リッサ・ランキンとセルフヒーリング

近年流行している自己治癒力とは、致命的な病気であっても自己治癒力があれば治ると信じる考えです。
リッサ・ランキンとセルフヒーリング

最後の更新: 14 4月, 2024

セルフヒーリングという考えは今に始まったことではありません。人は常にセルフヒーリングや体が勝手に再生する能力に関して話しています。リッサ・ランキンは、『医学を超える精神~自己治癒が可能である科学的論証~(Mind Over Medicine: Scientific Proof That You Can Heal Yourself)』を出版した医師です。

著書の中で、ランキン医師はプラセボ効果について話しています。これはかなり混乱を招くトピックです。科学界では、人の意識がセルフヒーリング効果を持っているということに明白な立場を取っています。しかし、これらのメカニズムに関する研究はあまりなされていません。

 

「病気は、セルフヒーリングの試みをあらわします。コントロールできない感情的出来事に出くわした時起こる生物学的な生き残り反応です。」

-クリスティアン・フレッシュ(Christian Flèche)-

自分たちで治癒するために体は何を行うのでしょうか?これこそが、リッサ・ランキン医師が行っている研究です。自身の著書の中で、体がセルフヒーリングを始めるための6つの必要なステップについて話しています。体の健康のために「予防的な」精神構造を作る方法にも言及しています。

象徴的な先例

1957年、現在の研究のモデルとなった偽薬のケースがあります。フィリップ・ウェスト医師は、ライトという名の患者を治療していました。この患者は、ガンの一種である悪性リンパ腫を患っていました。状態は進行しており、体中に転移しています。末期症状であるとの診断を受けます。

 2人の人

ライト氏は、人がクレビオゼンという実験薬について話しているのを耳にしました。担当医にこの薬を試してほしい、としつこく頼みます。ライト氏は、治験に参加するほど健康状態がよくありません。しかし、彼がしつこく頼みこんできたため、ウエスト医師はライト氏があと数日しか生きれないと知りながらこれを許可します。

ライト医師は、金曜日にクレビオゼンを投薬しました。次の月曜日、ライト氏は元気いっぱいで、痛みや他の症状の傾向が全くありません。彼を検査したところ、ガンが50%縮小していました。しかし興味深いところは、それからすぐにクレビオゼンには効果がないという研究が発表されます。すると、ライト氏はまた体調を崩しました。そこで、ウエスト医師はライト氏をだますことにします。新しいバージョンの薬が開発され、より効果的であると伝えました。蒸留した水を与えただけでしたが、ライト氏の体調は回復します。

これらの証拠があったにもかかわらず、米国医師会はウエスト医師の発見を受け入れることを拒みました。ウエスト医師が患者をだましたことを明るみにして、ライト氏がしばらくしてそのことを知り再び病気になります。その後良くなることはありませんでした。似たようなケースがたくさんあり、リッサ・ランキンは著書でこれらのケースをもとにしています。

リッサ・ランキンとセルフヒーリング

ランキン医師がまず行ったのは、プラセボ効果が見られるたくさんのケースの書式化です。彼女が見つけたものは、ガン、甲状腺機能亢進症、糖尿病、胃潰瘍、HIVなど深刻な病気を扱っていました。

脳

医師が患者に化学療法を行うと告げた実験に関しての深掘りも行いました。実際は、偽薬を与えた実験です。薬を与えられた患者は、やはり毛を失い、何度も嘔吐しました。これらの事実から、ランキン医師は人間の精神が体に影響を及ぼしていると確信するようになります。

良くなると患者に思わせる適切な条件を作り出すことができれば、患者は本当に大丈夫になるということを示しています。彼らの体が脳からの指令を受信して、それに即して動きます。同じように、病気だと思い込んだら病気になります。

 

セルフヒーリングを行う様々な方法

ランキン医師は、セルフヒーリングの際に体がもっと効率的になるためのいくつかの方法に言及しています。その中でも、医学会で決定的と見られている方法が二つあるといいます。

1つ目は、毎日の中にある様々な健康ケアを含む予防的医学です。体への効果に加え、良いライフスタイルはもっと健康に感じさせてくれます。健康的なライフスタイルの人は、病気になりづらくなります。

 

ねじ

2つ目は、ストレスに関係しています。ランキン医師によれば、ストレスは精神と体に酷く影響します。 視床下部-下垂体-副腎系にネガティブな影響を与えます。もっとシンプルに言うと、体のこの部分は脅威に反応するということです。問題は、体には大きな言い争いと地震の違いが判らないということです。どちらにも同じように経験します。

リッサ・ランキン医師の研究に関して医師たちの正式な反応はありませんが、多くの医師はなぜだかわからないが偽薬は効くということで同意しています。もっとこの研究に注力してみる必要があるようです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。