どんなときも自分を愛するということ

出かける時は、自己愛を忘れずにもっていきましょう。誰からも奪われないよう、痛みを伴う関係に、流されないようにしましょう。ここでは、精神面の基礎を作り方についてお話します。
どんなときも自分を愛するということ
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

どこへ行っても、どんな時も、自分を常に愛しましょう。自己像や自尊心でできているこのポジティブなエネルギーで自分を満たすのです。自己愛を家に置いていったり、自己愛を知らない人に授けてはいけません。自己愛はあなただけのもので、日々強化し、大切にする責任はあなたにあります。

世界で一番素晴らしいのは、自分のものになる方法を知っていることである哲学者ミシェル・ド・モンテーニュの言葉です。これは、学校で教えてくれることではありません。自己愛を育むことは、コアカリキュラムとして授業の一環にすべきでしょう。分かっているのは、自己愛を無視する、あるいは自分を愛しすぎるかのどちらかになりがちだということです。

自分を愛し、自分の価値を認め、自分の願いを大切だと感じることは健全なことです。一方で、自分のエゴを大きくし、自分を中心に考え、人の価値を認めないのは不健全です。大きすぎる自己愛により、私達は人を傷つけてもいいと感じるようになってしまうからです。

自己愛は、自分を過小評価しないよう、そして自意識過剰にならないよう、大切に保護すべきものです。

あなたの魂がもつこの素晴らしいツールがなければ、自分の人格が解き明かされることはないでしょう。有意義な人生を送るためには、自分の価値を信じる必要があると人本主義の心理学者カール・ロジャーズは言います。

自分を愛する

どんなときも自分を愛そう

人間関係や人に対する感情が自己愛により決められているということを知らずに、多くの人が暮らしているというのは驚くべき事実です。本来自分で自分を愛すべきですが、それができない場合、人から愛を与えてもらうことを望みます。しかしこれは叶わないことで、終わりのない苦しみを抱えることになり、共依存の関係に陥ります

自分が本来受けるべきだと考える愛を認められず、制限してしまいます。また、より良いものを求めることができないため、自分の人生を豊かにする関係を築くことができません。そして、同様のことが職場やその他の場面でも起こります。自分を愛することができなければ、すべてが歪みます。最低限の生活に耐えることに慣れ、幸福感が満たされることがありません。

誰もが人生のチアリーダーをもち、チアリーダーは自分をもっと愛するように、あるいは努力するよう応援してくれます。「自分を愛していれば、こんなことは起こらなかった!」そう言う彼らの言うことはもっともだと思うかもしれませんが、では具体的にどうしたらいいのでしょう? 自己愛を育む魔法はあるのでしょうか? 鏡の前で自分に価値があることを伝えればいいのでしょうか? あるいは過去を振り返って、すべてが完璧だったと思ったらいいのでしょうか? 答えはノーです。自己愛とは、単に自分の外見を認めることではありません

自己愛は、単に自分が何者であるか、あるいは自分が持っているものに関し満足することではありません。自己愛とは、自己成長に影響するすべて、することすべてに常に感謝することです。自分の価値を認識するよう努力することで、育み、磨きをかけることができる動的なプロセスです。これらすべてが精神的強さになります。

自分を愛する

自己愛の鍛錬法

どんな状況でも、どんな時も自分を愛することができなければ、自分が嫌いな人物になってしまいます。これはまるで、痛みの原因となっているものに耐え、自分のほしいもののために闘わず、あなたにふさわしくない人を受け入れる双子がいるかのようです。

そこで、自己愛の基本条項を頭にいれておきましょう。

  • 自己認識:いつでも、自分の考え、思い、ニーズに意識を向けることです。自分に触れることで、ニーズと行動をそろえることができます。
  • 自尊心:自己愛の心臓になります。他人があなたをどう思うかについて自分がどう考えるか、自分は何者かを大切にすることです。自分に対する知覚的評価は、日々、意識を向けるべきものです。
  • セルフケア:食生活に気を付け、健康でいることだけではありません。自分の感情に意識を向け、自分の思考を気に留めることです。セルフケアで、精神的・感情的健康を大切にし、自己愛に欠けることがないようにしましょう。

 

幸せはバランスをとること

自分を愛することを忘れてはいけません。自己愛を無視すると、苦しみにつながります。また、うぬぼれは周りの人の苦しみにつながるため、これにも気を付けなければなりません。これに関し、テキサス大学のウィリアム・キャンベル博士が研究を行っています。

自分を愛しすぎた時に起こることについて詳細な提案をしています。研究によると、過剰な自己愛のある人が必ずしもナルシシストの性質をもつわけではないと言います。ナルシシストは自分の欠陥を補うため、人のエネルギーを奪う傾向があります。一方で、過剰な自己愛をもつ人は、自分は知性においても道徳においても人より優れていると考えます。ナルシシストとの違いは、人をコントロールしようとしない点にあります。しかし、周りの人より優れていたいという思いから、その態度により人を疲れさせるような環境ができあがります。これは適切とは言えず、お勧めできません。

カギとなるのは、バランスをとることです。自分を愛し、人を尊重し、幸せをつかみましょう。自分の目標を達成できるような環境に身をおき、人と調和しましょう。


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  • Campbell, W. K., Rudich, E. A., & Sedikides, C. (2002). Narcissism, self-esteem, and the positivity of self-views: Two portraits of self-love. Personality and Social Psychology Bulletin. SAGE Publications Inc. https://doi.org/10.1177/0146167202286007

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