あなたに決して寂しい思いはさせない
あなたのためにこの手紙を書いています。もうこれ以上寂しい思いをする必要はないと知って欲しいのです。誰もあなたを置き去りになどしませんし、誰からも感謝されず、ただ利用されているだけだと感じる必要ももうないのです。私はもうあなたに寂しい思いはさせません。なぜならあなたには他の全員と同じように、単にありのままのあなたでいる権利があるからです。あなたには、全てに値する価値があるのです。
きっと思ったようには物事が進まなかったり、何かが変わりつつあると感じた時に全てがねじれて行ってしまったりという経験があるかもしれません。もしくは、欲しかったものを手に入れられなかったり、おそらく他のみんなには明確に見えているものが、自分にだけ見えていなかったりしたのでしょう。助けを求めて叫んでも、誰も耳を傾けてくれなかったのかもしれません。
それがどう始まって何が起こったのかは関係ありません。あなたは今ここにいるのです、次はあなたの番なのです。何が欲しいですか?どこへ向かっているのですか?あなたの今日の目標は何ですか?
私はこれ以上あなたの顔を隠れさせたりしません。これから先は、自分自身に目を向けるのです。一番大切なのはあなたなのですから。私はここにいますよ、忘れられがちではありますが。私がどれくらい手助けできるかはわかりませんが、できる限りの事はします。ひとりぼっちにはさせません。あなたのことをよく知らないとしても、私の言葉はあなたの癒しになるはずです。
なぜ私がこのことを全て知っているのかご存知ですか?それは私がみんなの声を代表する存在だからです。誰にもできることだからです。私たち全員が、それぞれにできるやり方で助け合うことができるのです。
私たち全員があなたの味方。もうあなたは一人ぼっちではない。
この手紙は私自身に向けたものでもあります。私もあなたのような状況を経験したことがあり、同じように孤独を感じていたのです。もしくは、未来の自分に向けての手紙とも言えるかもしれません。この先見捨てられたように感じたり、孤独を感じたりするかもしれないからです。この手紙は、あなたに、そして私自身に、恐れる必要などないのだということを気づかせるためのものなのです。
誰にもあなたを引き止めさせませんし、プライドを傷つけることも自己愛を引き裂くことも許しません。あなたの夢を壊そうとしたり、追い回したり心に恐怖を与えようとする人々からあなたを守ります。私はあなたにも、また私の周りの人にもそんな事態が起こらないよう最善を尽くします。
孤独を感じることも、恐怖を抱えて生きる必要もありません。私が寄り添って心の声を聞くお手伝いをするし、気分が落ち込んだ時には励まします。私にできるのは言葉をかけることだけかもしれませんが、あなたが進み続けるための、そして起き上がり前進していくためのモチベーションになるような言葉を贈ります。
「私たちは人間全員を助けることはできないが、誰もが誰か一人を助けることならできる。」
私はあなたを助けるためにできることは何でもします。あなたはひとりぼっちではないということを分かってください。私たち全員が力になれます。そして、私たち全員が協力し合えば、もっと強く、大きく、そしてパワフルになれるのです。どんな出来事にも正面から立ち向かい、恐れや痛みを瞳に浮かべつつも、私たちがそばにいて、決して離れたりしない、と声をかけることができます。
傍観者効果についてご存知ですか?
1964年、キティ・ジェノヴィーズという女性が自宅前で殺害されました。殺人犯が彼女を殺害するのにかかった時間は一時間半で、その間近所の住人は事件を目撃していたのです。関係筋によれば、近隣の住人のうち38人が当時家にいたにも関わらず一人も警察へ通報せず、助けを呼ぶ決断をするのがあまりにも遅すぎました。一体どうすればこんな事態が起きるのでしょう?人間のこのような行為は説明ができるものでしょうか?
実は、この心理学的現象は傍観者効果と呼ばれています。これは、何かが起こった際の私たちの救援行動は、その場でそれを目撃している人の人数に反比例する、というものです。言い換えると、ある状況下に関わる人の人数が多ければ多いほど、手を差し伸べたり助けを求めたりするまでに長く時間がかかってしまうということです。
その後の研究でもこの効果の存在は裏付けられています。その場にいる人間が多いほど、助けは遅れるのです。この概念は責任の分散、としても知られています。
これが、私たち全員が重要な存在であり、私たちの差し伸べる援助には意味があるのだということを知っておくべき理由の一つです。ただその場に突っ立って他の人が行動を起こすのを待っているだけではダメなのです。私たち全員に周囲で起こる出来事に対して責任がありますし、全員が何か行動を起こす力を持っているのです。たいした貢献はできないかもしれませんが、何もしないよりはるかにマシです。
私はあなたをひとりぼっちにはさせない
誰にも過去は変えられません。しかし、私は今ここにいて、あなたは私を頼ることができるとお伝えしたいのです。寂しい思いをさせたり、諦めさせたりは決してしません。もう二度と見捨てられていると感じることがないようにし、ニュースで報じられるような被害者の一人には決してさせません。絶対にそんな事態にはならないようにします。力を合わせて誰一人として二度と孤独を感じずに済むようにしていきましょう。