タコの知能の謎

2019年8月20日
この記事でタコの知能について詳しく見ていきましょう!

タコの知能は非常に興味深いテーマです。タコは頭が良い生き物です。興味深いことにタコにある5億個を超えるニューロンは触手にあります。タコの触手は触覚、嗅覚、さらには意思決定にも役立つのです。

タコを扱う職種の人はご存じだと思いますが、タコは厄介な生き物でもあるのです。タコが逃げ出したり、食べものを盗むために他の水槽に入ったりという話はよく聞きます。

一部の科学者は、タコの知能は驚くべきことではなく、単なる生態学的な知能であると考えています。つまり、動物は環境に応じて戦略を立てるのです。そのため、他の動物と同じようにタコも食べものを見つけようとしているだけだというのです。

しかし、パドヴァ大学の研究者のピエロ・アモディオは、瞬く間に拡散されたあるビデオを共有しました。このビデオにはタコが貝をつかみ、その中に隠れる様子が映されていました。そして、今後も役に立つかもしれないことを知っているタコは、その貝を持ち歩くのです。これは正に計画している証拠です。

合わせて読みたい『ニューロン:その正体と働き

タコの知能の特徴と謎

2億7500万年以上前、頭足類には硬い殻がありました。敵から身を守るための殻ではありましたが、エサを捕まえることを難しくもしていました。殻を脱ぎ捨てることで頭足類は周囲を自由に探索し、細い穴に入り込み、貝や岩を砕く力を獲得することが可能になり、より効率的な狩りをするようになりました。

しかし、殻がないことにはデメリットもあります。タコが自分自身を守る方法を思いついたのはそのためです。驚くことに、タコの知能はこれだけではありません。オーストラリアの哲学者でありタコの専門家でもあるPeter Godfrey-Smith氏は、頭足類を通じて「意識の起源」を探求しています。

Godfrey-Smith氏の著書 ”Other Minds: The Octopus, the Sea, and the Deep Origins of Consciousness”はタコだけでなく、あなた自身をより深く理解するのに役立つ非常に興味深い本です。この本では、オーストラリアの巨大イカとの出会いについて語られています。このイカはGodfrey-Smith氏に恐れることなく好奇心から近付いてきたといいます。このイカとの不思議な接触はGodfrey-Smith氏にとって特別なものとなったのでした。

タコは遺伝情報を書き換えられる

テルアビブ大学の研究者であるエリ・アイゼンバーグは、タコの知能を研究することでタコがどのようにして自分の遺伝情報を操作しているのかを発見しました。

頭足類は環境の気候変化に応じて神経系を変えることができます。そして、RNA(リボ核酸)をシャッフルし、新しいタンパク質をその遺伝子に送ることで環境の変化により適応しやすくさせます。人間もこれを行うことは可能ですが、あくまでも進化と呼ばれる非常に遅い速度で可能なだけです。タコはこれをその場のニーズに合わせて行えるのです。

合わせて読みたい『精神病は遺伝するか

タコ 知能 謎

犬と同じ数のニューロン

タコには約5億個のニューロンがあり、これは犬のニューロンの数と同じです。頭足類の神経は触手にも行きわたっているため、9つ脳があるようなものなのです。頭にあるメインの脳と8つの手にある末梢の脳です。

触手はタコの知能に不可欠な存在です。触手で環境を探り、においを嗅ぐ、味わう、そして意思決定まで行うことができるのです。8つの触手はそれぞれ独自に物事を決めることができますが、通常はお互いに協力しているのです。

コミュニケーション能力が高く、遊ぶことが好きで独創的なタコ

生物学者は、一部のタコがモールス信号に似た言語を介してお互いにコミュニケーションをとっていることを発見しました。また、活動するタコを見たことがある人はその創造力を知っているはずです。タコは隠れ場所を作ったり、クリエイティブに問題解決し、箱を開け、狩りをし、人間のような仕草を見せることさえあるのです。

タコは脅威を感じたり、居心地が悪くなったりすると攻撃者に水流を放ちます。タコはふれあいから愛着を抱いたり、好きなおもちゃ、あるいはいずれは壊してしまう嫌いなおもちゃなどがあるのです。いたずらをすることもあれば、絆を深めることもあり、他者を嫌うこともあります。

タコの知能について学ぶことは、自分自身の行動や心を学ぶことでもあるのです。

  • Godfrey-Smith, Peter (2017)Otras mentes. El pulpo, el mar y los orígenes profundos de la consciencia. Paidós.