海外に住む：あなたは上手く適応できますか？

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海外に住むことに、あなたは適応できるでしょうか？今回の記事では、海外に住む際に影響する要因についての研究を紹介します。

によってレビューと承認されています。心理学者 Sergio De Dios González.

によって書かれた Sonia Budner

最後の更新： 21 12月, 2022

海外に住むことは以前に比べて簡単になって、世界は未だかつてないほどに小さく感じられるようになりました。距離の問題もそれほど深刻ではなくなりましたし、日々、色々な国の人や文化と触れることが普通になりました。移住してきた人と触れ合う機会も多くなり、現在では他の国に住んでみたいと考える人も多いようです。

何かにかられて別の国に移住する人もいますが、生活水準を高めるため、または勉強や仕事のために移住を決める人もいます。しかし現実、旅行と移住とでは経験がまったく異なります。別の国に移住すると決めると、そこで生活をなり立たせることを考えなければなりません。また、慣れない生活習慣にも適応しなければなりません。

心理学の分野では、人間がどのように新しい環境に適応するのかを研究します。この１０年、人が未知の新しい文化と向き合う際に感じるストレスについての研究がいくつか行われました。

しかし最近まで、それぞれの文化が持つ社会的な基準が、どのように人の幸せに影響を与えるのかはあまり知られていませんでした。そこで、ニコラス・ゲーラート率いる、エセックス大学の研究チームが、社会的標準と、社会的に受け入れられているパーソナリティーの特徴が、移民の適応にどのように影響を与えるかに関して調査を行いました。

厳格な社会的基準

私たちはグローバル化が進んだ世界に住んでいるものの、社会的基準は最も人々を分け離してしまう要因でしょう。そのような基準が、新しく移住してきた人たちが環境に適応することを難しくしています。

この研究では、適応するのが「難しい」国があるとしています。これは、社会的基準が厳格で、違いに対して寛容的でないことによります。反対に、「柔軟」な国もあり、社会的基準が厳しくなく、違いに寛容的だとしています。

このシナリオに従うと、「難しい」国で育った人は、海外での生活にうまく適応できるということになります。このような人たちは、社会的基準に対する感覚が鋭く、新しい基準を見つけ、それに慣れることもそれほど難しいことだとは感じません。

しかし、「難しい」「柔軟」どちらのタイプの国に生まれたかは、それほど重要ではありません。この研究で明らかになったのは、文化的に狭い視野が、別の文化に適応する際ネガティブな影響を与えるということです。このネガティブな影響を減らすには、以下のようなことを実行しましょう。

受け入れられていると感じること
他人と協力し、努力すること
特別扱いしてほしいという欲求を捨てること
ルールを破ろうとする気持ちを抑えること

海外移住：実験

ゲーラートのチームは、交換留学の経験がある８８９人のボランティアを対象に調査を行いました。対象者は全て高校生で、１８ヶ月間別の国でホストファミリーと生活をしていました。またその土地の学校にも通っていました。

これらの生徒に、社会文化的な適応能力についてのアンケートに答えてもらいました。また、幸せであったかというような心理的な適応はどのようだったかについても評価を行ってもらいました。最後に、以下のようなパーソナリティーの特徴についても質問が行われました。

新しい経験に対して開放的か
謙虚さと正直さ
やさしさ
情緒性
道徳
外向性

２３の国についてのデータを得た結果、インド、マレーシア、日本、中国は適応が「難しい」国であるという結果が出ました。

反対に、「柔軟」な国とされたのはブラジル、ハンガリー、ニュージーランド、アメリカなどでした。

結果

この実験で集められた情報の結果、仮説が証明されることとなりました。研究チームは下記の結果を発見しました。

柔軟とされる国に行った、またはそのような国で育った人物は、社会の基準に対応する際、問題が少なく適応することができた。
謙虚で親しみやすい人物は、周りの環境によく順応することができた。

まとめると、海外移住によく適応するに、最も大切な要因は、パーソナリティーと文化の２つがあるようです。