自分をいちばん大切にするということ
自分を大切にすることは、他の人達を大切にするより重要なことです。それは健康と幸福に繋がり、長い旅から得た知恵のようなものとなります。少しずつ、過去の重みから自由に、軽やかに前進して、良くない状況から離れましょう。より充実して人生を生きる力となるでしょう。
理論を理解するのは簡単で、多くの啓発本がそれに基づいて書かれていますが、実際に実行するのは大変難しいかもしれません。理解するために少し例をあげましょう。
窓の外を見て、毎朝同じ時間に起こることを眺めるところを想像してみてください。あなたの隣人が日光をあてるために小さな盆栽の木を動かしています。彼は献身的にそれを大切にしながら、刈り込み、水をまき、肥料を与えます。彼は木に愛情を与えているのです。
「自分自身を愛し尊敬する時、誰かに認められなくとも恐れも回避もないでしょう」
−ウェイン・ダイアー
しかしあなたは何かに気づきます。あなたの隣人は決して特別幸せな人のようには見えないのです。彼は自分の嫌いな仕事をすることで、みなを喜ばせようと努力しているだけなのです。自分を顧みない必要性が、彼をすぐ捨てられてしまう人形にしてしまっているのです。家族、上司、友達。事実、彼の「生命の糸」はとても細く伸びていて、ボロボロにほころびはじめており、若い隣人は心臓発作を起こしてしまいました。
毎日、彼が残した美しい盆栽を見るとき、あなたはなぜ彼が自分自身を盆栽と同じように世話しないのかと疑問に思います。彼は自分自身を大切にすることを学ぶべきだったのです。そうすることで彼は友人関係を肯定し、自尊心を養い、尊厳を再び見つけ出すことができたはずです。
自分自身に優しいこと、論理と必要性の問題
古代ギリシャの哲学者、エピクテトスは「私たちはただ歩く時も、釘を踏んだり足首をひねらないようにします。人生においても、私たちは同じ注意を自分自身にするべきです」と言いました。そうすることで、自分に害となるものを未然に防ぎ、自分自身を守ることができます。しかし時に、私たちはそのことを忘れて、自分を無下にしてしまいます。自分自身に優しくする代わりに他人に優しくするいうことが良くないことだということを忘れてしまうのです。
事実、多くの人は自分の欲求の代わりに周りを喜ばせることの理不尽さやバカバカしさを理解していません。また、気分の悪いことをすることや、空虚感を抱くこと、欲求不満になることも自分に大きな負担を与えます。
自分の成長ために必要なことを忘れないでください。自分という実を守り、育てるものが何のかしっかりと覚えておくのです。自分の感情を脇に置いておいて、客観的かつ理性的に自分自身に向き合う瞬間も必要です。感情を切り離し、自分自身が優先事項であるべきだということを忘れてはいけません。
最近では、心の知能指数というのものが人気を得ています。しかし、それよりも論理的で合理的な考え方が効果的な瞬間もあります。なぜならこのように精神的に集中することは、変化をもたらし、自分の生活をよりよくする後押しをしてくれるからです。
「何事も最終的には大丈夫になる。もし大丈夫でなかったら、最後じゃないってことだ。」
-ジョン・レノン-
エーリヒ・フロムは、人々は不変の矛盾の中で生活できる能力を持っていると言いました。周りが幸せなら自分も幸せだ、といった発言がその例です。たとえそれが事実ではなくても、その人が幸せであることで自分も幸せであれば、その人に受け入れてもらうことができ、自分自身が幸せになることができるはずだ、ということです。
しかし、このような二元論は非建設的な考え方です。これは、感情に価値を置くばかりに意味と理由を無下にしてしまっているのです。何か気に食わないことがあれば、そこから離れればいいだけなのです。納得できないことがあれば、そのことを伝えればいいのです。自分のことを自分で守るのです。今、不幸なら何か違うことをすればいいのです。
自分に優しくなる方法
自分に優しくなるためには、バランスの取り方を学ぶ必要があります。どのような時でも自分を優先にすればいいということではありません。ナルシストでは決して幸せにはなれないのですから。つまり、自分を優先しつつも身を任せることも重要なのです。そのことを理解しなくてはいけません。
そのためには、次の点に気をつけましょう。生活の一部のように自分に優しくするために、それを自分の中に取り入れなくてはいけません。
- 自信。自分自身の力を信じることで、より良い選択をすることができるようになります。また、誰が自分の幸せのためにプラスになり、自分に何が必要で、それをどのようにして獲得できるのか知ることできます。
- 合理的な考えを身につける。疲れ切っている時や自分に対して批判的になっている時、人は自分自身に優しくなることができず、成長することもできません。だから、恐れることなく、自身自身の味方でいてあげましょう。
- 自分の人生と友達になる。「みんなの友達」になる代わりに、人生の友達になりましょう。チャンスを得ることで感受性を身につけましょう。楽観的でいいのです。解放感を味わうことが大切です。他人や自己満足に依存してはいけません。
- 自分の可能性を見つけ出す。自分の長所を見つけ出し自分の能力や才能を最大限活かせたとき、すべてがなるようになります。他人に依存せずに、勇気を持って物事に取り組まなくてはいけません。
自分自身を満たすことができると、自分を取り囲んでいる環境や現状の価値は薄れていきます。人の中には莫大なエネルギーや自信、楽観性が眠っており、何物もそれを止めることはできません。あなたの内側にある宝物を無駄にしないでください。
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