何故宗教は存在するのか?
現在西洋文化を見ていると、宗教は個人的なものという風に考えられているようです。みんなが自分だけの中に留めておくべきだと考えます。これは世俗主義的です。宗教を信仰している人もいますが、大抵はプライベートでのみ実践されます。
しかし、これは理論上においてです。人気の宗教はまだ様々な国で力を強めています。少数派の宗教は、世俗化によって禁止されていきます。しかし、多数派の宗教が集合的行動の象徴となると、それは担ぎ上げられます。
しかし、宗教的な行いを阻害する社会的・法的規範にも関わらず、どんな人も異なる宗教を生きています。人は4つの異なる方法で宗教を経験しているようです。
宗教vs信仰深さ
宗教的傾向について話す前に、宗教と信仰深さの違いを明確にしておくことが重要です。宗教は、時代を超えた普遍的なものです(時間や空間で変わったりしません)。信仰深さは、信者が宗教をどう信じて生きるかです。信仰深さは、タイプや人によって左右される主観的な経験です。生き方や宗教の意味にもよります。
人が宗教を生きる方法(信仰深さや信仰の仕方)は、必ずしも宗教のルールと合致しません。様々な背景のすべての宗教の形式の中には、社会心理学において4つの宗教実践態度が見られます。 外因的、内在的、追求的、宗教原理主義です。
外因的または内因的宗教動機
宗教を見ていくときに、まずこのはじめの2つのカテゴリーを見ていきます。個人的な目的あるいは社会的利得(グループの承認など)のために宗教を手段として利用する人と 、それ自体を目的に利用する人(自分のために祈る)を分類しています。外因的な傾向の人は宗教自体を利用し、内因的な傾向の人は自分の人生に動機を持たせるために宗教を利用します。
宗教が基本的な人生の動機であり、中心と決定の基準であるとき、それは内因的です。一方、外因的な傾向の人は、宗教を実利的、または有益なものとして利用します。自分自身の興味や目的のための手段です(安全、社会ステータス、楽しみ、擁護、自分のライフスタイルの支援)。多くの人は、どちらの傾向も持っています。
探求傾向
内在的・外材的傾向には、サブ傾向が存在します。探求傾向です。存在に関する原理的な疑問を投げかけます。この傾向を持つ人は、宗教上の疑念をポジティブなものと認識して、宗教的な問題を広い心で見ています。
探求傾向は、人には矛盾と悲劇があるという素晴らしい実存主義的疑問に関して、オープンで動的な会話を刺激、促進します。探求傾向は、認知的にオープンで、批判的で、柔軟です。疑念と自分のアイデンティティーの探求によって定義される姿勢です。
宗教原理主義
宗教原理主義は、人類と神について原理的な真理を形どる宗教的な教えがあるという信仰です。この真理は、悪の力に反し戦います。原理的で変わらない過去の行いに沿って、宗教に従います。
原理主義傾向の人は、神と特別な関係があると主張します。彼らのグループがいつも正しくて、他のみんなが間違っていると考えます。これによって、偏見を生み出しそれを育てていくようになります。自分たちを他のグループから遠ざけ、お互いを知ることがありません。その経験が、ステレオタイプを更に強化します。また、原理主義者は、外因的な傾向を持っている場合があります。
原理主義の中には、さらに別の原理主義宗教組織が存在します。間テクスト性原理主義です。この傾向を持つ人は、神聖な文書の中の真実を信じます。宗教的な聖礼典に従い、書かれている内容も文字通りに解釈します。
信仰深さ
宗教に従う方法はたくさんあります。どのグループも、どの人も、それぞれ違います。宗教のタイプと文脈は個々の宗教に影響を与え、人は異なる方法で適応します。どの宗教がどれより優れているということはありません。原理主義者が悪いということでもありません。
宗教を他人に強制しようとしたとき、問題になります。別の信仰に適応することは簡単ではなく、時間もかかります。共存は尊重して穏便に行うべきです。同じように、国が一つの宗教の信仰をおしつけてもいけません。その影響を考えずに、宗教を促進することもすべきではありません。
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