カップルのための究極の心理テスト
このカップルのための心理テストは投影法を用いたものです。2人の絆とアイデンティティを探ることがねらいです。このテストでは、関係(恋愛、友達、家族など)に関わらず2人の間にある不安、隠れた願い、幻想、起こりうる衝突を示します。
これは人との繋がりを評価するための、興味深く、投影的で複雑なツールのひとつです。バウムテストや家族描写テストとは異なります。このテストの評価の対象となる人は、絵を書き、話を作るという2つのタスクを行うのです。
このテストは、全プロセスを正直に行えば非常に多くのことが明らかになるかもしれません。しかし、対象者の年齢や精神疾患により、判断が難しいこともあります。とはいえ、このテストの応用は恋愛においてより広く使われているので、一般的にテストの結果から得られる情報はとても面白いことが多いのです。
カップルのための究極の心理テスト:その目的、やり方、解釈
1964年、ダグラス・バーンスタインはこの心理テストを作成しました。作成にはマックオーバーの人物描写を参考にしました。これにより、自尊心、自己像、人格要因、恐怖、願い、トラウマなどの概念を評価することがねらいでした。
しかしバーンスタインのこのテストの発表には、確固たる理由がありました。彼は、人間関係の要素を評価するのに役立つ投影的方法を求めていたのです。それにより、人が大切な人との関係をどうみているか、そしてどのように関係を作っているかに関する分析ができると考えたのです。
このテストは、意識と無意識の両面を研究するもので、絵を描く以外に紙に描いた2人の人物について物語を作る必要があります。
そしてこれを行うことで、「物語」という人生の良い一面を定義するものを説明することになります。良い意味でも悪い意味でも、自分にとって意味を成す話に基づき人は現実を形作ります。それが正しいこともあれば、偏見、誤り、防衛メカニズムにより作られたアイデアに基づく場合もあります。
心理関係テストでわかること
これにより評価されるのは二人の関係です。このテストでは、対象者が自分と大切な人との関係を表すことを目的としています。
- 自分と相手の性格特性を知り、特に関係の質を知ることが目的です。
- 意識と無意識に目を向けることができます。コミュニケーションや愛情表現など、本当の問題が表にでるかもしれません。また、根底にある願い(理解や愛情のニーズなど)も分かります。
- 7歳以上の子どももこのテストを受けられますが、第一のねらいは、カップルの質を探ることです。
テストの構造
ステップごとに紹介します。
- 紙と鉛筆を渡される
- (誰と特定することなく)2人の人を描く
- その後、2人の名前と年齢を決める
- 2人に関する短い物語を書く。ここで、彼らがどう考えているか、どう感じているかを表現する
- 最後に、物語の題名をつける
テスト分析
この投影法の分析には以下のような3つの側面があります。
詳細
- 性別、年齢、対象者との関係
- 現実的な絵か?ファンタジーか?
- 2人は何をしているか? 話している、手をつないでいるなど。2人の距離は?
隠れている側面
- どちらが対象者を表しているか? 役割があるか(受け身、父親的、母親的、従属的、回避的)?
- 相手に何を投影している? 注目、恐怖、距離、願いなどのニーズが表れている?
- 2人に拒絶がみられる? 接触やコミュニケーションがあるか?
描写
- 心理療法士は、絵の大きさ、人物の位置、描き方(自信がある、落ち着いている、揺らいでいる)を考慮する
- 本物のように描かれているか、漫画のように描かれているか? 象徴や目に留まる絵(変な形や悪魔のよう見た目の物)があるか?
物語の面
- 物語の種類を認識することが重要。何を表しているか? 対象者は幸せか、それともいろいろな要求を抱えているか、あるいは怖がっている?
- 願いや抱負を表すものと現実を表すものを識別する
- 物語の一貫性
- 物語が表す関係性
- 題名の評価:その物語を表しているか? その裏にあるメッセージは? なぜ、その題名にしたか?
さいごに。カップルのための心理テストの信ぴょう性を疑っているのであれば、これが投影法であることを考えましょう。つまりこれはバックアップツールであり、これだけで診断することは難しいものなのです。このテストは、できるだけ多くの情報を集める他のテストや面接の補完になります。それでも、患者の診断に役立つ、専門家が使用するとても興味深いリソースなのです。