共依存:どのようにして人間関係と自尊心を破壊するか

2019年8月28日

共依存は、お互いに依存してそれが中毒化することです。カップルだけでなく、母親と娘のような家族内でも起こりえます。どんな文脈でも、人間関係に依存が存在している場合、その人は生き続けるために相手が必要だと思います。ここでお話ししているのは、感情と深く関わっている心理的な依存です。

こういった意味で、依存には誰かと一緒にいたいという欲求以上の意味があります。相手の人は必要不可欠で取り換えがきかず、幸せと直接的に関係しています。自分の人生におけるその人の存在が、気分を高めるために絶対必要な条件になってしまうのです。幸福を手に入れるために何があっても満たさなくてはいけない必要性になります。

感情的な依存は、嫉妬的ふるまいと同時に起こります。愛する人の操作や独占によって、相手を疲弊させます。相手から関係を断たれることがよく見られ、その結果、「相手がいないと私には価値がない」といった筋の通らない信念を現実にしてしまいます。

別の場合では、相手に依存しているのは一人ではなく、お互いに別の意味で依存しています。これは感情的共依存と呼ばれるものです。共依存関係では、依存している人の幸せは、パートナーがそばにいて捨てないでいることにかかっています。一方、もう片方のパートナーも依存しています。こちらは、相手の依存に依存しているのです!

共依存か利他主義か

詳しくご説明しましょう。依存している人はパートナーが必要で、パートナーにはその人を守って、助けて、幸せにしてあげたいという欲求があります。交際関係を継続させるうえで、相手のことを気遣うことは確かに重要です。しかし、これは利他的に、純粋な相手への愛から行われなくてはいけません。隠されている依存を増大させるためであってはいけません。

共依存におけるふるまいのパターンは、2人の間の依存を強め、子ども時代に適切に満たされなかったニーズを埋めるようになる。

 

足かせ

相手の安全を確保して、異常に相手を守って、まるで本人にはできないかのように相手の世話をすることで、依存したパートナーは力と意味を求め、自分自身の自尊心を強化するようです。さらに、このように行動することは、依存した人の渇きをいやす水のようなものです。こうしてパズルのピースがしっかりあって、依存を生み出し強化します。

有害な悪循環が関係の中で生まれます。一人の幸せが相手に委ねられていて、相手の幸せはパートナーの愛着への欲求にかかっています。おかしいように思われるかもしれませんが、これこそ幾つかのカップルが機能する方法であることが研究では分かっています。

このような関係の結果どうなるでしょうか?共依存カップルは、健全で満足のいく関係を楽しめません。苦しみと空虚の感情が、交際の主な要素になってしまいます。珍しいケースでは長期的に交際が続きますが、自分のアイデンティティーを失うためかなりの不快感に耐えなくてはいけません。

感情的共依存の症状と特徴

守ってくれる人は強いように感じるかもしれませんが、そういうわけではありません。実際は、パートナーの世話をすることは、こういった人たちにとって唯一の自分の自尊心を気遣う方法なのです。それでは、感情的な共依存の症状を見てみましょう。

自尊心が存在しない

すでにお話ししたように、共依存をする人は自尊心が低く、それを「役立っている」という感覚で補おうとします。この役立っている感は、相手にとっての自分の価値を知ることから来ています。

多くのケースでは、この欠落は子供時代の主要な人間関係の中の依存に起因しています。このような関係の中で、誰かのために何かをするたびに褒められてきたのでしょう。その瞬間から、自分の価値は他人にしてあげられることにかかっていると学ぶのです。

相手をコントロールしようとする

自尊心は相手が自分を必要としていることに左右されるため、「被害者」が逃げられないように操作とコントロールを駆使します。価値があり役に立っていると感じるために、相手には継続的に依存してもらう必要があります。こういった人は、相手をコントロールすることでしかこれを確実に出来ないと思います。

他人の依存を継続するもう一つの方法が、相手の自尊心を下げることです。相手が役立たずで価値がないと感じさせ、誰か「助けてくれる」人を必要とする状況を作り出します。もちろん、自分が現れて、一見無欲で献身的なようにその人を「救出」します。

相手の自立を恐れる

相手が自分一人で決断を下すなどの何らかの自立的な行動を見せたと気づくと、動揺します。以前の状況を「修復」するために躍起になります。その為、相手を「助ける」ために自分のしていることを投げ出すことはめずらしくはありません。こうすることで、相手の守り人としての優位的な地位を維持することができます。

相手が何かを一人でこなして、他人の助けを必要としないと気づくことを恐れます。あるいは、パートナー以外にも助けてくれる人がいると気づくことを恐れます。

パートナーのことが頭から離れない

出来る限り、パートナーを監視していなくてはいけないと思っています。こうすることで、強迫観念的になり、自分のアイデンティティーを失います。さらに、こうした過程で間違いを犯した場合、自分自身を許すことができずいらだちを感じます。

悩む
承認への欲求がありすぎる

他人から得られる承認は、自分の成長を監視するための重要な情報源です。しかし、自分の自尊心のすべてを他人から得る情報に頼ってしまったら、それは問題です。こういった意味で、共依存者はかなりの承認欲求があります。大抵は、どんな手を使ってでもその欲求を隠そうとします。それに、依存しているパートナーほど承認をすぐに与えてくれる人はいませんよね?

相手の感情に責任を感じる

相手の感情は自分のものではないと分かっているかもしれませんが、相手の感じていることに責任を感じてしまうことがよくあります。これには驚くことではありません。私たちはこのようにして育てられているからです。

こんなフレーズを聞いたことがありますか?「パパを怒らせないでくれ」「そんなことしたらママ悲しくなっちゃうな。」この考え方は、共依存的な人達により大きく影響します。自分のふるまいのせいで、相手の気分が良くなったり、悪くなったりしていると思い込みます。このお陰で、自分のものではない責任を背負うようになります。自分とは何ら関係のないものに罪悪感を感じたりすることもあります。

パートナーを責める

こういった人は、パートナーや自分に依存している人の役に立っていると感じています。しかし、相手が自分の考えに反することをした瞬間、投げ出して相手を責めます。これは、相手に罪悪感を抱かせ、ふるまいを変えさせるための手段です。

「いろいろしてあげてるのに、それがわたしに対する仕打ちなの?」というのは、このような状況でよく聞かれる言葉です。「あなたのためにどれだけ犠牲にしたか分かっていない」「幸せにするためにすべてを諦めたのに」という言葉も同様です。こういったものを見抜けていますか?このような状況に驚くかもしれませんが、思っているよりもよくあることなんです。

もしこのような関係に陥ってしまったと感じたら、何が起こっているかを分析しなくてはいけません。自分の自尊心にチャンスを与えて、健全な関係を作り上げましょう!

  • Mellody, P., Wells, A., Miller, K., La codependencia: qué es, de dónde procede, cómo sabotea nuestras vidas. Aprende a hacerle frente. Paidós Ibérica. 2005.
  • Mazzarello, R., Estudio sobre la codependencia y su influencia en las conductas de riesgo psicosocial. Universidad de Barcelona.