自分の夢に耳を傾けて
自分の夢に対して無防備にならず、必ず耳を傾けましょう。時間の経過に伴って夢を中断するとき、たとえ中断してもまた夢に向かって走り出すことができると考えがちです。
しかし、夢の実現を長い間待ち続けたり、夢を見続けて時間を無駄にしたことに気づく日がやってきます。自分が心から大切に思っている夢を変える必要はありません。また誰かと一緒に過ごし、共に困難に立ち向かいたいという希望が時間の経過と共に増大します。
私たちが理想とするロマンチックな出会いは、自分の目の前にいる人物の真実を隠す、邪魔な埃以外の何物でもありません。誰かの前で無防備になることは、自分の弱さやその背後にある服従の意味を理解できていないと相手にさらにしていることになります。
身体が無防備になっても魂まで無防備になる必要はない
私たちが無防備に裸になっている時にも、感触と情熱が混合する親密さが心に芽生えますが、心は冷静さを保ちます。また冷静に沈黙を守り続けると、必要以上に燃えあがる情熱を落ち着かせることができます。
「妄想や空想にお金をかけるのは好きじゃない。なぜなら妄想はお尻あたりまでは響くかもしれないが、心には響かないから。」
−ホアキン・サビナ
未来について、今後自分に起こるであろう出来事について、避けるべき出来事について、そして言葉を失ってしまった出来事について、パートナーと会話をしてお互いを理解することが大切です。
身体やボディーランゲージで相手に自分の気持ちを伝えられると考えて抱擁をするとき、片方にとっては一瞬の出来事に感じる抱擁の時間が、もう一人にとっては永遠にも続くように感じることがあります。
つまり相手を抱きしめることで自分の気持ちを伝えようとしても、ボディーランゲージだけでは伝わらないこともあるため、恐怖心、未来への展望、そして自分が抱く感情についてパートナーと話をすることは大切です。
パートナーとの確固たる関係を築くとき、相手の夢、考え方、人生そして未来への展望について、そして相手が幸せを感じることを深く理解することが大切です。
一方が相手に対して強い愛情を感じていても、もう一方は罠にかかったような「囚われの身」のように感じる関係があります。これはお互いへの理解が不足していることが原因の一つと言われています。
パートナーの前で無防備になり真の結びつきを得る
相手の前ですべてをさらけ出す人は、相手にも同じような親しい関係を求めます。キスや抱擁、相手への情熱などを含め、自分がすべてを相手に見せるのだから相手にもすべてを見せて欲しいと考えます。
「もっとすべてを見せて」と求められてもパートナーに自分の考えを隠す人は、相手を愛しているのではなく、相手に捕らえられた囚人のように感じている可能性があります。
自分の希望や夢をパートナーに隠すのは本当にロマンチックな愛とは言えません。相手に傷つけられることを恐れて相手に話さずにいる人も多いと言われます。また自分のすべてを相手に見せた時、それを相手に理解されなかったり避けられることを恐れる人もいます。この場合は、相手に対して自分の感情を正しく伝えることで、自分の心や恐怖心を解放できます。
恐怖心が消え去るまで、自分の心を見せるのを待ちたいと考える人もいるかもしれませんが、気づかないうちに、人生が終わる日まで待ち続けることになるかもしれません。
ツァイガルニク効果
ツァイガルニク効果とは、心理学や認知機能研究において使われる言葉で、達成された課題や事柄よりも、中途半端に終わった事柄に対して、記憶が残りやすくなる現象、つまり続きが気になる現象を指します。何かを達成する場面で人は緊張し、この緊張は物事が達成されると解消されますが、途中で中断されたり達成できない時、緊張状態が続き、記憶に強く残る結果となります。
終わりのない物語や未完の小説がより魅力的なのもこの効果の一例です。ただし、この効果が私たちの希望や後悔などの感情に当てはまるわけではありません。
自分の欲しいものや愛するものが手に入らなかった場合、楽しい思い出として心に残ることはなく、その代わりに自分がその瞬間、どれほど臆病者だったかという記憶が残ります。つまり、愛を失った時、静かにそして無防備なまま、忘却の彼方へ消え去る愛を見つめることしかできません。