恐怖のボディーランゲージ
人が恐怖を感じるのはいたって普通のことですが、あからさまに恐怖心を見せたくないような状況もありますよね。残念ながら(見方によっては幸運なことに)、恐怖のボディーランゲージによって内に秘めた感情が明らかになってしまうことがあります。
恐怖のボディーランゲージ辞典のようなものがあるわけではありません。ですが、人間にはそういったサインを読み取ることのできる特別なレーダーが備わっています。もちろんそれは完全に論理的な解釈ではありません。私たちは人が怖がっていることをただ感じ取ることができるのです。その結果、自信なさげな人を信頼できなかったり、相手の弱みが見えると優越感を感じたりもします。
恐怖のボディーランゲージを知っておくことは大切です。知識があれば、それをコントロールできるようになるからです。これには二通りの利点があります。一つ目は、それがオープンに表現されていなかったとしても、人の恐怖のサインを読み取れるようになること。もう一つは、恐怖心を見せたくないときに感情をコントロールできるようになることです。
「小心者は危険の前に恐れ、臆病者は危険の最中に恐れ、勇者は危険の後で恐れる。」
顔のマイクロ・エクスプレッション
体の中で最初に恐怖が表れるのは顔です。表情が非常に明白なときもあれば、そうでないときもあります。しかし、顔の表情は常に小さな変化があるものです。また、そういった表情は感情の強さによっても異なります。
いずれにせよ、中には非常に特定しやすい表情があります。一つ目は眉毛が上がるときです。驚きのあとに恐怖を感じると、眉の動きはより明らかになります。恐怖だけを感じるような場合には、確実に額にシワが寄ります。
たいていの場合、下まぶたはピンと緊張したままになります。それから口が半開きになります。全体的には、まるで誰かが恐怖を感じている人の顔を引っ張り、本人はそれに抵抗しているような様子です。
姿勢と恐怖のボディーランゲージ
姿勢もまた恐怖のボディーランゲージにおいては非常に重要な要素です。一般的には、恐怖を感じると筋肉がこわばります。恐怖を感じるとまずは体が前かがみになります(体が占める空間を小さくするため)。自分を守り、自分の体の中へ非難したいという願望の表れです。
自信のなさ、緊張、不安は恐怖心の表れです。これら三つの状態は素早い突然の動きとして表面化する傾向があります。じっとしていられない人は平静でないということです。恐怖心が圧倒的な場合には、ぎこちなくなったり、せっかちな動きをしたりしがちになります。
同様に、恐怖を感じている人が腕を組むのもとてもよくあるケースです。これは防御のサインです。自分を守り、外界から自分を遠ざけておくためのバリアを作るために腕を組みます。このバリアは外の世界を拒絶するサインでもあるのです。
その他の恐怖のサイン
恐怖のボディーランゲージの一種であるジェスチャーや表情は他にもあります。例えば、恐れは目からも明らかになります。 緊張すると、目が泳ぎ、瞬きが増えます。しかし、深く強い恐怖心を感じているときは、それほど瞬きをしないかもしれません。これは、脅威を視界に入れておくためのメカニズムなのです。
一方で、感情のコミュニケーションや表現には手も必要不可欠です。恐怖心も例外ではありません。人は恐怖を感じると、両手をより合わせたり、握りこぶしを作ったり、手を隠したりもします。手足を人に見せないようにするのは、自己防衛の本能的な行為なのです。
一般的に、人は恐怖を感じると、短く、素早く、不安定な動きをとる傾向があります。ですが、人が心から恐れを感じているときには真逆のことが起こります。硬直するのです。一般的な恐怖の場合はじっと座っていられず、心からの恐怖を感じている場合はじっと動かずにうつむき加減になります。恐れのボディーランゲージは基本的にはこのような仕組みになっているのです。
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Rebel, G. (2002). El lenguaje corporal: lo que expresan las actitudes, las posturas, los gestos y su interpretación. Edaf.