三叉神経痛:その特徴と治療について

ひどい頭痛がありますか? 顔や目の一部に脈動を感じますか? 三叉神経痛の症状について知っておきましょう。
三叉神経痛:その特徴と治療について
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 09 12月, 2023

人間の経験するもので多くの人に最も痛いと考えられているのが三叉神経痛です。その痛みは自殺の直接的な原因になるほど深刻で、会話や食事、気温の変化など日常生活に反応して、脳の神経が暴力的な電気ショックを送る障害です。

これはただの頭痛や偏頭痛ではありません。三叉神経痛を患ってしまった不幸な人によると、痛み止めが効かないのはもちろん、モルヒネでも治まらないのです。

これが起こった場合、抗てんかん薬が機能的に助けてくれる主な医薬品だと言われていますが、もちろんその代償として薬の副作用も伴います。

本人でなければ、その痛みは大袈裟に見えるかもしれません。しかし、この病気は「自殺病」とも言われているくらいの症状なのです。この病気が最初に医学的に分類されたのは1672年ですが、症例自体はさらに昔からあったと言われています。

患者によると、この症状は最も麻痺的で刺激の強い痛みだと言われており、この世界の約8から12%の人に影響を与えているのです。これは慢性的な病気かもしれませんが、この症状に対する治療法も存在しています。

「三叉神経痛は電気ショックのような非常に暴力的な痛みを生み出します。これは数週間から数か月にわたり、一回数秒で終わることもありますが、数時間続くこともあるのです。」

頭痛

三叉神経痛とは?

三叉神経痛は元は十二指腸神経の5番目にあります。それは私達の頭にある神経の中で最も大きいものです。では、どのように痛みが放出されているのかを理解するために、その構造を見てみましょう。

  • この神経には3つの枝があります。一つ目は、眼神経で頭皮からこめかみの方に痛みの感覚を飛ばします。
  • もう一つは上顎骨であなたの頬や上あご、上唇、上の歯と歯茎、そして鼻の横を刺激します。
  • 最後は下顎骨で、下あご、下の歯と歯茎、そして下唇の痛覚に影響します。

三叉神経痛を持つ人は一般的に顔の片側だけに痛みを感じますが、三叉神経痛を顔面の両側に感じる珍しい状態もあります。

三叉神経痛の症状

三叉神経痛に関する症状は患者によって異なります。その中で全ての患者に共通する「トリガーエリア」と呼ばれる部分は、刺激によって痛みが激しくなる場所です。その痛みは激しい電気ショックのようなもので、数秒、数分、そして最大で2時間続くとされています。

  • 顔を触ったり、撫でるような単純な動作で痛みを感じます。
  • 気温の変化や噛む動作、会話、そして歯ぎしりなどが、麻痺してしまうような痛みの引き金となります。
  • この痛みは顔の片側の頭皮から耳を通り、顎の部分まで続きます。
  • この激しい痛みの後は、通常患者は1、2時間ほど何も出来ないと言われており、飲み食い、そして目を開けることさえ出来ません。彼らは神経が和らぐのを少しずつ待つしかないのです。
三叉神経痛

三叉神経痛の原因

三叉神経痛はある特定の原因1つだけで起こる病気ではありません。これには広範囲の要因が関係しているのです。では、この状態に隠された複雑な現実に対する理解をさらに深めていきましょう。

  • 一般的にこれは遺伝的なものです。
  • MRIでは三叉神経を圧迫している血管が見られます。これは神経を保護している層である髄鞘の劣化に影響するので電気ショックのような感覚を生み出してしまうのです。
  • さらに、外傷による顔面や口の手術などが三叉神経痛に影響することもあります。
  • この病気の主な起源は不明であることも覚えておきましょう。言い換えると、この病気の原因を正確に把握することはほぼ不可能だということです。

治療について

この神経障害の状態は人によって異なります。2か月連続で症状が現れた後、少しの間症状が出なくなる人もいます。また、毎日症状が現れる人や顔の両側に痛みを感じる人もいるのです。中には、痛みを引き起こす原因を管理して上手く生活している人もいます。

ですので、この病気に対する治療法はその人によってカスタマイズしなければいけません。ここでは、最も一般的な治療法を見てみましょう。

  • 通常、抗てんかん薬が最も効果的な治療法です。カルバマゼピンやオキシカルバゼピン、そしてガバペンチンなどの薬物が最も一般的に使用されています。
  • また、アミトリプチリンやノルトリプチリンなどの三環系抗うつ薬も三叉神経痛の痛みを抑えるのに使用される一般的な治療法です。
三叉神経

最後の手段:手術

医薬品を使った治療でも効果が見られない場合は、手術をするしかありません。ではその選択肢を見ていきましょう。

  • リゾトミー(ラジオ波過敏知覚枝焼灼術):特定の神経を一時的に傷つけるので痛みを起こしません。
  • グリセロール注射:三叉神経の周りにある組織に対して行う外来処置です。この治療は少なくとも2年かかると言われています。
  • 高周波治療:電極を使用して痛みの原因である神経組織を傷つける治療法ですが、リゾトミーと同じく一時的なものです。
  • 微小血管減圧術:手術での治療の中で最も効果的なのが微小欠陥減圧術です。これは、耳の後ろの乳様骨に小さな穴を開け、三叉神経を押している血管を動かす方法です。

このように、三叉神経痛に対処する方法は数多く存在しています。約8から12%の人に影響を与えていますが、その内の70、80%の人達が医薬品で対応しており、手術を受ける必要がないそうです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。