他人は好きだけど家族は嫌い
家族という場所はあなたが社会の一員になれるよう学ぶことが出来る一つの宇宙のようなものです。しかし、完璧な家庭などは存在しません。なぜなら、完璧な人間も完璧な社会も存在しないからです。
どの家族も、ある程度のトラウマ、緊張、虚しさなどを経験しています。しかし、その範囲が大きいとそこにいる人達に深い傷を与えてしまうのです。
小さくても、明らかなものでも、家族に嫌悪はつきものです。矛盾したように聞こえるかもしれませんが、この嫌悪は大きな愛を消滅させるようなものではありません。
それは、人間の愛情のように曖昧で矛盾したものなのです。家族もその例外ではなく、恨みや些細な喧嘩は一般的なものです。
「子を持って知る親の恩」(子供を持つ立場になってはじめて、親の恩愛の深さとありがたさがわかる)
-日本のことわざ-
しかし、時にその憎しみは大きくなったり、家族関係が深刻に崩壊することもあります。中には、家族を完全に拒絶していることを公にする人もいます。家族をひどく嫌い、自分の出生を恥じる人がいるのです。
興味深いのは、その人達が家族と関係の無い他人に大きな感謝や憧れを告げることです。
どのようにして家族を嫌いになるのか?
家族の一員に対する憎しみは本質的に矛盾したものです。それは、自分を嫌うことを意味するのです。遺伝的に、そして社会的に私達は家族の一部なのです。
その事実にも関わらず、多くの人が家族から拒絶や愛されていないと感じることがあり、まるでいつからか全く成長していない10代の若者のようなものです。
家族に対する憎しみは彼らが落ち込んだり、間違って育てられたと真剣に感じることで始まります。これは、高い期待が満たされなかった時や自分の成長の一部を家族が無視した時、または言い聞かされたことがよく変わる一貫性の無い育て方をされなかった時に起こります。
それに加えて、虐待という事実もあります。これは精神的、そして肉体的両方の放棄を意味し、同様に口頭、暴力、そして性的虐待も含みます。無視も虐待の一つで、その人の価値を一貫的に否定することも虐待と呼びます。
また、自分の家族を恥だと感じたり、他人と比べて劣っていると思った時にも家族を嫌うことがあります。このような状況を子供が経験すると、彼らは低い自尊心を持ったまま成長してしまうのです。
このタイプの家族は外部との接触を拒む閉鎖的なものです。残念ながら、これは憎しみの種をまき、家族より他人を尊敬してしまう大きな原因の一つです。
他人を崇める
私達が10代だった時は、いつも家族と問題を抱えていました。自分が誰なのかを知りたくなるのは自然なことです。子供だと家族の境界線を多少受動的に受け入れてしまいます。
私達が育っていく内に失敗やミスなどに疑問を抱き始めることがあります。大人になるためのステップの一つは、その緊張を克服することなのです。
そして、10代になると私達は他人に多くの意味を与えます。そして、自然と家族より友達などの気持ちを気にし始め、少しずつこの矛盾を導いて良いバランスを見つけるのです。あなたが家を出て独立する時は、大抵問題は解決出来るのです。
すると、私達は徐々に家族が自分達に与えたことや彼らから奪ったことを理解します。ほとんどのケースで、私達は家族が自分を本当に傷つけようとしていなかったという結論にたどり着くのです。
また、家族との闘いが停滞することもあります。大人になった子供が家を離れられない時、または外の世界が全てポジティブなものでなく、現実世界の他人も約束を破ったり、期待を満たさないと気づく時にそういったことが起こります。
自分の家族の欠陥を責めることは珍しいことではありません。また、私達は他人の方が優れた家族を持っているから彼らの人生の方が自分の人生より簡単だろうと思い込んでしまうのです。
家族を嫌い、他人を崇拝することは若い時に解決してなかった喧嘩の表れです。しかし、ある家族はその家族自身の欠点や秘密、そして癖を持っています。もしかすると嫌う事は責任を逃れるのに役立つかもしれませんし、自分の足でしっかり立とうとしない言い訳かもしれません。
しかし、私達自身の問題を克服しなければ、幸せな大人になることはとても困難なものになるでしょう。
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