マリエラ・ミチェレナの交際に関する言葉5選
マリエラ・ミチェレナ(Mariela Michelena)は、恋愛に特化している精神分析学者です。著書の中で、人が感情的依存に陥る状況、このような交際が害のあるものに変化してしまう状況、恋愛に関する問題と結果について説明しています。交際というものをよりよく理解するというのが彼女の目的です。そんなミチェレナ氏の重要な言葉をご紹介します。(引用はすべてスペイン語からの訳)
時が過ぎ、人は大人になります。それでも、すべての恋愛を大失敗させてしまうような幻想や期待を持ち続けてしまいます。同じ石に毎度躓くのです。マリエラ・ミチェレナは、古い信仰を忘れ、もっと健全な考え方を持つ手助けをしてくれます。
1. 「愛のために感じる苦しみは自由」
マリエラ・ミチェレナがここで伝えたいことはとてもパワフルです。苦しむことは避けることができるときとできないときがあります。できない場合は、痛みをうまくコントロールすることで対処できます。あなたの苦しみは、もしかしたら子どもができない、またはお金が自分のニーズに足りていないからかもしれません。
しかし、ここでお話しするのは愛せないや十分に愛されていないなどの愛の苦しみの場合です。相手はあなたのことを尊重してくれませんか?一人になるのが怖くて交際を続けているだけですか?この場合、不健全な愛から起こる苦しみでしかありません。
愛で苦しむとき、自分の中では何か得られると思っていても得るものはありません。「黙っていたら彼は自分と別れない。思っていることを口にしなかったら、きっと捨てられることはない。」このような考えは恋愛を中毒化させ、自己破壊的なふるまいを取るようになります。そんな事はすべきではありません。
2. 「人は自分の前を通る年老いたカエルを、キラキラ輝く甲冑の騎士に変える。」
マリエラ・ミチェレナが話しているのは、よくある永遠の「輝く甲冑の騎士」の探索です。これはあまりうまくいくことがありません。相手に対するいら立ちを隠して、年老いたカエルを輝く甲冑の騎士に変えてしまうのです。
自分自身で目にかけていたベールを取り除いてはじめて、現実を見ます。自分が相手を理想化していただけなのに、相手に騙されたように感じてしまうのです。
本当に誰かを好きになるまで待たない人が多いようです。初めてあいさつするその瞬間に希望や期待ばかり抱いてしまうひともいます。急ぎすぎるのはよくありません。特に恋愛に関してはです。自分が何を求めているのか、何を探しているのかよく精査して、自分の目の前にいる人がそのイメージにあっているかどうか目を見開いて考えるべきです。
「愛を飾って崇めるほど、より依存的になる。」
-マリエラ・ミチェレナ-
3. 「男性は赤ちゃんではない。」
パートナーを赤ちゃんであるかのように扱う人がたくさんいるようです。このようなケースでは、女性が母親としてふるまい、パートナーを赤ちゃんであるかのように扱います。相手からのこれに相当する反応が、「赤ちゃん」が無条件の愛情を注いでくれた時です。
無条件の愛とは言葉通り条件のない愛です。マリエラ・ミチェレナが言っているように、「無条件の愛を差し出す人は、自分がそうしたいから、そういう気分だったから、自分が決めたから、愛情を与えているだけです。」相互的である必要はなく、それだけで完結しています。パートナーではなくて、子どもに注ぐべき愛情です。
状況を分析してみたら、赤ちゃんのように男性を愛することは自分の頭の中の幻想やファンタジーを愛しているだけだと気づくはずです。目を見開いたら、この「赤ちゃん」にはひげがあって、大人で、自分のことは自分でできると気づきます。無条件の愛をパートナーに与えることは、自分に大きな損害を与え得る誰かに絶大な力を与えていることです。同時に、自己愛がどれだけ欠落しているかを示しています。
4. 「一生続く情熱?そういうものを持てる人もいますが、多くは違います。」
マリエラ・ミチェレナは、真の愛を見つけたら情熱が絶えることはないという考え方に関して警鐘を鳴らしています。これは事実ではありません。愛そのものは、同じレベルで永遠に続きはしません。自分自身が行動と献身でもって達成すべきものです。
情熱が勝手にかなり長続きすることもありますが、「普通の」シナリオとしてはそれを維持するために努力が必要です。そうしなかったら、愛が消えて問題や苛立ちを起こすようになるかもしれません。
「自分に与える理由がないようなものを人生に期待しがちです。そして、注意を向ける理由がないような幸せを自分に期待します。」
-マリエラ・ミチェレナ-
5. 「愛においては、女性は自分を犠牲にできる。」
ここでのマリエラ・ミチェレナの最後の言葉はとても重要です。愛の限度を知ることです。何を与えるかは自分で決めることができます。どんな関係にも限界はあります。
限度は、人によっても、交際関係によっても異なります。例えば、不貞を許さない人がいます。一方で、何が起こったかによってある程度許す人もいます(一夜限りと、何度も不貞をはたらいている場合など)。重要なことは、自分の限度を設定することです。
恋愛関係を始めると、このことを忘れてしまいがちなようです。長く続かないかもしれないもののために、何でもできてしまうんです。限度はないから?そんなに自分には価値がありませんか?
破滅的な関係に陥らないためには、自分の自尊心をケアし、自分の価値観に沿って設定した限界を超えないことです。さらに重要なのは、人を理想化するよう仕向ける理想や信仰から自分を突き放すことです。