ぐっすり眠れるリラックス方法4つ
不安やストレスで眠れない夜、頭の中で心配事がグルグルと回ってしまいますね。思考のスイッチをオフにして、緊張した体をほぐしたいと感じるかもしれません。こういう場合、一番いいのは無理にこれをコントロールしようとするのではなく、リラックスして眠ることです。今回はシンプルで効果的なぐっすり眠れるリラックス方法を見ていきましょう。眠れない時だけでなく、毎晩眠る前に是非試してみてください。
睡眠の専門家たちは、私たちの睡眠時間が年々減少していると訴えています。これは産業革命がきっかけで始まったと言う人もいれば、電子機器やインターネットが普及したことで起こったと言う人もいます。しかし、不眠の一番の原因は実は仕事だという調査結果が出ています。生産性を上げるプレッシャー、職場の複雑な人間関係、そして失業をしないかと常に心配していることが睡眠を妨害しているのです。
夢を見るよりも、もっと大切なことがあります。それは、目を覚ますことです。
アントニオ・マチャド
常に覚えていたいことは、どんな小さな変化であっても概日リズムが崩れると問題が沢山起きるということです。ぐっすり眠れないと記憶力、注意力、学習能力、そして気分にさえにも悪影響を及ぼします。そして、先ほどお伝えした通り、既に私たちは睡眠時間が短くなっている時代に住んでいるのです。このことに関して興味深い記事がサイコロジー・トゥデイ(Psychology Today)に記載されています。実は、どのくらい自分が疲れているかということに誰も気が付いていないようなのです。
少し立ち止まって考えてみる価値がありそうです…
ぐっすり眠れるリラックス方法
最後にぐっすりと眠れたのはいつですか?もし思い出せないぐらい前なのであれば、ここでご紹介する安眠のためのリラックス方法を試してみてください。簡単な呼吸法、瞑想、そして漸進的リラックス方法は深い眠りにつくために役立つと証明されています。そして、リラックス方法以外にも最高の睡眠を得るためのヒントもいくつか見ていきましょう。
- 体内の細胞一つ一つには、概日リズム制御が在ります。肝臓、腎臓、脳、リンパ、そして皮膚にも存在しています。そして、眠っている間に行う重要な仕事が与えられています。だからこそ、明暗周期を軽視せずに、外が暗い時に眠るようにしましょう。
- 夕飯は軽く済ませましょう。
- 電子機器を使うのは眠る2時間前までにしましょう。脳が興奮して寝つきが悪くなってしまいます。
- 室温は15~20℃に設定します。それより暑い、あるいは寒いと睡眠に影響を与える可能性があります。
1.太極拳で安眠
太極拳は伝統中国医学にルーツがあります。あまり馴染みのない人もいるかもしれませんが、太極拳は心と呼吸のバランスを整えながら運動を行うことで健康を維持します。太極拳には良い睡眠を促す動きが沢山あります。例えば次のようなものです。
- 裸足でベッドに座り、脚を交差します。
- 頭を空っぽにします。考えるのをやめて呼吸に集中します。
- 指1本を使い足の裏をマッサージします。時計回りに円を描くように指で3分間マッサージします。終わったら反対の足も同じようにします。
2.自律訓練法
これは不安障害や心身症の治療に非常に効果的です。自律訓練法は20世紀に神経学者および催眠療法の専門家であるヨハネス・シュルツ(Johannes H. Schultz)によって創始されました。自律訓練法では身体的感覚に集中し、それを基に深いリラクゼーション状態へと移行します。
例を見てみましょう。
- ベッドに楽に横になります。
- 目を閉じて左腕に注意を向けます。そして、頭の中でこう繰り返します。「左腕が重たい。とても重たくて温かい。」
- 実際にその重さと温かさを感じてくるまで、この文章を5回繰り返して唱えます。
- 重さと温かさを感じたら、今度は次のように唱えます。「リラックスしている。とても気持ちが落ち着いている。」
- そして、深呼吸をしたらその腕を上げ、軽くなりリラックスした状態を感じましょう。
- これが終わったら、体の他の部位でも同じように繰り返していきます。
3.イメージ療法と音楽
ぐっすり眠るために行う代表的な方法の一つにイメージ療法があります。イメージ療法では心と体は繋がっていると考えられているため、身体的な痛みを和らげるためにも使われています。そして、リラクゼーションにも同様に役立ちます。心と体の強い結びつきは毎日の生活にも生かせます。
次のような方法で試しましょう。
- ベッドにゆったりとした気持ちで座ります。
- アンビエント音楽やヒーリング音楽など、お好きなリラックス音楽をかけます。
- 次に視覚的なイメージを思い浮かべます。穏やかで安心感に包まれるような、心地よい環境のイメージがいいでしょう。例えば、湖にある小さな家、森、島、夕暮れの草原などです。
- 体のすべての感覚をこのイメージに向けます。柔らかく頬を撫でるそよ風、森のにおい、風に揺れる木々の音、太陽の温かいぬくもり・・・
4.ゆっくりと深い意識的な呼吸
ここまでご紹介してきた安眠方法は、どれも呼吸のコントロールが大切です。正しい呼吸法を身に付けることで、体は多くのメリットが得られます。そして、安眠のために必ず覚えておきたいのは腹式呼吸です。
腹式呼吸は空気の多くを肺の下部に取り込むことができます。こうすることでより多くの酸素を体内に取り入れられ、肺は酸素を最大限に活用し体を更にリラックスした状態にもっていけるのです。
- まずは、4秒間深呼吸をし、吸い込む空気を全てお腹に溜めていきます。
- 7秒間そのまま息を止めます。
- そして、音を立てながら口から8秒間かけて息を吐いていきます。
今回ご紹介した安眠方法は、一つ一つ試してみることをお勧めします。全て試したあとに、自分に合ったものを選んでください。そして、一番はいいのは自分で新しい方法を作り出すことです。毎晩眠る30分前の習慣にすれば、数週間のうちに驚くような効果が期待できるでしょう。