性的強要とは?どうやって自分を守る?
性的強要とは、相手を無理やり性的な状況へと追い込む行為のことを言います。こうした行為に分類されるものにはいろいろなものがあり、その形も実に様々です。最もよくある悪質なものには、言葉による圧力、薬物の使用、そして力ずくといったものがあります。現在、女性達があまりに頻繁に性的強要を経験しているため、解決策を見つけることが非常に重要となっています。
本当にたくさんの女性が性による暴力で死亡していることもうなずけます。しかし、何がそうさせているのでしょうか?その根源は何なのでしょうか?実は、複数の要因が同時に原因となっています。
例えば、社会文化的背景や個人的背景といったことが関連します。分化、環境、模範としてきたものなどが全て、特定の態度や性的規範、価値観、性的嗜好などを奨励するものとなり、性的強要と密接に関連してきます。
女性への性的強要に関連する要因
男性が性的強要の加害者となる傾向の要因は、敵意ある男性性が動機や性体験などに関連する特定の要因と組み合わさることによります。でも、それって一体どういう意味なんでしょうか?説明しましょう。
- 敵意ある男性性:男性の、女性をコントロールし支配したいという欲求。
- 動機と性体験:男性が自分の性的スキルに対して抱いている過剰な自信。これらの概念はまた、問答無用でセックスすることへの興味や、性的に機能し性的に活発であるかどうか常に悩むこととも関連があります。
マラムースのコンフルエンスモデルによると、この2つの性質が合わさると、男性は性的強要行為に及ぶと言います。
一方で、女性の行動や性的強要への脆弱性に対する研究もなされています。女性にとって最も重要なリスク要因となるのは、単純に性的に乱暴になることが好きな男性と出会うことです。だからと言って、女性としてこのリスクを回避も何もできないというわけではありません。自分の身を守るためにできることがいくつかあります。
- 性的強要には毅然とした態度を取ること。こうした状況でしっかりしていられる自信がある女性は、望まない性行為を上手に防ぐことのできる女性です。
- お酒を飲むことに対して良い期待をしないこと。
- 言葉の圧力にはきっぱりとした行動を取ること。自分の身を守るにはこれが一番大切な部分です。自分が何に同意して、何には同意しないかをしっかりと表明することです。きっぱりしている女性はそうでない女性よりも望まない性行為を防ぐのが上手です。
性的強要予防プログラム
どんな予防プログラムもその目標はリスク要因を減らすことです。この場合は男女の両方に言えることであり、また自分を守る方法を教えることでもあります。数年前、スペインの教育省は次のような考えにまつわる研究プロジェクトを開始しました。
- 合意上でのやりとりvs合意上でないやりとり:プロジェクトの目標は、この二つを認識し、その違いを見分けられるようになることです。そのために、参加者は、自分にとって性的自由とは何を意味するか、そして性的自由を制限するものは何かについてブレーンストーミングします。
- 性的関係と性的強要に対する期待・迷信:既に広く根付いている考えに対して疑問を投げかけ、そういった考えが強要につながりかねないことを意識します。参加者は中でも最も広く信じられている迷信、例えば、「嫌よ嫌よも好きのうち」や「男なら、セックスをした回数で勝負しろ」といった考えについて考えます。
- リスク的状況の回避:ここでの目標は性的強要やそのリスクが高い状況を認識することです。そのために、参加者はビデオを見て、「彼の発言の端々に性差別的なものがあるかどうか?」といった質問に回答します。
- アサーティブネスとコミュニケーションのトレーニング:欲しいもの、欲しくないものをしっかり表明します。また、トレーニングには交渉や自分がこれから行うことについて同意に至ることも含まれます。
端的に言うと、性的強要の根源について学び、性的強要を解決するためにできることをいくつか学べば、全ての女性のために一歩前進することができるということです。性暴力は私達の社会において優先順位の高い問題であるべきです。いつか永遠に撲滅させられるように。