我が子に対する忍耐力を失ってしまうのはなぜ?
親には我が子に対する忍耐力を失ってしまうことがありますが、幼い子どもたちにとってこれは非常に有害なものとなり得ます。もちろん、ほとんどの親が自分の子どもを心から愛していますので、故意にそのようなことをするわけではなく、我が子にとってベストなことをしてあげたいと思っているだけなのです。しかし残念ながら、その気持ちだけではこれを防ぐことはできません。特に、親がまだ解決されていない個人的な心の問題を抱えている場合や、子育ての問題を回避するための適切な戦略を持てていない場合にはなおさらです。
我が子に辛抱できなくなった結果、のちに後悔することになるような不公平な振る舞いをしてしまうことがよくあります。すると子どもたちの中に混乱が生まれてしまい、奇妙に思えるかもしれませんが、しばしば親にとって最も我慢ならない行動そのものがさらに誘発されるのです。
これは主に子どもがまだ幼い場合に起こりますが、ティーンエイジャーにもよく見られます。親の我慢の限界が来てしまうのは何が原因なのでしょうか? どうすればこの問題を解決できるのでしょうか?読み進めてその答えを見つけていきましょう!
“ご自分が受けたのと同じ扱いを我が子にするのはやめましょう。その代わりに、あなたが子どもの頃両親からもらいたいと思っていたような愛情と関心を持ってお子さんに接してあげてください”
-ジョナサン・アンソニー・バーケット-
我が子に対する忍耐を失ってしまうのはなぜ?
簡単に言えば、子どもに対するこのような辛抱の無さが示唆しているのは、隠れた怒りの存在です。その怒りは、子どもまたは子どもが象徴するものに対して向けられます。つまり、この不寛容さはもっと根深い問題の現れであり、それが不満やフラストレーション、不快といった感情状態を生み出しているのです。
子に対して辛抱を失ってしまうのには、以下のような理由があります。
- 果たすべき役割の分担が曖昧。これは、親になるというのがどういうことかをよく理解せずに子どもを持ってしまった場合に起こります。世間のほぼ全ての人が、親になるというのは自然なことであり、事前に何かを準備する必要などないと思い込んでいますが、それは間違いなのです。
- 育児が、個人的な目標の実現を阻む障壁となっている。子どもの世話をしなければいけないために諦めていることへの渇望が高まっている場合です。こうなると、子育てを重荷のように感じ始めます。
- もう一方の親との関係性が悪い。このケースでは、子どもには落ち度がないのに対立の原因となっていることも多く見られます。このレベルにまで至ると、親のうちの一人あるいは両方が、子どもを二人のロマンスの楽しみを邪魔する存在だと見なしてしまう羽目になります。
- 自分自身が、あらゆる意味で子どもを無視するような加虐的な親に育てられた場合。まだ親との問題を解決できておらず、傷が癒えていない場合、自分が受けた有害な育児パターンを我が子にも繰り返す傾向があります。
- 衝動制御に問題がある。このために自分の感情を理解したりコントロールできないという問題が生じることがあります。そうなると、それが我が子に対してだけではなく日常生活の色々な場面でも忍耐力の無さとして表出するのです。
- 親が無意識に子を拒絶している。これは、その親が怪物のようなひどい人たちだという意味ではありません。そうではなく、何らかの理由で自分が母あるいは父であるという事実を完全には受け入れられていないだけで、そういった人々の多くは我が子を心から愛せています。
なぜ人は辛抱を失ってしまうのか?
我が子に対して我慢がならないのは何かの兆候であり、それを踏まえて対処せねばなりません。つまり、解決すべきはこれ自体ではなく、その背後にある原因だということです。その原因を特定するためには、深い自己分析をすることと、自分自身に対して正直になることが求められます。
最初の一歩としては、なぜ親になろうと思ったのか、その動機について考えてみるのが良いでしょう。必ずしも全ての親が計画を立てて子どもをもうけている訳ではありませんし、自分たちにとって最適な時期に子を授かれるとは限りません。お分かりいただける通り、このことが、自分たちの元に生まれてきた、自分たちの生活の中に居場所を必要とする我が子という存在に辛抱できない根本的な理由なのかもしれないのです。
また、親子関係がどのような状態であり、そこからどんなパターンが生じているのかについてもじっくり考えてみることが重要です。そういったパターンの出所はどこですか?その基盤となっているものは?本当にそれらのパターンは上手く機能していますか?
堪忍袋の緒が切れそうな時に自分を制御するコツ
内省が重要なのは、それがこの怒りの奥底に触れるための唯一の方法だからです。しかし、それと同時に我が子に対して辛抱できなくなってしまう状態を改善するための対策についても検討しなければなりません。
堪忍袋の緒が切れそうだと思ったら、以下の対策を試してみましょう。
- 怒りを感じている時には何も話さず、何の行動も起こさないでください。なぜなら、怒りに任せた発言や行動はミスに繋がってしまうだけだからです。要するに、意地の悪いことをやったり言ったりしてしまうよりは立ち止まって10まで数字を数える方がマシなのです。
- 子育て中に生じる色々な状況を、100%自分の手でコントロールできることなどほとんどありません。その事実を受け入れましょう。親の期待を満たしてくれない現実がいくつも現れますので、それに対処して大きな騒動に発展するのを回避しなければなりません。
- 育児を重荷に思い、自分のエネルギーが吸い尽くされてしまうように感じているのなら、助けを求めましょう。パートナーや友人、あるいは第三者に相談してみてください。
- 子どもの行動に怒りを覚えてしまう状況や理由を観察し、把握してください。
最後に、配偶者と話し合い、子育ての仕方や役割分担についての取り決めをしておくことが重要です。また、適切な育児戦略をいくつか学んでおくことも必要になります。
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Elias, M. J. (2014). Educar con inteligencia emocional: Cómo conseguir que nuestros hijos hijos sean sociables, felices y responsables. DEBOLS! LLO.