マーティン・ルーサー・キングJrと公民権の追求

マーティン・ルーサー・キングJrの偉大なところは、彼の首尾一貫した考えでしょう。彼は平和主義者でありながら、公民権と人種隔離の撤廃に関して、歴史的な活動をした人物です。
マーティン・ルーサー・キングJrと公民権の追求

最後の更新: 03 12月, 2019

マーティン・ルーサー・キングJrは多くの人に影響を与えた、人間の良心を象徴した人物です。世界的にも、最も影響を与えた歴史上の人物です。

バプティスト説教者であった彼は、アメリカの公民権と人種隔離の撤廃を訴え、この問題に進歩をもたらしました。最も興味深いのは、彼が暴力の力に頼らず運動を続けたということです。彼は、彼の知性、カリスマ、そしてリーダーシップをうまく使ったのです。

「私には夢がある。それは、私の4人の子供が、肌の色で判断されることなく、それぞれが持つ特徴によって受け入れらる将来だ。私にはそんな夢がある。」

―マーティン・ルーサー・キングJr-

マーティン・ルーサー・キングJrの行動は、彼の考えと一致したものでした。政治的なリーダーだけでなく、精神的な指導者でもありました。また、彼の深い宗教に対する信仰心も彼の行動を後押ししたのでしょう

若く知性が溢れていたマーティン・ルーサー・キングJr

マーティン・ルーサー・キングJr 公民権運動

マーティン・ルーサー・キングJrは、1929年1月15日に、ジョージア州のアトランタで生まれました。彼の父はバプティストの牧師で、母は教会のオルガン奏者でした、彼には、兄と妹がいました。彼の父方の祖父も、この世を去るまで牧師をしていました。

彼が6歳のとき、白人の友達2人が、マーティンは黒人だから一緒に遊んではいけないと両親に言われたと彼に言います。

マーティン・ルーサー・キングJrは公立学校に通っており、優秀な生徒でした。実際、大変よく勉強できたため、学年を飛び級したこともあるほどでした。そして、15歳の時に大学に入学することになります。

25歳でボストン大学で哲学の博士号を取得しました。その少し前に、コレッタ・スコットという女性と結婚し、のちに4人の子供に恵まれました。学業を終えた後、彼はアラバマ州、モンゴメリのバプティスト教会の牧師になります。ここで彼の伝説が始まることとなるのです。

経験豊富な活動家

1955年に、マーティン・ルーサー・キングJrの人生で、決定的なことが起こります。当時、アラバマでは黒人に対する敵対心がありました。この年、アメリカの歴史を変える出来事が起こります。それは、バスの白人限定のエリアの空いている席に座っていた、ロサ・パークスという女性が、その席を動こうとしなかったという出来事です。

その後、マーティン・ルーサー。キングJrは、1年以上に渡り、市営バスボイコットを先導しました。黒人はバスに乗ることを拒否し、仕事場まで18マイル(約29キロ)もの道のりを歩く人もいました。このボイコットは、最高裁判所が、モンゴメリのバスの乗客を差別することを違法とすることで終わりを迎えました。

この出来事以来、キングは人種隔離を廃止する平和的な抗議の先導をやめませんでした。1963年、有名な「私には夢がある」のスピーチをした、ワシントン大行進を率いました。そのスピーチの中で、彼の平等主義の世界への願望を語りました。

早すぎる死

マーティン・ルーサー・キングJr 公民権運動

マーティン・ルーサー・キングJrは非暴力を貫いた活動家でしたが、他者からの抑圧や、暴力の対象とされていました。彼は警察に合計で20回逮捕されたと言われています。保釈金を払えば釈放すると警察から言われても、彼は拒否しました。彼の家を襲った者もいて、FBIが専門家を潜入させて彼の行動を観察していたと言います。

1957年から1968年の間に、行進や抗議運動で彼は621万3,712マイル歩いたという人もいます。その間、彼はおよそ2500回、公の場でスピーチしています。彼の象徴的なスピーチ「私には夢がある」は、彼があらかじめ準備したものではありませんでした。大勢の前で、即座に作ったスピーチだったのです。

彼が35歳の時、ノルウェーのノーベル賞の協会から、ノーベル平和賞を授与されます。そのたった4年後の1968年、バルコニーでスピーチをしている時に、彼は何者かに銃殺されました。

アメリカ政府は彼の死後、大統領自由勲章と議会名誉黄金勲章を彼に贈りました。また、彼の各地での活動に敬意をしめす祝日も作られました。同じように、アメリカ国内の多くの道に彼の名前がつけられており、ワシントン州には彼の名前がつけられた郡まで存在します。またワシントンD.C.にはマーティン・ルーサー・キングJr.メモリアルが建設されました。


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  • Prat, E. (2004). Pensamiento pacifista: Henry D. Thoreau, Leon Tolstói, Ghandi, Albert Einstein, Virginia Woolf, Hannah Arendt, Martin Luther King, EP Thompson. Icaria.

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