があります。
- 構成や手順
- クラスの環境
- それほど重要でない内容
これらのガイドラインにそって、クラスのアクティビティーや、評価の仕方など、比較的重要でない分野が修正されます。教育目標に影響はなく、他の生徒たちの目標とまったく同じものです。
ですから、生徒の最終評価や、進学することができるかどうかに悪影響があることはありません。
本質的なカリキュラムの修正
一方で、本質的なカリキュラムの修正はカリキュラムの基本要素を変更した場合です。
これは、既存の学校の環境下で、ある特徴のある生徒が、提示されたクラスの目標を達成するのが不可能な時に成されるカリキュラムの修正です。この様な変更の必要性は教育支援の詳細と呼ばれています。
このような場合、生徒はある特定の目標を達成できて初めて、次の学年に進むことができます。これらの目標は、学期のはじめに一人一人の生徒に合わせて立てられます。
もし生徒がこの目標を達成できなければ、もう一度その学年をやり直して目標達成を促す場合もあります。また、再度同じ学年を経験するということは、生徒の社会性を高めるいい機会にもなりえます。
カリキュラム修正の社会的観点と、他の特徴
カリキュラム修正の際、どのようにそれを実現するかというプロセスも大変重要です。教育過程をどのようなものにするかに関わった教育者によって、修正の決断が成されるべきです。また全ての変更が記録されていることも大事です。
このカリキュラムの修正の根本にあるのは、社会的包容力です。これは、違いや能力に関係なく、どの人も差別されべきではないという考えです。全ての人が平等に教育や、職業開拓などの機会を与えられるべきなのです。「カリキュラムの修正」の著者であるカリーナ・パニアグアはこの教育現場での包容には、聞くこと、会話、協力、質問できることが含まれていると言っています。包容とは、受け入れ、信頼し、多様な違いを尊重することです。
包容的なシステムでは、生徒それぞれにユニークなスキルと、能力があり、みんな学ぶ力があるという考えが前提です。ですから、継続的なプロセスであり、観察することができる参加型の教育であり、自由を基本にし考えらえた実践的な方法でなければなりません。
カリキュラムの修正を説明するのは簡単ですが、実際に実行してみるとなると大変複雑です。修正されたカリキュラムに沿って教育を受け、高校を卒業するとなると、その後ある程度の影響があることも事実です。例えば、その様な状況にいる生徒は、政府から提供されるプログラムを受ける資格がないとみなされる場合もあります。
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- Carina Paniagua, “Las Adaptaciones Curriculares”, Dialnet.
- Educación Especial, “Todo sobre Adaptaciones Curriculares”, http://ardilladigital.com/DOCUMENTOS/EDUCACION%20ESPECIAL/PROG%20ED%20INDIVIDUAL-PEI/Adaptaciones%20Curriculares%20-%20articulo.pdf