愛情のバランスをとり、健全な関係を築く

自主性、積極的な傾聴、そして多くの共感は、健全な関係を築くための重要な要素です。
愛情のバランスをとり、健全な関係を築く
Gema Sánchez Cuevas

によってレビューと承認されています。 心理学者 Gema Sánchez Cuevas.

によって書かれた Laura Reguera

最後の更新: 13 2月, 2024

電車に乗り合わせた2人は偶然目が合い魔法にかかった。しかし不幸な出来事が続いた。お互いの家族に反対され、彼らを引き裂かれてしまう。彼らは別々の町で仕事を探していたが、最後は劇的な展開で周囲の反対を押し切り、再び結ばれることになる。その後、2人は幸せに暮らしましたとさ。

多くの人にとって馴染みのある物語だと思います。世界中で作られている恋愛映画の脚本の中にはこのようなものが多いでしょう。しかし果たして、このような物語は現実の恋愛とマッチしているのでしょうか?そこで描かれる恋愛はバランスのとれた関係性なのか、それとも中毒性や依存性の高い関係性なのか、どちらなのでしょうか?

「私はあなたの上にも下にも立たない。いつもあなたのそばに立っている」

-ウォルター・ウィンチェル-

健全な関係性を築くうえでの社会の影響力

まず初めに、私たちは小さい頃から自分を取り囲んできたロマンチックな恋愛の理想から目を覚まさなくてはいけません。どうでも良いようなことに思えますが、実際私たちは多くの歌や物語、映画によって、現実離れした恋愛の理想像を刷り込まれてきたのです。そして社会というのは、このような物語を広める役割を担っているのです。

「愛するということは所有するということではない。自由を与えるということだ。」

-ラビンドラナート・タゴール-

バランスの取れた恋愛

 

私たちは成長するにつれ、恋に落ちることの意味とその理想像を作り上げ、恋愛をしたときの行動や魅力的な人の基準を確立していきます。スタイルの良さなのがその重たる例です。数百年前、体が細いことが魅力であったとは限りません。

恋愛関係における理想像は文化や教育から影響を受けています。これは紛れもない事実です。だからこそ、このような現在の恋愛規範を変える必要があるのです。例えば、愛というのは形に囚われず、そのものとして全てのことに価値を与えるべきだ、愛は永遠であり、それは全てを賭して手に入れるもの、さもなければ、その恋愛は失敗に終わってしまうんどです…。

結婚相手は自分の支えとなり、もしその人を失ったとしても、代わりが務まる人はいないと考えるのが一般的です。つまり、パートナーと共に過ごすために出来る限りのことはすべてやらなくてはいけないと考えます。

しかしこのような考え方では、バランスのとれた健全な関係性は築けず、感情的に共依存するストレスフルな関係性が生まれてしまいます。この関係性は嫉妬により今までの生活を変化させ、2人でいることを強要します。果たして、これが本当の愛なのでしょうか?

バランスのとれた関係のカギは調和を取ること

ストレスが溜まる関係では、どちらか一方の幸せや健康が優先されてしまいます。嫉妬心が深くなり、パートナーとの時間を確保するために友人関係や家族関係が犠牲になります。

生活する上で、このような有害的で依存的な関係は苦痛にしかならず、暴力行為などにもつながる可能性もあります。だからこそ、非現実的な恋愛幻想を現実的なものに変える必要があるのです。

「自分の重要な部分を捨ててまで、恋愛関係を築こうとしてはいけない。」

-メイ・サートン-

パートナーをしっかり尊重することで、バランスの取れた健全な関係を築くことができます。恋をしたからといって、1つに溶け合う必要はないのです。このことは覚えておいてください。恋愛関係にあっても、一個人としての権利はありますし、相手との関係だけでは満たされない欲求も存在します。

手をつなぐ二人

確かに恋愛関係を維持するためには、心地良い時間や親密な時間を過ごしながら、愛を深めていかなくてはいけません。しかし、パートナーとすべてを共有する必要はありません。さもなければ依存関係に陥り、同時に自立したバランスの取れた健全な関係を築くことが不可能になります。

こうならないためにも、自分が健康的に過ごせるように関係を制限しながら、信頼と寛容さを構築していかなくてはいけません。また同時に個人の時間と自由を確保する必要もあります。つまり、誰もが自由な過ごし方を送る権利が保障されるべきなのです。

簡単に言ってしまえば、何かを与えるだけではなく、その受け取り方も理解しなくてはいけないということです。そうすることで、互いに健康と幸福を感じることができるようになります。愛とは学ぶべきものなのです!


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。