女性の不感症
多くの女性が不感症に悩んでおり、彼女たちは精神的にも感情的にも大きな不快感を覚えています。昔は性生活、とりわけ女性主体の性事情について語ることはほとんどありませんでした。実際、女性たちは出産や男性の性的対象としか見られておらず、自ら性を楽しむ権利を当たえられていませんでした。
しかし現在では、性生活が身体面や精神面に与える影響の重要さが認知されてきています。それに伴い、女性の役割やセクシュアリティにもより多くの意味が付加されはじめていますが、その道のりはまだまだ長いものです。だからこそ、現状に満足せずに、前に進み続けることが大切なのです。
「女性の欲求ほど、規範的な性の議論を脅かすものはありません。そして女性のセクシュアリティほど理解されていないものもないのです。」
-バレリー・タッソ-
女性の不感症とその原因
女性の不感症とは、通常の性的刺激に対して、継続的かつ散発的なオーガズムの消失や遅れが生じる障害です。これにより、性的欲求はあっても絶頂感を感じることができずオーガズムに達せなくなってしまいます。
不感症になる理由はいくつかありますが、性教育が大きな影響を与えていることは確かです。俗説では、陰茎の挿入により女性はオーガズムに達すると考えられていますが、実際はクリトリスに対する手やオーラルセックスでの刺激によって、オーガズムを感じます。
つまり、クリトリスへの刺激が足りないことが不感症の1つの原因だと考えることができるでしょう。またセックスの最中に過度に自分のことを意識したり、セックスの出来に対して強迫観念的になることもその原因になりえます。
「性的魅力の50%は自分自身で演出するものであり、残りの50%は他者が思い描くものである」
-ソフィア・ローレン-
さらに、女性のマスターベーションに対する認識不足や、女性は性的欲求を抱くべきではないという風習が不感症を起こりやすくしています。その他にも、特定の薬物が不感症を引き起こすということも覚えておかなくてはいけません。
不感症の治療
このように、不感症の原因の多くは心理的なものです。そのため、最適な精神科医のもとで治療を受けることが大切です。そこで心理教育と性教育を受けることで、治療をより効果的にすることができます。
女性自身が自分の本質やセクシュアリティに自覚的になることが重要です。そして、女性の性にまつわる理不尽な俗説が間違いであるということを理解しなくてはいけません。
また、性に関する知識をつけると同時に、それを実践していく場も必要です。やり方は個々で異なりますが、どのような方法でも性行為と刺激に対して集中することが大切です。
まず初めは、自分自身でオーガズムに達することができるように、自分の体のことを知り尽くしましょう。その後、自分のパートナーにどのような刺激によって快感を感じることができるのか伝えるのが良いでしょう。
それができたら、社交スキルや自分の意思を伝えるスキルを磨きましょう。カップル間のコミュニケーションや関係を深めることは、不感症の治療のための基礎的なステップです。このように、女性の不感症は治すことができます。頑張っていきましょう!
「本当の自分が囁くこと、それが人間の一番深いところにある欲求である。それは尊重するべきだし、それには耳を傾けるべきなのだ」
-サラ・バン・ブラナック-