裏切りを大げさにとらえてしまうこと
裏切りを許せないという人は多いでしょう。それは大きく深い傷を残します。また、タブーになることさえあります。それはあまりに予期できないもので、私達は裏切りについて話すことを拒むことも少なくありません。裏切りを正当化するものはなく、援護するものもありません。
しかし裏切りについて話題にしないことでその重要な意味合いが見えなくなってしまいます。例えば、本当は裏切りではないのに、そう見えてしまうことがあります。あるいは、理不尽な人と出会った時、深く傷つけられたわけではなくがっかりさせられただけで、その人を厳しい目で見てしまうことがあります。
「誰もが、裏切りを経験する。私達はそれによりつながっている。裏切られた時、他の人に対する信頼を失ってはいけない。裏切りにより、自分から信頼を奪われないようにしよう」
-シェリリン・ケニヨン-
客観的になり、大人の対応として裏切りを本来の場所に置くことが必要となります。失望させられることは好ましいことではありません。ですが、ここから生じる失望は、相手の行為より自分が関係していることもよくあるのです。
裏切りを大げさにとらえること
裏切りとは何か?
約束を破ったり発言と違う行動をすると、裏切りと言われるでしょう。語源をみると、「ある人が人を反対に動かす」という意味のラテン語traditorから来ています。本質的には、敵に誰かを渡すという軍事的意味合いもあります。
日常では、あなたの味方であるべき人が、突然あなたやあなたの考えに反する発言や行動をとる時、裏切りという言葉が使われます。自分の味方だと思った人が、気づいたら味方でなくなっているということです。
「あなたの味方」というのは曖昧な表現です。「あなたに反する」というのと同様にはっきりしません。味方であるという言葉には、様々な意味が考えられます。あなたのミスに関し何も言わないことを意味することもあれば、単にありのままのあなたを尊重することを意味することもあります。
また、あなたに反するという言葉は、あなたの失敗やミスを指摘したり、さらに深刻で、人をおとしめる行為なども含まれます。単に、あなたの期待にそわないという場合もあります。
同意と裏切り
プラトニックな関係または恋愛関係にある時、その制限は必ずしもはっきりとしているわけではありません。両者とも二人の間には何らかの同意や約束があると考えますが、それを言葉にしない場合もよくあります。基本的にポジティブな関係であれば、お互いに傷つけることにはなりません。
初めにも言ったように、「傷つけられた」というのは主観的になりやすいものです。恋愛関係にある相手との間で、この典型的な例がみられます。
ここで質問です。恋愛では、状況に関わらず、気持ちを維持しなければならないのでしょうか?そうしたいかもしれませんが、そこに到達するのは非常に難しいことです。
誰かが何かをどんなに強く言ったとしても、そこに絶対はありません。約束を守る強さを保つことはできるかもしれませんが、気持ちが変わらないとは限りません。
しかし、パートナーの気持ちが変わった時、多くの人が怒りを覚え、裏切られたと感じます。本当に問題なのは、誰と問題を抱えているかです。それは、気持ちが変わり、それに伴う行動をした人でしょうか?それとも、そのようなことはないと考えた人でしょうか? つまり、「裏切り」を誇張しているのはあなたではありませんか?
現実と結果
パートナーの気持ちが変わったのは理解できるという人は多いものです。少なくとも相手が誠実で、早めにその変化を打ち明けてくれた場合はそうですよね。しかしこれはレアなケースです。一人が相手を想い、もう一人はそうでない時、前者がこれを受け入れるのは非常に難しいことです。特に、相手が他の人を想っていると尚更です。
そのために、気持ちが変わったことを相手に隠しがちです。パートナーを騙そうとしているわけではありませんが、起こりうる嵐や傷つけることによる罪悪感を抱えたくないのです。相手の気持ちをもてあそぶ操作的で冷笑的な人もいますが、多くはありません。
裏切りの意味や裏切りに対し柔軟になりましょう。実際の好意よりもその結果の方が影響が大きいことが多いものです。あなた自身が裏切りを実際よりおおげさにとらえているのかもしれません。実際は、相手があなたの期待や望みにそわないだけかもしれません。
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Núñez, F., Cantó-Milà, N., & Seebach, S. (2015). Confianza, mentira y traición: El papel de la confianza y sus sombras en las relaciones de pareja. Sociológica (México), 30(84), 117-142.