心の病へとつながる幼少期のトラウマ

· 2018年10月12日

兄弟間の嫌がらせをあまり気に留めていない親は多いでしょう。「兄弟はどこもこんなものだ」と言うだけで済ませていませんか?ケンブリッジ大学がある研究結果を発表しました。それは、家庭内の嫌がらせは、心の病につながりうる幼少期のトラウマだというものです。

家庭内の嫌がらせとは、家庭内でわざと見下し、いじめ、脅すことです。これらの行動が幼少期のトラウマの引き金となります。特に兄弟間でよくみられ、年上が年下を標的とすることが多いようです。

「暴力はパワーではなく、パワーの欠乏である」

-ラルフ・ワルド・エマーソン-

嫌がらせをする人は、相手の心を不安定にします。この研究には3600人が協力し、これらの行動が幼少期のトラウマの原因になると明らかにしました。さらに、このトラウマが人を心の病へと導きます。兄弟にいじめられた経験がある人は、「おかしくなる」傾向が高いのです。それは、社会的に受け入れられたという感覚を得られないためです

家庭内の嫌がらせ―トラウマの原因

子どもは未熟で、自分の行動が与える影響をまだ理解していません。特に、機能不全家族や重大な問題を抱える家族では、まだ子どもであっても心の病を患う可能性が高くなります。また、このような家族では、精神的攻撃が見られます。年下の方がターゲットになりやすいですが、必ずしもそうとは限りません。

兄弟げんか

遊びの中、または、子どもが遊びと呼ぶものの中で、挑発したり、苛立ちをぶつけたり、相手に恥をかかせます。この遊びには、冗談やチャレンジ、競争も含まれます。いじめる側は、無意識に相手を家族から外そうとし、相手が無視されたり、あまり注目されないようにします。

家族の構造の中で、自分の立場が危ういと感じた時、嫌がらせは発生します。しかし、不安や嫉妬から自分の立場が危ういと感じているだけで、実際はそうではありません。こうして、幼少期のトラウマは発生します。

家庭内の被害者

個性的、賢い、魅力がある人がいじめの対象になりやすい傾向があります。美徳がその人を目立たせ、それに誰かが脅威を感じた時、この嫌がらせのサイクルは始まります。その反対もあります。何らかの弱さや障害がある人が、特別扱いされ狙われるのです。

悲しむ少年

問題行動の多い家族では、子どもへの冷酷な行為や暴力があることも少なくありません。これが子どもに影響し、兄弟をいじめるようになります。

いじめられる側には、2つの選択肢があります。家を出るか、現実から逃れるかです。家を出ると、守ってくれる中核がなくなり、空っぽの状態になります。現実から逃れると、心の病を発症することがあります。統合失調症や双極性障害、重度のうつ病など幻覚や幻想を伴います。

心の病へとつながる幼少期のトラウマ

ケンブリッジ大学によると、兄弟から嫌がらせを受けた子どもは、大人になり心の病を患うリスクが2~3倍になります。また、学校でいじめを受けた場合、重篤な精神障害を患うリスクは4倍にも上ります。いじめは子どものトラウマになるのです。

兄弟間の嫌がらせは多岐にわたります。繰り返されるいたずらや相手がこわがるものを使った脅し、からかい、考えや行為に対する侮辱などです。特に男の子では、身体的な攻撃も見られ、「レスリング」や相撲ごっこと称し行われることもあります。

幼少期のトラウマ

心の病へとつながる幼少期のトラウマは親にも責任があります。家族間の遊びでルールを決めるのは親です。それがうまく設定できなければ、機能不全の状況は悪化し、コントロ―ルできなくなります。どちらにしろ、原因は無責任さにあるのです。