親子のコミュニケーションを高めるための6つのアドバイス
世界中のすべての親に適応する子育てマニュアルは存在しません。しかし、子どもと良い関係を築くために、信頼できるコンパスとして働く普遍のガイドラインはあります。このガイドラインは、デリケートな話の仕方も導いてくれます。親子のコミュニケーションは、何よりも重要なものですからね。
ここでは、より良いコミュニケーションと共感のためのアドバイスをご紹介します。どのように積極的に子どもの話を聞くか、どうしたら、話してくれるかに関するアドバイスです。
「コミュニケーションでもっとも重要なのは、言っていないことを聞くことである」
-ピーターF.ドラッカー-
強制せず、子どもと話そう
子どもとコミュニケーションをとる時、「こう決まってるの」などという偏狭な意見を言わない方が良いでしょう。特に、子どもがもう小さくない場合に当てはまります。子どもと話し、質問し、共有してくれた思いを応援しましょう。
なぜ、そうしたのか理由を聞き、両者が納得する話し合いをしましょう。これには、努力が必要ですが、親子の同意が得られる可能性が高くなります。
親として、子どもの経験のすべてをコントロールしたいものです。家で、兄弟と、友達と、おじいちゃんおばあちゃんと、学校でなどです。私達は、子どもにどうすべきか伝えておくと、その状況が過去のことであっても、また同じことが起こった場合、それに従い、守られるだろうと思っています。
ケンカにおいて、子どもを助ける一番の方法は、なぜそのような行動をしたのか理由を理解しようとし、内省につなげることです。そうすると、子どもは、聞いてもらえた、認められたと感じるため、あなたとの関係も良くなるでしょう。
「人の性格は、会話の中で習慣的に使われる形容詞から、学ぶことができるかもしれない」
自分の経験を話す
親子の会話は、双方向で、子どもの年齢に合っているべきです。過去や現在の自分の経験を話すことは、非常に有益かもしれません。感じること、考えることを話してください。こうすることにより、あなたはより人間的に見え、無敵であるという投影を壊すことができます。
このスタイルのコミュニケーションで、子どもは、あなたを身近に関じ、問題解決の新たな方法を学びます。これは、子どもも同じ事をするということを意味するわけではありませんが、開放や信頼へ向かう道を開くでしょう。子どもはあなたを信頼し、人生で起こっていることを話してくれるでしょう。
「親子のコミュニケーションには、親密さと信頼が必要」
積極的に聞き、批判しない
積極的に聞くことは、共感することであり、話の裏にある感情を気にかけることを意味します。特に、不安やためらいがある場合、壁を壊す、より大きな努力が必要です。そのため、子どもがこっそり教えてくれたことを、利用しないことが重要です。どんなに怒っていても同じです。
子育ては、困難を伴います。その困難のひとつが、心を開き、子どもが異なる世界観をもっていることを理解することです。自分の観点が大切にされるべきであるように、子どもの観点もそれに値します。子どもを同等、仲間とし、また、成長すると、ある話し合いでは優位だと認めることが必要になるでしょう。
批判しないことにより、話を聞きたい、存在を認めたいというメッセージを送ります。子どもが悲しみ、怒り、傷つくことを認めましょう。そうすると、子どもの感情を認め、決断をする際に助けることができます。
「私達が発するどんな言葉も、思いやりをもって選ぶべきである。良くも悪くも、その言葉により、聞いた人は影響を受ける」
-仏陀-
私達は、まず親で、そして、友達
子どもと話す時、オープンであることが大切です。何が好きか、何に興味をもっているか知りたいでしょう。しかし、子どもは親に導かれ、制限を設けることを必要としており、あなたが友達になる必要はありません。少なくとも、それはあなたの主な役割ではありません。
子どもが成長し、ティーンエージャーになると、あなたに打ち明けたくない話も出てくるでしょう。それを尊重し、我慢強く待つことが大切です。今は話したくないかもしれませんが、扉を開放しておくと、数日たって、迷い込んでくるかもしれません。
そんな話も、オープンなコミュニケーションを続け子どもと親密でいると、少なくなるでしょう。差し迫った問題があると、最後には、あなたの元に帰ってくるでしょう。ただ、これは、あなたがプライバシーや自律を尊重する(もちろん、年齢による)場合の話です。それができなければ、自分の権利を守ろうと、あなたから遠ざかるでしょう。
手本になる
親子のコミュニケーションは、直接的で透明であるべきです。子どもや家族、その他の個人的な話に関し、あなたが他の人と話しているのを子どもが見ると、引っ込み思案になるでしょう。あなたが自分の秘密を話すのではないかと不安になります。
良いコミュニケーションのもうひとつの基礎は、安心です。考えること、言うこと、感じることに関し、常に正直であろうとすることが大切です。これは、約束を守ることを意味します。
あなたが正直でいると、子どもは、あなたの言うことは嫌なことかも知れないと思っていても、あなたの元へ来るでしょう。問題の解決策を見つけるために、あなたを信用するという素晴らしいことが起こります。
許しを求めることや間違いを認めることも、正直でいることに含まれます。あなたの振舞いを見て、子どもは振舞います。あなたが、ロールモデルなのです。正直さや誠実さをもって行動しなければ、子どもも同じになるようです。
「有効なコミュニケーションは、傾聴から始まる」
-ロバート・ゲイツ-
「誰が正しいか」に関し、子どもとケンカしない
会話が口論やケンカになることはよくあります。そうならないように、冷静に、大人として対応することが大切です。適切な声のトーンを使い、まず、聴きましょう。割り込み禁止です。
両者が、理由や意見を話すべきです。そして、同意へ向けて話しましょう。あなたが子どもに同意しない、または、子どもがあなたに同意しないということはよくあります。それでも、両者が、けなされることなく、自分を表現できなければなりません。
自分が大人であることを忘れてはいけませんが、それは、子どもは自分の行動に関する意見や理由がないということを意味するのではありません。良いコミュニケーションを生むための一番の方法は、あなたの意見を押し付けないことです。さらに、子どもは聞いてもらえた、認めてもらえたと感じることができます。
親子のコミュニケーションを高めるための最後のアドバイス
最後のアドバイスがこちらです。努力し、信頼に基づくコミュニケーションの道を開きましょう。
- 子どもがあなたと話したい時、何を必要としているか尋ねましょう。アドバイスが欲しいのでしょうか?問題の解決に手助けが必要なのでしょうか?ただ、聞いてほしいのでしょうか?
- ポジティブに話しましょう。本人についてではなく、態度について話しましょう。例えば、「あなたは間違っている」ではなく、「あなたがしたことは好きじゃない」「他の方法があったんじゃない」と言うことができます。
- 間違いをさせよう。子どもが間違わないことは不可能です。そして、多くの場合、この経験から、何かを学びます。
- きちんと情報を与えましょう。一貫性があり、自分に矛盾がないようにすると、あなたが何を尋ねているのかがはっきりとし、混乱がなくなります。
- 家族に影響する決断に子どもを関わらせましょう。
コミュニケーションは、あらゆる人間関係の基盤です。信頼や誠実さなどの基本的価値感の決定要因になります。そのために私達は、親子のコミュニケーションには、時間や思考の価値があると言っているのです。
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