ベジタリアンというライフスタイルを選ぶ理由ってなに?
世界的にベジタリアンは非常に一般的なライフスタイルになってきましたし、最近では一種のブームのように感じます。多くの人が菜食主義やベジタリアンという言葉を耳にしたことがあると思いますが、実際にそれはどういう意味なのでしょう。
国際ベジタリアン連合(IVU)によると、菜食主義とは野菜に由来する食べ物に基づく食事をとることで、その中には乳製品や卵、ハチミツを含む、または含まないものもあります。
では、この食生活の変化に繋がる動機は何なのでしょうか?IVUによると、菜食主義はただの食生活ではなく、ライフスタイルであると述べています。次はその起源について見ていきたいと思います。
ベジタリアンはどのように始まったの?
菜食主義やベジタリアンの概念は1887年のイギリスで、ベジタリアン・ソサエティという菜食主義世界初の組合と共に生まれました。それまでは、「菜食」という言葉は野菜中心のものを食べることを指していたのです。
その後、組合はドイツやオランダなど他国にも広がっていきます。1908年には非営利団体である国際ベジタリアン連合が発足し、菜食主義やベジタリアンのプロモーションに努めたのです。
現在でも、このイデオロギーは成長し続けており、ベジタリアン・リソース・グループ(VRG)によると、さらに多くの人がベジタリアンになる決断をしています。また、2006年では世界人口の6.7%の人がベジタリアンだったと発表しています。
菜食主義の基準
国際ベジタリアン連合によると、ベジタリアンには異なる基準があり、いくつかのタイプに分類することができます。
- オボ・ベジタリアニズム:菜食に加え、卵も摂取すること
- ラクト・オボ・ベジタリアニズム:部分的に乳製品を摂取すること
- オボ・ラクト・ベジタリアニズム:卵も乳製品も摂取すること
- ヴィーガニズム:動物由来のもの(蜂蜜、牛乳、チーズ、卵)を一切摂取しないこと
その動機とは?
では、ベジタリアンになるというライフスタイルを選択した人達の動機について見てみましょう。
- 健康:ある人達は野菜中心の食生活はオーガニックで健康的だと考えています。彼らは肉を食べず、自分に必要不可欠な食べ物だとみなしていません。
- 環境;あるベジタリアン達は広範な家畜飼育が地球の環境を悪化させている主な原因だと考えています。国際連合食糧農業機関(FAO)などのデータによると、交通よりも家畜産業の方が温室効果ガスを排出しており、それが世界の天候変化の大きな要因だと考えられています。
- 宗教:宗教によってはベジタリアンを勧めているものもあります。ヒンドゥー教では牛は神聖な生き物であり、尊敬しなければいけません。そして、人間に消費されるためにいるべきではないと考えられているのです。
- 倫理:また、倫理的な理由でベジタリアンになることを選ぶ人もいます。食べる為に動物を殺すのは倫理的ではないと考え、動物の権利を守っていると主張しているのです。特に、人間が消費する製品(食品、衣服など)を生産するためだけに搾取されることを指摘していたり、動物にも尊厳ある生と死の権利があると考えているのです。
ベジタリアンに影響を与えるその他の要因
今まで見て頂いたように、ベジタリアンというのは単に野菜中心の食生活というわけではありません。これは、明らかにライフスタイルの一つで、動物を製品として消費することを否定しているのです。
同様に、ベジタリアンのライフスタイルを持っている人は特定の行動や場所に行くことを良しとしていません。例えば、肉食ばかりのレストランに行くことや、闘牛やサーカスなど動物をエンターテイメントとして扱うようなイベントも良く思っていません。
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- Appleby P, Roddam A, Allen N, Key T. Comparative fracture risk in vegetarians and nonvegetarians in EPIC-Oxford. Eur J Clin Nutr. 2007;61:1400-6.