甘やかされ育った子どもとの関係を修正する方法

甘やかされ育った子どもとの関係を修正する方法

最後の更新: 12 11月, 2018

子どもを甘やかして育てようと思う親はいないでしょう。しかし、全てが上手くいくと言うわけではありません。「地獄への道は善意でできている」と言う言葉がありますが、これは子育てにも当てはまります。

母親も父親もいつも、自分の最善を尽くしているでしょう。ただ、良いと考えていることが、実際、良いことだとは限らないのです。

誘惑が多く、影響を受けやすい社会で子どもを育てることは、容易ではありません。世の中には、子育てに関する情報があふれていますが、どれも筆者の想像の世界の言葉であるように感じ、どれが正解か分からず、困ることも多いでしょう。

実際、親であれば間違うこともあり、疲れ、むきになり空回りし、育児書に背いた方法をとることもあります

 

「子どもが歯を削る骨となるのが、親である」

-ピーター・ユスティノフ-

 

子どもは成長するということを忘れてはいけません。その過程で、自分の子どもには学ぶべきことがたくさんあることに気付くでしょう。

攻撃的であったり、衝動を抑えられない子どもがいます。人の話を聞かず、話を聞いてもらおうと思っても、どうしていいか分かりません。その時初めて、ベストを尽くしたけれど、自分は子どもを甘やかしてしまったのだと気付くのです。

しかし、まだ絶望的になる必要はありません。年齢によって大変なこともありますが、修正することは可能です。

ここで、今までしてしまったかもしれない間違いを修正する方法をご紹介します。

大きな子どもと街

 

甘やかされ育った子どもの特徴

まず、本当に子育てに問題があったのか確かめる必要があります。子どもにも、性格・気質があります

子育ての仕方に関わらず、単に気質が強いだけということも考えられます。生まれつきもった性格かもしれません。甘やかされ育った子どもの特徴で、特に際立つものを次に紹介します。

  • 小さな子どものような癇癪をおこし、その程度は激しい。すべて、自分の欲しいものを手に入れるための武器である。注意するべきなのは癇癪より「知的」なもの。
  • 頻繁に怒りを爆発させ、自制できない。
  • 自分を表現するために、言葉が激しくなる
  • 故意に、または、誤って自分や人の物をよく壊す。
  • 自分の欲しいものを手に入れるため、嘘をつくことが日常茶飯事。
  • 家事・雑用をほとんどしない、また、させようとしても協力しない。
  • 責任を人に押し付ける、また、自分で責任を取ることが非常に難しい。
  • 物を盗むこともある。

ある程度成長した子どもで、このような特徴があれば、その子は甘やかされて育ったと言えるでしょう。

自制心や責任感のある子どもに育てようと親は努力したと考えられますが、どこかでうまくいかず、「手に負えない」子どもに育ったのです

 

良くない行動:原因と解決

子どもは、ただ面白がって良くない行動をとるのではありません。全てのケースでそうとは言えませんが、多くの場合、子どもの行動には親が大きく関わっています

まず、なぜ子どもが良くない行動をとるのか知りましょう。考えられる主な理由はこちらです。

  • 感情から来るエネルギーへの対処法を誰も示さなかったため、習得できていない。エネルギーにうまく対処できず、衝動的になり、自制がきかないことが多い。
  • 親が自分の感情に対処できない。それを見て育った子どもが適応できないのは当然である。
  • 親の無関心、不在、言葉や身体的暴力などにより、親に相手にしてもらえなかったと子どもが感じている。良くない行動は、苦しみの表現である。
  • 期待が重すぎる。親が、子どもを成熟した大人と同じように扱うと、子どもに義務や責任が重くのしかかる。それが限界に達した時、子どもは反発する。
  • 親の権限をはき違えている。非理性的で、あいまい、分かりにくいルールを定めたり、親がそれに従っていない。また、子どもを傷つけたくないという思いからきている場合もある。何か罪悪感を感じている場合、子どもに好きなようにさせることで、埋め合わせをしている。
甘やかされ育った子ども

問題の元を探ることから始めましょう。言い換えると、子どもが成長する過程で、何が問題であったか探る必要があります。

また、愛と根気強さを鍛えておきましょう。状況を変えるに当たり、必ず必要です。

さらに、正直になり心を開きましょう。まず、親が間違っていたことを認め、正す勇気と努力を備えていなければなりません。これらを子どもの肩に載せるだけではダメです。この状況を作り出したのは親子です。親子で修正しましょう。

最後に、間違った選択をした子育てを修正するために役立つ、失敗しない3つのポイントをご紹介します。一つ目は、絶対的なルールです。スケジュールなど、実用的なものから始めましょう。

二つ目は、リラックスできる場を作り、コミュニケーションをとることです。親子でゲームをすることがお勧めです。子どもはなぜルールがあるのか理解でき、自然とコミュニケーションの流れができます。

三つ目は、耳を傾けることです。注意を向け、子どもの話を聞き、子どもの世界を理解すると、親子の関係は深まり強いものになるでしょう。

気球と子ども

写真:Rhed Fawell


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。