障害を持った子供の家族:彼らに必要なものとは?
障害を持った子供の家族を助ける方法を考えた時、大抵あることが頭に浮かびます。それは、そういった人たちに物資やお金をあげる、ということです。彼らにはお金や物資の援助が必要だと考えがちですが、それ以上にできることがあるということに私達の多くは気付いていません。
実を言えば、感情面、社会面、また情報面でも必要としていることがあるのです。これらはあまり重要でないように思えるかもしれませんが、絶対的に欠かせないものです。社会が前進し、みなが良い生活を送れるところになってほしいと願うならば、こうした本当のニーズに気付かなければいけません。こうした社会があなたの望むものであれば、是非この記事を読み進めて下さい。
「あなたという人間を決めるのは障害ではない。障害がもたらす挑戦にどのように対処していくか、だ。」
―ジム・アボット―
1.情報
自分の子供に障害があると知った時、とめどない疑問がわくものです。また、時には答えのない疑問もあったりします。医者でさえ、障害を持つ子供の家族が情報を渇望し必要としていることに気付かなかったりします。
まずはじめに、家族は子供の障害について理解する必要があります。家族でこの新しい現実を受け入れ、消化するのにそれは欠かせない部分です。ですが、それだけではありません。そこからどのようなステップを踏めばいいのかを知る必要もあります。それはつまり、子育ての仕方とどのような支援があるのかの両方を知ることです。
実のところ、この情報の必要性は決してなくなるものではありません。子供が成長するにつれ、常に変化があり、新しい疑問がわきます。人生の各ステージにおいて、新しい情報が必要となる新しい状況に置かれることになるのです。
最後に、障害について一般市民の人に知ってもらい、知識を広めることも重要です。おそらくもっと大切だと言えるのは、学校や障害を持つ家族に近しい人に常に情報を提供することです。
「もし世界があなたのことを取るに足りない存在だと思っているとしたら、それは嘘なんだよ。セカンドオピニオンをもらいに行くといい。」
―ニック・ブイヂ―
2.感情面でのニーズ
とは言え、障害を持つ家族が感じる将来への不安というのは一度にして訪れるものではありません。それは大抵、ネガティブな感情と共に訪れるということを覚えておきましょう。ですので、感情面でのサポートが欠かせないのです。彼らのメンタルヘルスはこの部分によるところが大きいです。
子供のことで親が悩むのが普通だとすれば、障害の診断を下された家族の頭の中はどんなことになっているか、想像してみて下さい。とても恐ろしいことになっていてもおかしくありません。また、障害はなかったことにはできないため、家族が無力に感じるのも普通です。子供の障害は自分のせいだと罪悪感すら抱えているかもしれません。
「他人の期待を自分の人生の基盤にしてはいけない。」
―スティービー・ワンダー―
障害を持つ子供の家族にとって、介護者にもよく見られる不安や怒り、悲しみを感じた時にもサポートが必要になります。そうした時に取れる初めの一歩は、こうした感情が起こるのは普通だということを理解することでしょう。そうすれば、そうした感情に対処することができ、その感情は薄れ、長引くこともなくなるでしょう。
3.社会的ニーズ
最後に、社会的援助という誰にとっても欠かせないニーズを忘れてはいけません。障害を持つ子供の家族は、友人や親戚からのサポートが必要になります。
障害について偏見の目を持たれることなくオープンに話ができ、考えや感情を共有できる人を持つことは、大きな助けとなります。そして障害という挑戦を乗り越える力をくれるものになります。さらにそれ以上のものにだってなります。それはまた、そうした友人や親戚といった周りの人を更に良き支援者・介護者にしてくれるのです。
障害を持つ子供の家族を理解し、サポートできるようになるには長い道のりがあるものです。ですが、こうした状況において物質的なニーズも大事ですが、お金が全てを解決するとは限らないことを覚えておくことが大きな一歩と言えるでしょう。情報とサポートがこれ以上となく重要なことなのです。
画像提供:ネイサン・アンダーソン、ジョシュ・アペル、アウディ・ニッセン