統合的行動カップル療法に関して

統合的行動カップル療法に関して
Gema Sánchez Cuevas

によってレビューと承認されています。 心理学者 Gema Sánchez Cuevas.

によって書かれた Marián Carrero Puerto

最後の更新: 21 12月, 2022

リバ(2012)によれば、統合的行動カップル療法は、第三世代療法のひとつです。この療法は、個人的な体験(感情と思考)、受け入れ、マインドフルネスに注力します。また、起こった文脈・背景・不適切なふるまいの結果・2人の個人的な経歴を考慮しながら、問題を評価するための方法として行動を機能的に分析することに特に注目しています。

コルドバ(2002)が議論しているように、この手法は受け入れテクニックを従来の行動カップル療法と統合していることから、統合的行動カップル療法と呼ばれています。

統合的行動カップル療法は、従来の行動カップル療法の進化版と考えられます(ヤコブソン、モーガン、 1979)。この理由は、統合的行動カップル療法が感情的な受け入れを組み込んでおり、ふるまいを変化させることには注目していないためです。

 

他の研究でも、この療法は従来の行動カップル療法とは異なると指摘されています。さらに、統合的行動カップル療法に見られる変化の構造は、カップルの問題を治療するのにより適しているとされています。 

カップルセラピー


第3世代の療法としての統合的行動カップル療法

受け入れ

受け入れテクニックは、カップルを中間地点で落ち着かせるためのお手伝いをします。別の言葉で言えば、自分たちの違いを受け入れて、慢性的な対立の火種にしないということです。ディミジアン、マーテル、クリステンセン(2008)によれば、次の方法が役立ちます。

共感的融合:目的は、カップルのネガティブな姿勢を軽減することです。これを行うためには、ネガティブな姿勢によって引き起こされた痛みを、誰かを責めることなく、患者が表現できるようにセラピストが促します。自分の行動がパートナーにどう影響したかを気づかせることが、この方法の目的です。

統合的分離:この主な目的は、いらだちを生み出す原因となったやり取りを、本人たちが特定することです。カップルが異なる視点から問題を見れるようにお手伝いをします。この方法では、問題を生み出すような姿勢を強めてしまったものを、セラピストが徹底的に分析します。これを行うことで、カップルが客観的に問題について話すことができます。

許容:前の2つではどうしようもならない時、このテクニックが使われます。セラピストは、カップルがお互いの許容範囲を広げるお手伝いをします。これは、付き合いたての「理想化」段階に逆戻りすることとは違います。代わりに、カップルがお互いに対して公平になって、お互いの性質を認めることです。

マインドフルネス

マインドフルネスは、とても古いアプローチに基づく、新しいテクニックです。そのルーツは、様々な宗教や東洋・西洋の思想に見られます。しかし、このテクニックに最も影響を及ぼしたのは仏教と言えるでしょう。これは、注意して、一切の判断をすることなく、今この瞬間を意識することです。

オー・ケリーとコラード(2012)によれば、恋愛関係は様々な試練に常にさらされています。この療法では、このような恋愛関係で起こる試練の影響を軽減できるようになります。さらに、特定の感情状態の時に、相手にどのように接しているかを、お互いが意識することができるようになります。自制能力も改善されます。この方法は、自然な強化(笑顔、コミットメントなど)に基づいています。

幸せ

統合的行動カップル療法における研究

ヤコブソン、クリステンセン、コルドバ、エルドリッジ(2000)は、従来の行動カップル療法を統合的行動カップル療法と比較しています。彼らの研究で得られたデータによれば、統合的行動カップル療法の治療を受けたカップルは、行動カップル療法で治療したカップルよりも、より大きなカップルとしての満足度を得ました。

ペリスティとバラッカ(2013)は、その後行われた研究で同様の結果を導き出しました。彼らは、12の研究を分析して、統合的行動カップル療法で治療したカップルの方が、治療直後と一年後の両方で若干の改善が見られることを明らかにしました。しかし、同研究者は、5年のフォローアップの結果、統合的行動カップル療法も行動カップル療法も、同じような結果を導き出すと結論付けています。

結論

このタイプの療法は、認知療法と受け入れのための新しい方法を合わせ持っています。どちらの当事者も、自分自身、相手をよく知ることを可能にしてくれます。統合的行動カップル療法は、相手の異なる姿勢に対して、人は感情的に反応しやすいことを考慮しています。その為、信頼、親密感、協力を改善することを目標にしています。

ひとつはっきりしていることがあります。受け入れが大きいほど、改善するための変化、他人に合わせること、より良くコミュニケーションすること、対立を解決することに対して、人は意欲的になるということです。

「信頼は生命をつなぎとめる。効果的なコミュニケーションにおける、欠かせない材料である。これは、すべての人間関係をつなぐ、基礎的な原理だ。」

-スティーブン・R・コヴィー-


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  • Álvarez, M. P. (2006). La terapia de conducta de tercera generación. EduPsykhé: Revista de psicología y psicopedagogía5(2), 159-172.
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  • Gaspar, R. M. (2006). Terapia integral de pareja. EduPsykhé: Revista de psicología y psicopedagogía5(2), 273-286.

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