不安-回避型の恋愛関係における試練とは?
不安-回避型の恋愛関係とは、不穏さや独占欲、そして不安感情が顕著に見られるタイプの両者の結びつきを指します。原則として、その原因はこの種の関係性を構築してしまう人々が心に未解決の問題を抱えていることです。しかし、不安行動がパートナーによって引き起こされたり焚きつけられてしまう場合も考えられます。
妄想癖のある人も同じような苦しみを抱えている場合があり、多かれ少なかれこれは不安-回避型の恋愛関係内で起こっています。根本に不安という感情があるのですが、実際にこの感情を抱いている人と、不安感を悪化させているあるいは引き起こしている人とは同じではありません。つまり、カップルのどちらか一人が相手の不安型愛着を増大させてしまう場合があるということです。
もともと自身が不安型の愛着を持つ人と、回避型のパートナーから不安感を引き出されてしまっている人とを区別するのは容易いことではありません。同じ理由から、このような恋愛関係に陥っている人の多くは「私がもともと不安定だから不安になってしまうのだろうか、もしくはパートナーの行動のせいで不安になるのだろうか?」というシンプルな疑問に答えられないのです。
“恋愛において回避型の人々でも魅力的になり得ますし、あらゆる種類の愛嬌を身につけています。そのため相手を口説く際にどう行動すべきか心得ており、しばらくの間その役割をうまくこなすことができるのです”
-ジェブ・キニソン-
不安-回避型の恋愛関係
不安型愛着は「両価型愛着」とも呼ばれ、恋人との親密さを求める大きな欲望が見られる関係性を指しています。しかしそれと同時にこのケースでは、その人物を失うことへの深い恐怖心も存在しており、この感情があるせいで、距離を取ろうとしたり拒絶しようとする兆候を全て、それがたとえとても些細なものであっても、不穏な態度と解釈してしまうのです。
実際には自分から離れようとするものでも拒絶を意味するものでもない相手の行動の多くを、不安を抱える人々はそのように解釈します。したがって恋人への信頼は著しく低く、これに関連するあらゆることが最終的には明らかにされてしまうのです。また、それほど気にとめるべきではないような行動の数々に対する不適切な反応も見られます。
このような場合は、パートナーの反応がかなり重要です。理想的なのは理解を示すような態度を見せ、この根も葉もない懸念がその人物に深く根付いた不安感や未解決のままの過去のトラウマから生まれているのだと知ってあげることでしょう。不安型愛着を抱える人は、暖かい愛情と安心感をパートナーに求めています。その点に関して自信を持つことができれば、彼らの不安は減少していくはずです。
捉えどころのないパートナー
不安型愛着を抱える人は、自身の不安や恐怖を請け負ってくれる相手を必要としているわけではありませんし、自分を不安にさせるような相手のことも必要としていません。しかし回避型のパートナーはまさにそれをするのです。彼らは恋人の不安を増大させ、これにより有害な愛着をより強めます。ほとんどの場合は自分でも気づいていないのかもしれませんが、これをパワープレーとして利用する可能性もあるようです。
捉えどころのないパートナーとは、二人の間に対立が生じると逃げてしまったり、黙り込んでしまうような恋愛相手を指します。また、二人の間に起こっていることを深く掘り下げることなく、素早く問題を解決したがります。あるいは、全てを理論的に考えようとして感情を表に出さないようなタイプも含まれるでしょう。さらに、相手から感情を露わにされるとイラついたり不愉快な気持ちになってしまうような人もこのカテゴリーに含まれます。
情緒面で頼りにならないという点も、このタイプの人物の特徴です。元々不安を抱えがちだった人々にとって、心の底から真剣に関係性を築こうとしてくれない相手や、「束縛」が嫌だと主張して本気の愛情を見せようとしない相手をパートナーに持つことは非常に有害なのです。気持ちというものをバカにしたり軽々しく考えている場合もあり得ます。このような行動は、恋人に不安を抱かせることにつながりかねません。
私のせい?相手のせい?
自分が不安-回避型の恋愛関係に囚われていることにはなかなか気づくことができません。なぜなら、カップルのどちらか一方は何らかの不適切な行動を克服することができていないためです。元々愛着の問題を抱えていなかった人であっても、パートナーから何か未解決の対立に繋がってしまうようなことを言われたりやられたりした時に不安で不安定になってしまうかもしれないのです。
恋人との関係に違和感があり、自分が不安-回避型の関係性に陥っているのかを知りたいのであれば、そういった恐怖感が本当に正当なものなのかどうかを確かめる必要があります。例えば、以下のような懸念がないかどうかをチェックしましょう。
- 自分に比べると相手はそれほど本気ではない。
- 対立が生じても、恋人がそれと向き合うことを拒否するので解決できない。
- 恋人がきちんと話を聞いてくれない、あるいは理解してくれない。
- 極端なほど自分が打たれ弱くなっていると感じる。
上記のうちいずれかの恐怖心が存在しているなら、それは相手が捉えどころのないパートナーだということを意味します。その他の恐怖、つまり恋人を失うのではないかという恐れ、あるいは愛してもらえなくなるのではないか、相手が別の誰かと恋に落ちたらどうしよう、などという恐怖心がある場合、それはそのパートナーのせいというよりも不安型愛着がその関係性を毒しているということになるでしょう。
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