ホセ・デ・エスプロンセダ:ロマン派の詩人の人生

2019年8月17日
ホセ・デ・エスプロンセダは、スペインのロマン派の偉大な詩人の一人です。彼の人生と功績をここで学びましょう!

ホセ・デ・エスプロンセダの詩は多くの人に知られています。彼の詩には、対比、詳細、豊富な形容詞が含まれます。エスプロンセダは歴史上の人物や伝説の影響を受けました。

彼は、政治にも参加する、反抗的で無鉄砲な人物でした。彼はいくつかのジャンルを書いています。例えば、小説Sancho Saldaña、脚本、そして様々な新聞記事を手掛けました。中でもよく知られているのが彼の詩でしょう。

ここでは、ホセ・デ・エスプロンセダの人生と功績を発見する旅にあなたをご招待します。子どもの頃、学校で 「 La cancion del pirata(海賊の歌)」を勉強したことがある人も、当時あまり深くは考えなかったかもしれません。しかし年を重ねた今、次のような疑問が浮かぶでかもしれません。主人公はなぜ海賊なのでしょう?海賊がロマン派の主人公になれるのでしょうか?

ホセ・デ・エスプロンセダ ロマン派 詩人 人生

 

ホセ・エスプロンセダの人生

1808年、ホセ・デ・エスプロンセダはスペイン、エストレマドゥーラ州アルメンドラレホで誕生しました。政治と文学が彼のトレードマークです。若い頃、ラファエル・デル・リエゴの復讐を企てました。また、秘密革命協会を作り、そのために彼は修道院に入ることになりました。スペインのイスラムの征服に関する叙事詩「Pelayo」を書き始めたのは、この時です。

祖国の現実と彼の考えの差が彼を亡命へと追いやります。まず、ジブラルタル、そして、リスボン、最後にロンドンにたどり着きます。彼のイデオロギーのために、何度も刑務所に入れられました。

エスプロンセダが、バイロン男爵の影響を受けたのは明らかです。どちらもプラトンとホレスを引用し、詩の源を説明し、また、彼らはアリストテレスに感銘を受けていました。文学評論家エステバン・プハルスは、この関係を研究し、「エスプロンセダとバイロン男爵(1951)」に記しています。バイロン男爵は叙事詩や物語の面で優れており、エスプロンセダは優れた詩人だと指摘します

文学同様、彼は政治にも参加しました。その結果、人生の最後の月には、進歩党の議員にもなったのです。しかし、ジフテリアに罹り34歳の若さで亡くなりました。当時すでに偉大な詩人として認識され、成功を収めており、葬儀にはたくさんの人が参列しました。

 

彼の詩の種類

  • 政治、愛国心、自由主義の詩
  • 絶対的自由へのあこがれ、社会的慣習に対するロマン派の敵意に関する詩
  • 哲学的な詩

また、過渡期の詩もあります。これは、エスプロンセダがロールモデルを真似た詩です。

 

エスプロンセダの「Las canciones(歌)」

El diablo mundo」を除いた作品の中で、もっとも独創的なのは「Las canciones」でしょう。この中には、6つの歌があり、それぞれ追放者が出てきます。初めの歌は、小説Sancho Saldañaの中にあり、「捕虜」です。これは、最も革新的な作品ではありませんが、反乱や従属などの問題を扱っています。

La cancion del pirata(海賊の歌)」が最も有名でしょう。ここで遂に、ロマン派の主人公が登場します。主人公は海賊で、彼の唯一の夢は誰にも服従することなく自由に生きることです。世界の価値観に納得できず、絶対的自由である海に出ます

この詩は最初のロマン派スペインの詩だとされています。さらに、エスプロンセダは、自分の価値観を投影するためにこの主人公を利用します。海賊と同じように、何より自由と公平を愛していました。「El verdugo(死刑執行人)」では、司法制度の不当性や極端に重い刑罰を批判します。彼は犯罪に適した刑罰を求めていました。

主人公たちは、詩そのものの象徴的投影です。繊細さに欠ける裕福な資産階級層に対する個人的反抗の象徴です。作られた規則の外で生きる海賊やこじきなどを主人公に選んだのもそのためです。彼らは、自分が生きる世界について気に入らないものを非難します。エスプロンセダは、自由を表現する主人公と共に旗をあげたのです。

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ホセ・デ・エスプロンセダの幅広い詩

「サラマンカの学生」(1840)は、幅の広い物語詩で、ドン・フェリックスが様々な状況で女性に求愛する話です。4部構成です。主人公の紹介、相手の描写、エルビラ夫人、復讐者へのリベンジと死、そして、サラマンカのナイトツアーです。自身の高揚、相手への愛、絶対的自由などロマン主義の主な特性が強調されています。

詩の中で、女好きのドン・フェリックはドナ・エルビラに恋をします。しかし、次の日彼は彼女のことを忘れ、それに傷ついたエルビラは死んでしまいます。エルビラの兄ドン・ディエゴはエルビラの死の復讐を企てます。ここから、魔術により物語は進みます。その夜超自然現象が起こり、詩はミステリーに包まれます

El diablo mundo(悪魔の世界)

「El diablo mundo(悪魔の世界)」は、1839年にホセ・デ・エスプロンセダが執筆を開始しましたが、未完の作品です。これは、最も興味深く、野心あふれる詩です。晩年のエスプロンセダの悲観主義を象徴しています。

保守派を非難し、自由や神の存在などの問題を探求します。悪は至る所に存在し、人の心の中にもいるとエスプロンセダは言います。偽善や人の痛みを無視することにより社会は崩壊しています。自由は存在せず、純粋さや無邪気さの居所はありません

「El diablo mundo(悪魔の世界)」は、構築された順序や世界を支配する規則に対する反抗の詩です。詩の中で、エスプロンセダは、個人の自由に対する願いを表現することに成功しました。

  • Pujals, E., (1951): Espronceda y Lord Byron. Madrid, Consejo Superior de Investigaciones Científicas.