深刻な損害になりかねない:ご近所からの嫌がらせ

隣人から嫌がらせをはじめとするご近所トラブルは、被害を受けた人に深刻な心理的な影響を与える可能性があります。本記事ではご近所からの嫌がらせについて詳しく説明します。
深刻な損害になりかねない:ご近所からの嫌がらせ
Alicia Escaño Hidalgo

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Alicia Escaño Hidalgo.

最後の更新: 21 12月, 2022

相手に対して行われる「嫌がらせ」のことを「ハラスメント」と呼びますが、この言葉は現代社会では一般的に使われるようになりました。

学校での子供のいじめ、家庭内暴力や言葉の虐待、そして職場でのハラスメントなど、多くの人が「ハラスメント」の被害に苦しんでいます。

そして、海外ではモビングと呼ばれることもある「モラルハラスメント」という概念が、最近はよく使われるようになりました。

これは、あらゆる環境でグループとして人々が誰かに攻撃をすることです。

それでは、隣人などのご近所からの嫌がらせはどうでしょうか?

残念なことに、ご近所間での問題が原因で、敵意、攻撃、さらには暴力などによる嫌がらせを受けることが世界中で一般的になっています。

マンションなどの集合住宅だけでなく、一軒家においても、どれだけこちらが仲良くしたいと思って接していても、ご近所トラブルが発生しています。

この場合、一人か複数の人が持続的かつ頻繁に嫌がらせを行うことを意味し、日常生活を送る上で生活条件に関する話し合いやちょっとした意見の食い違いがある場合だけでなく、いじめのようにひどいものも見受けられます。

このため、ご近所からの嫌がらせを受けると、いじめや虐待の被害者と同様に心理面への悪影響が懸念され、その症状としては自尊心の低下、絶え間ない恐怖と不安、絶望感情、抑うつ、さらには自殺願望などがあります。

これは非常に深刻な問題であり、ご近所トラブルや嫌がらせに関する法律も数多く存在しています。深刻な問題が生じた時には、相手を訴えて裁判を行うことケースもあるなど、ご近所トラブルが犯罪へと繋がることがあります。

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ご近所からの嫌がらせで生じるいくつかの段階

ご近所からの嫌がらせにはいくつか段階があります。

これからご紹介するすべてが起こる前に、すぐに専門機関に相談することが大切です。

  • 衝突段階:ご近所の嫌がらせは二人またはそれ以上の人が同意または解決できない意見の相違や問題から始まります。例えば、片方の犬が一日中吠えて、もう一方を悩ませている場合などです。
  • 嫌がらせ開始:これは、衝突した相手が嫌がらせを始める段階です。集合住宅の場合は、エレベーターで会っても挨拶をせずに無視したり、相手を見たら他の人とヒソヒソと何かを言い合うなど、単純ないじめのようなものから始まります。これは嫌がらせを受けている被害者が気づくレベルの嫌がらせであり、ここで何らかの対策を講じて相手からの嫌がらせを止めないと、敵意と嫌がらせがいつまでも続きます。
  • 外部の人物や警察の介入:嫌がらせを受けていることが公となり、警察や外部組織や人々が介入して問題を解決しようとする段階です。
  • 疎外、除外、または脱出:嫌がらせの最終段階として、被害者は、住んでいる場所から逃げ出したくなるように感じます。集合住宅では、普段はエレベーターを使っているのに、階段を使うなどの行動ですが、状況が深刻化すると、家から出たり家を売りに出す必要があるように感じるかもしれません。

時間の経過とともに、被害者は心身ともに疲れ果て、近所や自分が住む建物では快適で安全に過ごすことができないと感じるなど、心理的なダメージが大きくなります。

心理面でできることは?

嫌がらせの首謀者も被害を受けている人も、どちらも明確なコミュニケーションと自己主張を行うことが大切です。

コミュニケーションや自己主張が苦手な場合は、専門家に相談したり、明確に話ができるようなトレーニングを行いましょう。

理想的としては、ご近所同士の衝突が起きた初期の段階で、話し合いの場を持つことが大切であり、お互いへの敬意を忘れず共感する気持ちを維持しながら、正しいコミュニケーションをとる方法を学ぶことが大切です。

前述した例に戻ると、一日中吠える犬を飼っている人に対して隣人が文句を言っている場合は、お互いの妥協点を見つけることが大切です。

犬を飼っている人が謝罪して犬を吠えさせないようにすると隣人に説明し、犬が吠えないように訓練など通うといった解決策があります。また退屈だから吠えている場合は、おもちゃを与えたり家の中に入れるなどの方法もあるでしょう。

最初に苦情を言われたのに、問題を解決しようと努力しない場合は、嫌がらせへと発展することが多くあります。

ペットを飼っている人は自分が気にならない犬の鳴き声も、ペットを飼ってない人にとっては騒音になりうることを理解し、逆にペットを飼っていない人はよほど大きくない限りある程度は我慢することも大切であることを理解しましょう。

お互いの状況を理解することで、双方の中間点となる解決案が見つかるでしょう。

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お互いが理解できない場合の対処法

何か苦情を申し立てるような問題が生じても、苦情を申し立てた側が柔軟で寛容になり、問題の原因となった人が解決策を見つけようとするならば、相互理解が深まり、問題は嫌がらせへとは発展しないでしょう。

しかし、どちらかが相手を過剰に攻撃したり自分が正しいと言い張れば、ご近所の衝突が嫌がらせへと進み、最初よりも状態は悪化していきます。

嫌がらせが始まったら、被害者は、絶対的な自信と自尊心を持ってサポートを行う専門家や専門機関に相談してください。

嫌がらせが始まった場合は、相手との口論を行わないことや相手からの屈辱などには反応しないことが、相手からの嫌がらせを落ち着かせる秘訣の一つだと専門家は話します。

ただし、これは嫌がらせが口頭である場合にのみ有効であり、何らかの身体的な攻撃や自宅への損害が起こる場合には、すぐに警察や専門機関に相談する必要があります。

犬を買う、ピアノを引く、赤ちゃんの夜泣きが始まるなどの場合には、状況に関係なく、隣人に挨拶をして迷惑をかけるかもしれないと言うことを伝えるのが嫌がらせを防ぐ第一歩です。

 


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