ナルシストと恋愛
想像に反するかもしれませんが、ナルシストも他の人と同じように恋をします。しかしナルシストが恋愛に関わると、不安や恐怖が明白に現れます。その恋が投げ縄のように日々きつくなっていくためです。少しずつ、権利、意志、声さえも失います。
ナルシストと「磁石」のようになっている人が周りにいませんか?自分がそうだと思う人もいるかもしれません。なぜでしょう?なぜ、ナルシストが見抜けず、悪い経験を防ぐことができないのでしょう?一般的に、敏感で、共感しやすい人が、ナルシストに惹かれると考える人もいます。
あるいは、このような性格の2人は、何か互いに得する部分があるのかもしれません。それでも、この考えに関し、決定的データがないことを知っておく必要があるでしょう。何はともあれ、ナルシストは一見、カリスマ性があり、魅力的に見えるようです。そのため、この罠にはまりやすいのです。
はじめ、ナルシストはとても優しく、元気な人に見えます。ユーモアがあり、知的で、自信をもっています。外向的魅力が人に良い印象を与えます。しかし、本当の自分は表に見えないよう隠れているのです。ナルシストは基本的に、ポジティブな感情的繋がりをもつことが難しいのです。
恋愛とナルシスト:どうすべきか?
ナルシストが恋愛で見せる顔は様々です。よく見られるのが、次の2つです。ひとつは、2人ともナルシストという例です。もうひとつは、一人が相手を明らかに傷つけ、破滅的な行為をするケースです。この2つを詳しく見ていきましょう。
2人とも自己中心的
深く掘り下げる前に、ナルシスト的行為と自己愛性パーソナリティ障害の違いを知ることが重要です。後者は、精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-5)にある臨床状態です。
この障害をもつ2人が恋に落ちることもあります。よくあることではありませんが、まったくないことではありません。恋愛のライフサイクルで次のことが起こります。
- 相手のニーズの前に、自分のニーズをおく
- コントロールしたいというニーズを抱える、または、相手の近くにいたいという思いと距離をおきたいという思いの間で揺れる
2人ともナルシストの場合どうなるでしょう?基本的に、その繋がりは、いつか落ちることになる深淵の元に成り立っています。お互いに好きではないのに、良い方向に関係を動かしたり、終わらせることができません。無関心で、依存の関係です。「2人」であったことを手放したくないのです。
相手がナルシスト:どうしたら良い?
恋愛関係の中で1人だけがナルシストのケースの方が多いでしょう。時と共に、相手の本性が分かってきます。そこで目がさめ、ナルシストと恋愛することの意味を理解し始めます。
内省と決断へのカギ
リズリー、ヤング、ジャクソン、ベルノンの研究によると、自己愛性パーソナリティ障害の内64%が遺伝性です。そのため、変化を起こすことは簡単ではありません。
このタイプのパーソナリティはスペクトラムのどこかに当てはまります。虐待的な人もいれば、ナルシストの特徴が少し見られるだけの人もいます。
次のことを頭に入れておきましょう。
- 自分を疑わない。ナルシストと恋愛をしていると気づいたら、2つの選択肢があります。精神的放棄に対し反応するか、それと共に生きることを学ぶかの2択です。後者を取ると、自分自身や自尊心、アイデンティティを疑うことになります。
- 別れと仲直り。本当に大切なのでしょうか?ナルシストと恋愛に落ちると、別れと仲直りのシーソーに乗ることになります。どこかであなたも関係を終わらせる強さを見せることができるかもしれません。それでも、ナルシストはあなたを取り戻すための魅力を示すのが上手です。自分の品格にとって、それが何を意味するかを考えましょう。
- 自尊心の有効化に利用される。では、あなたはどうでしょう?ナルシストには、コアとなるエゴがないため、誰かに自己像や強さを構築してほしいのです。これに本当に価値があるのか考えましょう。5~10年後自分がどうなっているかを想像してみましょう。
さいごに
今付き合っている人がナルシストであれば、別れた方が良いでしょう。これは個人の決断であり、ナルシストが良いパートナーにならないというのは、彼らの人格を変えることが難しいという意味です。
ケースバイケースで評価することが一番です。抜本的な一般論を使うのは危険なこともあります。状況はそれぞれ異なり、ナルシストが皆似ているわけではありません。
自己愛性パーソナリティ障害の人の助けになる心理学的ストラテジーがあります。例えば、会話セラピーです。それでも、ナルシスト自体を変えることは単純ではありません。また、ナルシストの多くがセラピーに行くことを嫌がります。
そして、ナルシストとの恋愛は、自分を守るためにも決断を行うにも多くの時間とエネルギーを必要とします。自分がこのような状態にあるのであれば、優先順位を変えて自分を大切にしましょう。自分の健康や誠実性を優先しましょう。
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